平成23年度 第2回八戸市地域公共交通会議

更新日:2020年02月25日

日時

平成23年7月4日(月曜日)午後2時から

場所

八戸市庁別館8階研修室

出席者

構成員 13名(うち代理出席2名)

アドバイザー
首都大学東京 都市環境学部 吉田樹 助教

議事要旨

1.開会

2.議事

1 平成22年度収支決算ついて【協議事項】

資料1-1、1-2に基づき、事務局から説明。

資料1-3について、監事から報告

賛成多数で承認

2 市内路線バス上限運賃化実証実験に係る運賃について【協議事項】

資料2-1に基づき、事務局から説明。

資料2-2に基づき、市交通部から説明。

資料2-3に基づき、南部バス株式会社から説明。

  • 主な質疑内容

アドバイザー:この案件については 以前から八戸市地域公共交通会議等で話題として出てきているところである。圏域分については6月20日に青森県バス交通等対策協議会で議論されたところであり、今日は市内で完結する路線についても同様の運賃で、かつ市内は上限300円で実施するスキームというのが提案の内容だったと思う。協議運賃なので、この場でしっかりと議論され、合意形成されたものを届出するという形になる。その辺りを踏まえて皆さんに御議論いただきたい。

構成員:十和田観光電鉄に乗車した場合はどうなるのか。例えば赤畑から市内までの区間は300円以上の区間だが、同じ市内の区間でもバス事業者によって運賃が違うということか。統一できるのであれば統一したほうがいいと思う。

アドバイザー:実は十和田観光電鉄の路線は今日の資料から抜けている。

事務局:十和田観光電鉄の運行する路線は、広域路線として青森県バス交通等対策協議会の三八地域分科会で協議した路線であることから、今回の会議で協議する路線からは外している。

アドバイザー:十和田観光電鉄は市内完結路線を持っていないから、今日の資料には載っていないということか。

事務局:十和田観光電鉄は広域路線のため、県の分科会で協議させていただいた。今日は交通部と南部バスの市内路線について協議させていただくということである。

アドバイザー:つまり十和田観光電鉄は市内完結路線を持っていないから、今日の資料には載っていないが、3社とも仕組みは一緒ということ。

構成員:利用者にお知らせをするときに十和田観光電鉄もということを伝えて欲しい。

事務局:補足であるが、午前中に八戸圏域公共交通計画推進会議が開催され、構成市町村の広報誌等で住民に広報することを申し合わせた。今回は協議する会議が2つあるためわかりづらかったが、利用者へは3社とも実験の対象となることを含めて、わかり易く周知することにしている。

構成員:バス会社で利用料金が異なることはないということでよいか。

事務局:100円ワンコインバス等の一部対象外路線を除き、同じ扱いである。

構成員:乗降実態調査の内容を説明して欲しい。

事務局:乗降実態調査は東日本大震災に対応した雇用創出基金事業を活用して、バスに乗車して、利用者の乗った場所、降りた場所、支払い方法などのデータを収集して分析することが主な内容である。乗降実態調査の委託業者は企画競争方式を採用して、これから決まる予定であることから、どのような企画提案があるかによって内容が変わってくる。実施時期は対象路線にかかる全便について、実験実施前の8月~9月と実施中の11月~12月の二回を想定している。具体的な内容はこれから事業者の企画提案を踏まえて仕様を固めていくことになる。

構成員:とても判りやすい説明をいただきましたが、もし可能であれば、一番早い便のあたりで乗降客への説明あるいは質問を受け付けるようなことを実施してはどうか。よくバスを利用するが、運転手に質問する利用者が多いため、運転手が困っている状況をよく目にする。調査をする際は乗降客に対する説明を行うべきではないかと思う。

事務局:緊急雇用という側面もあるので万全な対応ができるかどうか不安要素もあるが、できる限り乗降客と円滑に受け答えができるような調査員を配置できるように努めていきたい。また、乗降実態調査の中で大型商業施設等での対面式のヒアリング調査を実施し、上限運賃化のPRをしていくことも予定していることから、そういった部分でもフォローできるようにしていきたいと考えている。

会長:手続き等に関して、運輸支局の方から補足等はないか。

構成員:1ヶ月前に申請を上げてもらいたい。10月1日からなので8月中に提出してもらいたい。運輸支局で受け付けて、その後運輸局で内容を審査することになる。

アドバイザー:3事業者が、圏域を含めて8市町村という枠組みで路線バスの運賃を値下げするということは珍しい事例である。目的としては、公共交通の活性化ということだけではなく、定住自立圏に住んでいる住民が利用し交流することにあるので、そういった部分をしっかり効果計測あるいはPRしてもらいたい。一方、東北運輸局あるいは本省との間でいろいろ協議をしている中で、130円、140円区間の値上げになる部分について、何らかの仕掛けができないかという話をいただいている。もちろん協議が調えばそれで良いのだが、150円に値上げになったということだけで終わらせるのではなく、値上げになった区間であっても、バスを利用しやすくなるような取り組みが事業者から上がってくることを期待したい。

