八戸市博物館と指定文化財

更新日:2023年12月06日

八戸市博物館

八戸市博物館の外観写真

八戸市博物館全景

南部師行公騎馬像の写真

南部師行公騎馬像

旧八戸城東門の外観写真

市指定:旧八戸城東門

八戸市博物館は、郷土の歴史と文化を後世に伝え、学習する場として昭和58年に史跡根城の一角に建てられました。考古、民俗、歴史、無形民俗資料の常設展示室があり、八戸の歩みを通観できる構成となっています。
考古展示は八戸の縄文時代から中世までを遺跡出土品で、歴史展示は城下町八戸を八戸藩主ゆかりの資料や旧家に伝わる古文書などで紹介しています。民俗展示は地域のくらしを明治時代から現代までの様々な道具で、そして、無形展示は先人の心を民話、わらべ唄、方言などで表現しています。
年2回の特別展、季節の節目に催される企画展、数多くの体験学習も用意されていて、八戸の風土が体感できるように趣向が凝らされています。

博物館の位置はリンク先の周辺地図をご確認下さい。

考古展示室

左から、薬師前遺跡の展示スペース、長七谷地貝塚の展示スペース、丹後平古墳群他と根城跡の展示スペースの写真

左から、薬師前遺跡、長七谷地貝塚、丹後平古墳群他・根城跡

考古展示室では「掘り起こされた八戸」をテーマに、八戸市内や近隣の町・村から発掘調査などで発見された縄文時代、古代、中世の出土品を展示しています。
   縄文時代では、国史跡の長七谷地(ちょうしちやち)貝塚をはじめとする市内の重要な遺跡と、薬師前(やくしまえ)遺跡の国重要文化財出土品などから当時の生活や先人の知恵をたどることができます。
   古代では、田面木平(たものきたい)遺跡、熊野堂(くまのどう)遺跡などの集落や、国史跡の丹後平(たんごたい)古墳群、県重宝の鹿島沢(かしまさわ)古墳群の出土品などから蝦夷(えみし)とよばれた人々のくらしや社会を探ることができます。
   中世では、八戸発祥の地といわれる国史跡根城跡の出土品から地方武士のくらしを、また南部氏の流れや勢力範囲を壁面パネルの解説を通して学ぶことができます。
   考古展示室の中には体験学習コーナー、「じょうもんの部屋」が併設されており、粘土板に縄文の模様を付けたり、土器の接合などに挑戦できます。

縄文式甕形土器の写真

県重宝:縄文式甕形土器

縄文式土器の写真

県重宝:縄文式土器

縄文式板状土偶の写真

県重宝:縄文式板状土偶

鹿島沢古墳群出土品が並べられた写真

県重宝:鹿島沢古墳群出土品

歴史展示室

壁沿いと、中央に展示用のショーケースが置かれた展示室の内観写真

江戸時代から明治維新までを紹介しています。

八戸は寛文4年(1664年)に藩が誕生し、明治4年(1871年)廃藩置県までの2百年あまり、八戸南部家2万石の城下町として栄えました。南部家ゆかりの資料や旧家に伝わる古文書などを展示しています。江戸時代の交通事情(参勤交代のようす)や八戸領内の産業(漁業・林業・海運業など)についての紹介もあります。

また、猪飢渇(いのししけがじ)や天明3年(1783年)の八戸領内大凶作・飢饉(ききん)の惨状を記録した「餓死万霊等供養塔(がしばんれいとうくようとう)(リンク先の餓死萬霊等供養塔及び戒壇石を御覧ください)」)」など、近年まで当地方を脅かし続けた凶作や飢饉に関係する展示も行っています。

歴史展示の最後は、廃藩置県が行われ、八戸藩から「青森県」に改称される経過を紹介しています。

様々な種類の菊牡丹唐草轡十字紋蒔絵漆器が並べられている写真

県重宝:菊牡丹唐草轡十字紋蒔絵漆器(きくぼたんからくさくつわじゅうじもんまきえしっき) 

様々な種類の唐草南部鶴紋蒔絵漆器が並べられている写真

県重宝:唐草南部鶴紋蒔絵漆器(からくさなんぶつるもんまきえしっき)  

毘沙門天像の写真

県重宝:毘沙門天像

諸国神社仏閣掛所算術の表紙の写真

市指定:諸国神社仏閣掛所算術

日本刀 (銘「精壮斎宗有」)の写真

市指定:日本刀 銘「精壮斎宗有」

和算用算木の写真

市指定:和算用算木

民俗展示室

昭和30~40年代の家を再現し、当時のいろりや道具などが並べられた部屋の内観写真

明治から現代にかけて、「海から開けたまち八戸」の暮らしを紹民俗展示室介しています。漁業を中心とした人々や田畑を耕す人々の暮らしを、その使用した道具類を通してたどります。また、昔の食事やいろりのある民家と、昭和30~40年代の家を再現して、現在とは違う当時の暮らしを紹介しています。
   展示コーナーには、豊年を祈願する八戸地方の代表的な郷土芸能「えんぶり」で使用される烏帽子(えぼし)しと、勇壮華麗な「三社大祭」の写真パネルや藩政時代の山車人形(下の写真)も展示されています。えんぶりと三社大祭は、国重要無形民俗文化財に指定されています。
   無形資料展示室では、八戸地方に伝わる「民謡」「民話」「方言」「わらべ唄」を、音と画像により紹介しています。
   「民謡」は、民衆の生活の中から生まれ代々受け継がれてきました。「南部甚句」「南部荷方節」「よされ大漁節」「なにゃどやら」「南部よされ」「八戸小唄」。「民話」は、口から耳へと多くの人々によって語り継がれた昔話。
   「方言」は、八戸地方でも地域ごとに違った話し方があり、その土地でくらした人々に受け継がれた無形の文化遺産です。「わらべ唄」は、子供たちの遊びの中で古くから唄い継がれたものです。

弓を構える人形と、鎧をまとい、岩に腰掛ける男の人形の写真

市指定:為朝と嶋人

弓を携える男性の人形と、片膝をつく男性の人形の写真

市指定:神功皇后と武之内宿禰

5枚の絵馬が並んだ写真

市指定:清水寺奉納絵馬

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 社会教育課 文化財グループ

〒031-8686 青森県八戸市内丸一丁目1番1号 市庁本館4階
電話:0178-43-9465

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