住宅用火災警報器の設置義務化について
住宅用火災警報器はついていますか?
全国の住宅火災による死者は毎年1,000名を超えており、そのうち約6割の方は「逃げ遅れ」が原因で亡くなっています。その理由として、夜間の就寝中に火災が発生していることが多いことが原因となっており、なかでも火災で亡くなられた方の約6割を高齢者が占めています。
住宅用火災警報器を設置することによって早期に火災の発生を知ることができ、逃げ遅れによる死者を防ぐ切り札とも言えるものです。
住宅用火災警報器の設置は義務化されているため、設置されていない方は早急に設置し、あなたの住まいと生命を火災から守りましょう。
★すべての住宅には平成20年6月2日から住宅用火災警報器の設置が義務化されています。
10年たったら交換しましょう!
住宅用火災警報器は10年を目安に交換をおすすめします。
住宅用火災警報器は、古くなると電子部品の寿命や電池切れなどで火災を感知しなくなることがあり、とても危険です。製造年月から10年を目安に交換しましょう。
どんな種類があるの?
感知方式には、煙感知式と熱感知式があります。
煙感知式(光電式)
火災時に発生する煙を感知し警報音が鳴ります。
寝室・階段・台所などに設置します。
熱感知式(定温式)
一定の温度以上になると、警報音が鳴ります。
台所での調理時には煙や蒸気が滞留するおそれがあるので、熱感知式を推奨します。
連動型
1台の火災警報器が火災を感知すると、すべての火災警報器が警報音を発します。
(出典)総務省消防庁ホームページ |
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(出典)総務省消防庁ホームページ |
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ほとんどのものが天井、壁にネジなどで簡単に取付けることができます。
電源は電池タイプと100V電源タイプがあります。
どこに設置するの?
寝室(煙感知式)
主寝室、子供部屋(寝室)など、就寝に使われる部屋に設置します。
階段(煙感知式)
寝室がある階の階段最上部に設置します(屋外に避難できる出口がある階を除く。)。
3階建て以上(煙感知式)
寝室がある階から2つ下の階の階段に設置します(寝室が1階のみの場合は最上階の階段に設置します。)。
その他(煙感知式)
警報器を設置する必要がなかった階で、寝室に使われない居室(4畳半以上)が5以上ある階の廊下に設置します。
住宅用火災警報器の設置が必要となる住宅は、戸建住宅、店舗併用住宅の住宅部分、共同住宅、寄宿舎などすべての住宅が対象です。ただし、すでに自動火災報知設備などが設置されている場合は住宅用火災警報器の設置が免除されます。
台所については、住宅用火災警報器の設置義務はありませんが、火気使用の頻度が多いことなどにより設置することをおすすめします。
取り付け位置は?
住宅用火災警報器は、天井や壁に取り付けることとなりますが、具体的には下記の基準に従って設置してください。
天井に設置する場合
火災警報器の中心を壁から60cm以上離して取り付けます。
火災警報器の中心を梁から60cm以上離して取り付けます。
火災警報器の中心を換気扇やエアコンの吹き出し口から1.5m以上離して取り付けます。
壁に設置する場合
天井から15~50cm以内に火災警報器の中心がくるように取り付けます。
購入するには?
防災用品取扱店、家電販売店、ホームセンターなどで購入できます。
悪質訪問販売に注意しましょう!!
住宅用火災警報器の設置が義務化されたことに伴い、悪質な訪問販売が発生しておりますので、下記の点に御注意ください。
- 消防職員、市町村職員が個人宅を訪問し、住宅用火災警報器の販売をすることはありません。消防職員などを名乗る者が訪ねてきたら、身分を証明するものを見せてもらいましょう。
- 訪問販売では、クーリングオフ制度が認められており、住宅用火災警報器もその対象となっています。
被害発生情報!
