2.さらなる活力創出

更新日:2020年01月07日

 私たちのふるさと・八戸には、無限の潜在力があります。これを信じ、この4年間、私は観光産業の振興、ブランドの育成やトップセールスによる企業誘致、人材育成、地場産業の強化、「攻めの農林水産業」支援などに取り組んでまいりました。地域観光交流施設や魚市場機能統合整備事業も、八戸市に活力を取り戻すための政策であり、これらを礎に、さらなる活力を創出するため、これからの4年間、以下の政策に重点的に取り組みます。

[1]地域経済を活性化します ―4年間でさらに10社以上の企業誘致 ―

過去4年間の主な実績

  • 4年間で11社の企業誘致
  • 中小企業が行う新事業活動に対する支援
  • 平成20年八戸港コンテナ貨物取扱量過去最高の36,241TEU
  • 八戸市経営健全化対策資金制度の拡充
  • 郷土特産物の販売ルート拡充 など

今後の目標

 世界経済・国内経済の悪化に伴い、八戸経済も深刻化しています。しかし、オーダーメイドの誘致策を提示すれば、企業誘致の増加を図ることは不可能ではありません。また、八戸の財産ともいうべき八戸港のさらなる整備を進めることにより、コンテナ貨物取扱量を増やすことができますし、産学官共同で新たな製品や販売ルートを開発することによっても、地域経済を上向かせることができます。今後、引き続き自ら先頭に立ってトップセールスを展開し、さらなる企業誘致や八戸港の機能強化、中小企業への支援強化などを進め、地域経済の活性化に全力で取り組みます。

主な具体策・数値目標

  1. 今後4年間で、トップセールスによってさらに10社以上の企業を誘致します。
  2. 八戸港の機能をさらに充実させ、今後4年間で、コンテナ貨物取扱量を5万TEUまで増やします。
  3. 平成22年度より、中小企業の資金需要に対応して融資制度枠を一層拡充します。
  4. 首都圏における地場産品販売拠点の整備を促進し、全国への販売ルートの拡充を目指します。
  5. 八戸港の港湾計画改訂をふまえ、平成22年度より、大規模エネルギー基地構想を推進します。

[2]雇用の維持・創出を目指します ―「雇用支援対策室」の設置 ―

過去4年間の主な実績

  • 八戸市緊急経済・雇用対策本部の設置
  • ふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用対策事業
  • 八戸市緊急雇用奨励金制度 
  • フロンティア八戸職業訓練助成金の拡充 など

今後の目標

 経済情勢の悪化は雇用の悪化をもたらしており、失業率の上昇と求人倍率の低下が深刻になっています。雇用の悪化は全国的な傾向であり、必ずしも一つの市だけの努力や取組みで改善することはできませんが、それでもセーフティネットの整備などに、最善を尽くすことこそ、行政の責任に他なりません。経済団体や労働団体の知恵もお借りしながら、また一定の財政支出を惜しむことなく、雇用の維持・創出を積極的に図ってまいります。

主な具体策・数値目標

  1. 平成22年度までに、雇用を専門とする部署として「雇用支援対策室」を市役所内に設置します。
  2. 経済団体および労働団体、ハローワークなどとの定期協議機関を速やかに設置します。
  3. 平成22年度中に、健康長寿分野や環境分野、農業分野における新たな雇用創出戦略ビジョンを策定します。
  4. 平成22年度より、ふるさと雇用再生特別交付金事業や緊急雇用対策事業のほか、国や県との連携を図りながら、さらなる雇用創出の施策に取り組みます。

[3]発信型農業を支援します ―「農業経営振興センター」の設置 ―

過去4年間の主な実績

  • 環境保全型農業普及促進事業
  • 畜産関連産業集積促進事業
  • 観光農業の振興
  • 市民農園の整備 など

今後の目標

 他の産業と同様、八戸市の農業も大きな潜在力があるにもかかわらず、まだまだ全国的な認知度は高いとはいえず、時代に見合った、あるいは地域に見合った農産物を提供することによって、八戸市の農業を力強く前進させる必要があります。このため、地産地消のさらなる徹底を図るとともに、既存の農業交流研修センターに情報分析・提供機能などを加え、発信型農業の支援や耕作放棄地の解消に取り組みます。

