国天然記念物 蕪島ウミネコ繁殖地

更新日:2020年01月17日

蕪島の周辺地図

ウミネコ繁殖地として全国的に知られている蕪島(かぶしま)は、昭和17年、18年に旧日本海軍により埋め立て工事が行われ、今は島が陸続きになっています。
面積約1.8ヘクタールあまりの島に、約3万羽のウミネコが営巣のため春早くから来るので、ウミネコは春の訪れを告げる鳥として親しまれており、市の鳥にも指定されています。
ウミネコ繁殖地は全国に10ヵ所前後存在しますが、ほとんどが人を寄せつけない断崖絶壁や離島であり、蕪島は間近で営巣の様子を観察できる国内唯一の場所です。

砂浜から望む、盛り上がった蕪島を海と空をバックに写した写真

砂浜から望む蕪島

大きな鳥居とその奥に長い階段のある、蕪島の入り口の写真

蕪島の入り口

蕪嶋神社境内で抱卵するウミネコの写真

蕪嶋神社境内で抱卵するウミネコ(5月)

着島から離島まで(繁殖のサイクル)

蕪島に着島した多くのウミネコの写真

着島(2~3月)

ウミネコは、鳴き声が猫に似ていることから呼ばれるカモメの仲間で、飛んだときの尾羽に黒い帯があることで他のカモメと区別できます。主に日本列島周辺の海岸に生息し、北はサハリン、南は朝鮮半島あたりまでの範囲を移動します。2月の末頃から蕪島に現れ、8月の中頃には子育てを終えてこの島から旅立ちます。
   この鳥は、魚の居場所を知らせ富や幸福をもたらす鳥として漁師から大切にされており、島の上に建つ「蕪嶋神社」は厚く信仰されてきました。
   蕪島の「カブ」はかつてノラナタネが自生して「かぶの花」と呼ばれていたことによります。現在は5月になるとナタネの花が島を黄色く覆い、島独特の風景になっています。

縄張り争いでくちばしでつつき合いをする2羽のウミネコの写真

縄張り争い(4月)

交尾をするウミネコの写真

交尾(4月)

ひな鳥に餌をやる親鳥の写真

子育て(6月)

日本列島間の季節によるウミネコの移動経路を日本地図に示した図

季節によるウミネコの移動経路

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