令和2年7月、東大阪市で70代の女性が「つけていなかったら罰金40万取られる」と嘘を言われ、住宅用火災警報器の購入を迫られたものの、作業をせず、現金1万6000円をだまし取られた被害が確認されました。
この詐欺グループは10月に、大阪府警が書類送検しましたが、同様の悪質な訪問販売に注意してください。
〈過去に報告のあった代表的な被害事案〉
・高齢者(79歳)宅に男性2名が訪問し、「住宅用火災警報器が法律で必要。もう大体付いている。8万円かかる。」と現物を見せながら説明。「手持ちがない。」と断ると、「頭金だけでも良い。」と言われ、2万円を支払う。住宅用火災警報器も設置せず、「領収書を取りに行く。」と言ったきり戻ってこなかった。
・一人暮らしの高齢者(80歳代)宅に男性1名が訪問し、「もしボヤがあったら感知器が鳴る。」と言って、住宅用火災警報器を1階居間と2階階段に1つずつ設置。20万円を請求され、支払う。
・消防職員が調査のために訪問することはあっても、販売することはありません!
・定期的な点検は、専門の業者でなくても、点検ボタンを押すことで、誰でも簡単に点検できます。
・疑わしい事例に遭遇した場合は、近くの消防署や消費生活センター
(http://www.kokusen.go.jp/map/index.html)等にご相談ください。
設置済シールを貼り付けましょう!
住宅用火災警報器を設置したら「設置済シール」を玄関先などに貼り付けましょう。
シールは無料でお近くの消防署からもらえます。
設置済シール
検定合格表示について
平成26年4月1日から、住宅用火災警報器の「鑑定制度」が国家検定の「検定制度」に変わりました。それに伴い、表示される証票も従来の「鑑定合格証票(NSマーク)」から「検定合格証票」に変更となっています。
「鑑定合格証票(NSマーク)」の商品は、平成31年3月31日までは販売や設置工事は可能でしたが、それ以降は販売も設置工事も行うことはできなくなりました。
維持・管理について
お手入れはしていますか?
住宅用火災警報器にホコリなどが付くと感知しづらくなります。
日頃から乾いた布でふき取るよう心掛けましょう。
1か月に一度を目安に作動テストをしていますか?
住宅用火災警報器のボタンを押す(ひもを引くタイプもあります。)と作動音が鳴ります。 メーカーや機種によって点検方法が異なる場合がありますので、取扱説明書を確認してから点検してください。
音が鳴らない場合は、電池切れや機器の故障が考えられます。電池を交換するか、本体ごと交換してください(電池が切れそうになったら、音などで教えてくれるものもあります。)。
住宅用火災警報器は10年を目安に交換をおすすめします。
住宅用火災警報器は、古くなると電子部品の寿命や電池切れなどで火災を感知しなくなることがあり、とても危険です。製造年月から10年を目安に交換しましょう。
新しい住宅用火災警報器に交換したら
住宅用火災警報器本体や電池を新しいものに交換したときは、本体の側面などに油性ペンで設置年月日を記入しましょう。
住宅用火災警報器の奏功事例紹介
奏功事例1 就寝中に起きた火災で、家族が危機一髪!
2階で就寝中の男性が住宅用火災警報器の警報音で目が覚め、1階の居間が燃えているのを発見。寝ていた家族に「火事だ!」と叫びながら初期消火を実施、家族を避難させ、駆けつけた近所の方に119番通報を依頼。その後、初期消火を続け消し止めました。
奏功事例2 ガスコンロの消し忘れで・・・!!
共同住宅に住む男性は鍋のみそ汁を温めるため、ガスコンロに火をつけたまま寝込んでしまった。その後、男性は住宅用火災警報器の警報音に気づき慌ててガスコンロの火を消し、窓を開放、ボヤで済みました。この時、上階住民が異臭と警報音に気づき119番通報し駆けつけてくれました。
お問い合わせ先
消防本部予防課
TEL 0178-44-2133
FAX 0178-44-1196