主な具体策・数値目標

  1. 平成23年度までに、現在の農業交流研修センターを「農業経営振興センター」に発展的に改組し、その機能を強化します。
  2. 平成23年度より、農家が県や市、広域農協からの支援情報を一元的に得られるようにするためのワンストップ体制を構築します。
  3. 平成22年度中に、八戸の農産物を全国および世界に売り込むための「農産物ブランド戦略会議」を設置します。
  4. 畜産の国内一大基地化を実現するため、平成22年度以降、各種障害の除去に引き続き全力で取り組みます。

[4]水産業の振興を図ります ―「はちのへ水産振興会議」の設置 ―

過去4年間の主な実績

  • 八戸漁港グランドデザインの策定
  • ハサップ対応型魚市場の整備
  • 大中型まき網漁業の老朽化漁船代船対策事業
  • ICT活用地域産業支援実証実験事業 など

今後の目標

 八戸の主力産業は水産業に他なりません。水揚げ量の低下にはさまざまな原因がありますが、その一つは衛生面や効率面、さらにマナー面での魚市場の体制にもありました。このため、水産庁の承認を得て、現在、八戸地区広域漁港整備計画を進め、ハサップ対応施設の建設に着手いたしました。今後はこの施設の早期完成を目指すとともに、イカやサバのブランド化、さらに生産・加工・流通の各関係者による「はちのへ水産振興会議」を設置し、八戸の水産業グランドデザインの策定・実行を図ります。

主な具体策・数値目標

  1. 平成22年度中に、関係者による「はちのへ水産振興会議」を設置し、八戸の水産業グランドデザインを策定します。
  2. 平成22年度までにハサップ対応型魚市場を整備するとともに、魚市場機能の集約・強化を進めます。
  3. 平成22年度より、イカ・サバのブランド化をさらに推進するための支援を行います。
  4. 平成22年度より、老朽化漁船代船対策事業を大中型まき網漁業以外の漁業にも拡充し、「八戸地域プロジェクト」を拡充します。

[5]観光資源を最大限活用します ―八戸ゆかりの人々による観光企画 ―

過去4年間の主な実績

  • 八戸市観光推進本部の設置
  • フィールドミュージアム八戸構想の策定
  • 種差海岸観光ビジョンの策定
  • 三陸・八戸キャンペーンの推進
  • 是川縄文館の建設着工 など

今後の目標

 すでに八戸への来訪者は年間500万人を超えましたが、私たちの観光資源をさらに活用し、また他地域との連携を強化することにより、この数をさらに増やすことができます。4年間で1割から2割の増加を図ることも不可能ではありません。このため、とりわけ新幹線の八戸以北開業を見据え、フィールドミュージアム八戸構想の着実な実現や種差海岸などの整備を進めてまいります。

主な具体策・数値目標

  1. 平成22年度より、八戸ゆかりの人々による四季折々の観光企画に対する助成を行います。
  2. 平成22年度に、はちのへ観光誘客推進委員会とともに、東北新幹線青森延伸キャンペーン事業を実施します。
  3. 八戸の「横丁」や「朝市」などを全面的に押し出すフィールドミュージアム八戸構想を着実に推進します。
  4. 平成22年度より、名勝・種差海岸や蕪島の誘客施設・休憩施設などの整備を集中的に行います。
  5. 平成22年度に、アジア諸国などからの来訪者増加やコンベンション誘致のための検討会を設置します。

[6]中心市街地のにぎわいを回復します ―「はっち」を核とした街の演出 ―

過去4年間の主な実績

  • 「にぎわいストリートフェスティバル」の開催
  • 中心市街地活性化基本計画の策定・認定
  • 地域観光交流施設の建設着工
  • 商店街ビジョン策定の支援
  • オフィスの立地促進やまちなか居住の推進 など

今後の目標

 郊外大型ショッピングセンターの進出や景気の低迷により、残念ながら八戸市の中心市街地の活性化は道半ばであります。市民交流の場、観光の拠点として地域観光交流施設「はっち」の建設を決めましたのも、中心市街地ににぎわいを取り戻すためです。できるだけ早くこの施設の完成・開館を目指すとともに、これまで取り組んできた本八戸駅通りの整備やオフィスビルの誘致、はちのへホコテンなどの商店街イベント支援のほか、新たに中心商店街の環境整備や空き店舗対策を支援します。

