「ワインのまち八戸」を目指して

更新日:2023年05月01日

葉たばこ生産の地からワイン用ブドウ生産の地へ

ワイン用ブドウ(以下、ブドウ)栽培の地は、八戸市の南部に位置する南郷地区。ジャズの郷として全国的に有名である南郷では、昔から葉たばこの生産が盛んだったものの国内需要が減少し、地域経済に大きな影響を与えるようになりました。

そこで葉たばこに代わる新たな作物として、日照時間や降水量等の気候条件が適しているブドウ栽培への転換が始まりました。

八戸ワイン産業創出プロジェクトの始動

八戸市では、農業における新たな価値の向上と地域経済の活性化を目指す『八戸ワイン産業創出プロジェクト』を2014年から開始しました。

『八戸ワイン産業創出プロジェクト』は、

  • 農業(ブドウの生産)
  • 製造業(ワイン製造)
  • 小売業(ワインの販売)
  • 飲食サービス業(八戸の食とのマリアージュの創出)
  • 観光業(ワインツーリズムの開催)

などの産業を盛り上げていくことを目的としています。

ブドウの育成

一般的にブドウは、苗木を植えてから最低3年程で初収穫ができるようになります。ただ、3年で収穫量が100%になるわけではなく、100%になるには6~8年は掛かると言われています。

南郷地区内のブドウ栽培農家では、2014年から計10品種、1,250本の苗木の栽培から始められました。また、八戸市では2015年から地域おこし協力隊員を委嘱し、南郷地区のブドウ栽培農家で栽培支援なども行ってもらっています。

時間が掛かる分、愛情たっぷり育てられたブドウは2017年に初収穫を迎えることができました。

★八戸ワイン産業創出プロジェクトの推進に取り組んでいる八戸市地域おこし協力隊のInstagram

 

収穫の様子

八戸ワインの誕生

八戸市は、市内でワインを生産する事業者を公募し、『澤内醸造』と『はちのへワイナリー』の2社を2016年に認定しました。

そして、ブドウの栽培を始めてから4年の歳月を掛け、2018年に念願の八戸ワインが誕生しました。

八戸ワインの定義は、八戸産のブドウを85%以上使用していること、市内で醸造しているワインであること。2018年以降、南郷の豊かな自然の中で丁寧に育まれた素材そのものの味を活かし、造り手が量よりも質にこだわって八戸ワインを造り続けています。

現在までに、南郷地区内農家16戸が品質の良いブドウ29品種の栽培を行い、そのブドウを使った 八戸ワインと、原料調達のため近隣市町村のブドウを使った日本ワインを市内のワイナリーが製造しています。

今後の目標は、八戸ワインの製造を増やしていくことです。引き続きブドウの栽培促進と品質向上、ブドウ農家の担い手を増やしていくこと、そして八戸ワインの需要拡大を目指すことで、地域活性化に取り組みたいと考えています。

 

 

最後に2021年創業の『南郷ひなた農園』のご紹介です。南郷地区のブドウ生産者の一戸でしたが、ブドウ栽培から醸造を一貫して営むワイナリーを創るという夢を持ち、現在は醸造施設の準備を進めながら、自身で育てたブドウを醸造委託しワインを生産販売しております。

何気ない日常から特別な日に楽しみ、大切な誰かに贈りたくなるような心に響く1本をお届けできるように、南郷地区のブドウ農家、市内のワイナリーが力を合わせて「ワインのまち八戸」を目指します。

この記事に関するお問い合わせ先

農林水産部 農業経営振興センター

〒039-1101 青森県八戸市大字尻内町字毛合清水29
経営支援グループ・生産振興グループ 電話:0178-27-9163 ファックス:0178-27-9166

農業経営振興センターへのお問い合わせフォーム

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