賛成多数で承認

3 平成23年度八戸市地域公共交通会議の書面協議について【報告事項】

資料3に基づき、事務局から説明。

  • 質疑なし

4 その他

中心街発小型乗合交通実証実験の実施方針について

資料に基づき、事務局より報告

  • 主な質疑内容

構成員:中心街から乗合タクシーを運行するということは、八戸駅から中心街までのシンタクンと異なり、タクシー事業者に多大な影響があるのではないかと考えるが、タクシー協会としてはどう考えるのか。

構成員:何らかの影響が出るかもしれない。

構成員:先ほど緊急雇用という話があったが、タクシーの運転手の雇用ということも考える必要があるのではないか。利用者にとっては便利なことかもしれないが、みんな乗合タクシーに乗ると一般のタクシーが余るという現象が起きる可能性もある。その辺りを含めて検討していただきたい。

構成員:3路線はどの路線になるのか。

事務局:まだ決まっていない。予算的な制約から3路線で3ヶ月を想定している。

構成員:候補はあるのか。

事務局:提案内容にもよるが、最終便の早い路線としては、例えばニュータウン線が候補になる可能性はある。

構成員:料金は、シンタクンのようにバス料金の3倍程度か。

事務局:タクシー事業者との兼ね合いもあるので、今後詰めていきたい。

アドバイザー:先ほど雇用の話があったが、この事業は街中の公共交通について、バスが手当てできない時間帯を視野に入れて考えていこうという取り組みと認識している。この事業を実施することによってタクシーの需要を奪うのではないかという議論が出てくるのは当然だと思うが、個人的には逆だと考えている。何故かというと、公共交通のサービスがある程度整っているという状況であれば、中心街に来るときも公共交通を選択するからである。マイカーを使わずに「公共交通で来て、公共交通で帰る」ことが狙いで、中心街発小型乗合交通に間に合わなければ、タクシーに乗るという選択肢が生まれることになる。仮に、この選択肢がないとなると、トータルコストの安い「マイカーで来て、運転代行で帰る」という現在の状況のまま変わらないことになる。バスとタクシーを絡めて公共交通を組み立てていくことによって、双方にプラスになる可能性があるプロジェクトだと考えている。八戸市のような20万都市であれば、夜中まで30分間隔でバスを運行させる事例もあるが、狭くビジネスモデルを考えるのでなく、もう少し広くバス事業とタクシー事業を絡めて、双方の需要を引き伸ばしていく考え方で実施していくプロジェクトだと考えている。

会長:この案件は次回以降また出てくるのか。

事務局:公募による企画提案の内容にもよるが、必要に応じてお示ししたい。

第六回日本モビリティマネジメント会議の開催について

資料に基づき、事務局より報告

  • 質疑なし
平成23年度地域公共交通活性化・再生優良団体表彰について

八戸市地域公共交通会議が、平成23年度地域公共交通活性化・再生優良団体として国土交通大臣から表彰されることになったことについて、事務局より報告

  • 質疑なし
その他
  • 主な質疑内容

構成員:公共交通から外れるかもしれないが、長横町の道路の白線が変わった。公共交通の取り組みなのか。

構成員:県が実施している事業。

構成員:電線地中化の一環でやっている事業。

構成員:電線地中化ができなくなったと聞いている。最終的には二車線が一車線になるものであるが、詳しいことはあとで調べてお知らせする。

アドバイザー:先ほど事務局から表彰の話があったが、選考委員の一人は私であった。ただし私は八戸に点を入れられないルールとなっているので、他の委員から相当高い評価を受けたということである。東北では初めてということで、何が他の取り組みと違っているのかというと、これまでは何かひとつの取り組みを評価されたというケースが多かったが、八戸の場合は、全体の公共交通のマネジメントが高く評価されたということである。昨年度のバスの共同運行やシンタクンの運行などの取り組みに代表される、民営バスと公営バスの連携やタクシーとバスの連携は、双方のビジネスモデルが異なるため、やりたくてもできない。それをやってのけた所が高く評価されたポイントであった。

先ほど事務局のほうから説明のあった中心街発のシンタクンを考えてやってみようという提案であったり、前半に議論した8市町村、3事業者連携により運賃改定を行って、利用しやすいバス環境を構築していくことなどについて、高らかに宣言したわけであるが、こういったことをどうやって地域に根付かせていくかということは、構成員の皆様の忌憚のない御意見と多大な御協力が必要になると思う。また、今回の表彰によって、八戸から地域公共交通のあり方を発信し続けていかなければならなくなったということもあるので、より一層頑張っていただきたいと思う。

3.閉会

配布資料

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