主な具体策・数値目標

  1. 平成22年度までのできるだけ早期に地域観光交流施設「はっち」を完成させ、市街地再生の起爆剤にします。
  2. 平成22年度より、中心商店街の魅力づくりのための環境整備に対する助成制度を創設するとともに、市民型ビジネスやNPO支援による空き店舗対策を拡充します。
  3. 平成22年度より、中心市街地の玄関口となる本八戸駅通りの整備を計画的に促進します。
  4. 中心市街地に地元大学のサテライト機能を置いてもらえるよう、意見交換の場としての懇談会を速やかに設置します。
  5. 平成22年度より、まちなか居住を促進するため、中心市街地における賃貸住宅の建設を支援します。

[7]地元大学・学生との連携を強化します ―市民大学講座の多様化 ―

過去4年間の主な実績

  • 産学官共同開発支援事業
  • 八戸市都市研究検討会の設置 など

今後の目標

 八戸市には八戸工業大学や八戸大学、八戸工業高等専門学校があり、多くの研究者・学生が在籍しています。これらはいわば八戸の「知」であり、行政や市民生活への積極的な支援・協力をお願いしていくべきだと考えています。このため、現在の八戸市民大学講座などに地元大学の教員をより多く招くとともに、八戸市都市研究検討会をさらに発展させ、地域のシンンクタンクとして、研究者・学生たちの発想やアイディアを活用してまいります。

主な具体策・数値目標

  1. 平成22年度より、現在の八戸市民大学講座を多様化させ、地元大学の教員による地域色豊かな講座を開講します。
  2. 平成22年度より、「学生地域貢献表彰制度」を創設し、地域での積極的な活動や貢献、提案を奨励します。
  3. 平成22年度以降、現在の八戸市都市研究検討会を発展させ、産学官連携のシンクタンクとして「知」の結集を推進します。
  4. 地域や介護施設などでの学生のボランティア活動を単位として認定してもらえるよう、関係機関に対し速やかに働きかけます。

[8]文化・スポーツを一層振興します ―「市民練習場」の整備 ―

過去4年間の主な実績

  • 多文化都市八戸推進会議の設置・開催
  • 市民の多様で特色ある文化活動の支援
  • 文化活動ワークショップの開催
  • ニュースポーツ体験コーナー事業 など

今後の目標

 文化鑑賞やスポーツを通じ、市民生活はより豊かに、また潤うものです。八戸市には公会堂や南郷文化ホール、美術館などがあり、多くの市民の方々に利用されてきました。今後、市民の皆さまの活力、そして憩いと安らぎのためにも、活動の場となる「市民練習場」の整備などにより、多様で特色ある市民の文化活動を支援するとともに、伝統ある地域文化の保存・伝承を促進します。また、新たに設置される八戸スポーツ振興協議会の活動を促進するとともに、健康とダイエットを組み合わせたフォーラムを開催するなど、地域スポーツのさらなる振興を進めます。

主な具体策・数値目標

  1. 関係者の意見をふまえ、多様な文化活動のための「市民練習場」の整備を早急に検討し、実現を目指します。
  2. 平成22年度より、新たなまちづくりの一環として「アートのまちづくり」を推進します。
  3. 平成22年度より、郷土芸能などの地域文化の保存や伝承を促進するための支援を拡充します。
  4. 県との協議を積極的に行い、県立屋内スケート場の早期完成を目指します。
  5. 平成22年度より、八戸スポーツ振興協議会などを通じて、アイスホッケーをはじめとする地域スポーツの一層の振興を図ります。
  6. 平成22年度より、市民の健康増進のための「スポーツ・健康・ダイエットフォーラム」を定期開催します。

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 政策推進課

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政策推進グループ 電話:0178-43-9233 ファックス:0178-47-1485
広域連携グループ 電話:0178-43-9248 ファックス:0178-47-1485
交通政策グループ 電話:0178-43-9124 ファックス:0178-47-1485

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