昨年12月8日に発生した青森県東方沖の地震から6か月が経過し、4月20日の三陸沖の地震からは2か月が経過しようとしています。これらの地震により、被災された市民及び事業者の皆様に改めて、心よりお見舞いを申し上げます。
これらの地震への対応状況につきまして、6月9日12時時点の状況をご報告いたします。
なお、この場では、前回報告いたしました5月14日時点からの主な変更内容につきまして、お手元の資料に沿って、説明いたします。
まず、青森県東方沖の地震による被害状況につきましては、建物被害のうち、住家被害は全壊件数7件で変更はありませんが、半壊が77件から85件、一部損壊が547件から558件にそれぞれ増加し、非住家の件数は1,508件から1,515件に増加、被災事業所数は、605社から606社に増加しております。
被害額は、前回とほぼ同額の約137億5,900万円となり、前回より約500万円減少しておりますが、その主な内容といたしましては、健康福祉関係で100万円増加した一方、文教施設関係で約160万円、ライフライン関係で約490万円の減少となっておりますが、いずれも被害額の精査により減少となったものであります。
当市に対する支援につきましては、企業版ふるさと納税として1社からのご支援をいただいております。
このほか、それぞれの被害区分における対応状況や、被災者支援・復旧に関する取組等の進捗に応じて記載内容を更新しております。
次に、三陸沖の地震による被害状況につきましては、建物被害のうち、住家被害は新たな報告はありませんが、被災事業所数は49社から50社に増加しております。
被害額につきましては、約1億1,000万円となり、前回より約4,400万円増加しておりますが、その主な内容といたしましては、商工関係で建物および事業用資産の損壊等により約4,000万円、文教施設関係で約113万円、健康福祉関係で約88万円の増加となっております。
このほか、それぞれの被害区分における対応状況や、被災者支援・復旧に関する取組等の進捗に応じて記載内容を更新しております。
以上、主な変更内容をお知らせいたしましたが、詳細はお手元の資料をご覧くださいますよう、よろしくお願いします。
今後も被災された皆様の日常生活を一日も早く取り戻すべく、市民や事業者に寄り添った対応を迅速に実施してまいります。
昨年からの一連の災害を振り返りますと、市民の安全確保を第一に、発災と同時に避難指示の発令や避難所の開設・運営、ほっとスルメールなどによる情報発信、被害状況の把握と応急対応の実施、住家の罹災家屋調査などの災害応急対策業務や被災された市民、事業者に寄り添った支援の実施など、組織一丸となって対応してきたところであり、被害からの復旧・復興につきましては、事業者の皆様の懸命なご努力により、着実に進んでいるものと認識しております。
いずれの地震においても、幸いにも亡くなられた方はおらず、人的被害を最小限に抑えることができましたのは、過去に幾度となく災害を経験されてきた市民の皆様の防災意識の高さや、町内会や自主防災組織、企業や関係団体による共助が充分に機能したことによるものと受け止めており、皆さまのご協力に心より感謝申し上げます。
今後も、これらの地震に関する情報を定期的に把握し、市HPへの掲載などにより、情報発信を行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いします。
さて、昨年からの一連の地震・津波災害の経験を踏まえ、今後起こりうる大規模地震・津波災害に備えるため、改めて、日頃の備えの重要性を再認識したところであります。
市では現在、「八戸市津波避難施設等の整備に関する基本方針」に基づき、津波避難施設等の整備を進めており、6月議会補正予算において、根岸地区避難路及び、下長地区津波避難タワーの整備に着手したところであります。
「基本方針」でとりまとめた、下長地区を始め、根岸地区や大館地区で今後整備予定としている7施設は、いずれも津波から市民の生命を守るために必要な施設であるため、どの施設も重要であり、すべての施設をできるだけ早期に整備できるよう、並行して取り組んでいくこととしており、関係者との協議や用地の選定、取得といった、施設ごとに必要な手続を計画的かつ着実に進めてまいります。
また、避難所環境の充実を図るため、簡易トイレなどTKB(ティー・ケー・ビー)をはじめとする備蓄や資機材の充実に取り組むとともに、配慮を要する方が安心して避難生活を送れるよう、庁内関係部署と連携を図りながら、物資供給の体制や備蓄のあり方、及び、避難所での支援体制を研究してまいります。
さらには、日頃から、市だけでなく、地域の自主防災組織や、事業者、関係機関との連携体制の構築が必要であると認識しております。
大規模災害が発生した場合には、全市的な対応が必要となることが想定されるほか、特に、避難対象区域外の地域において、自動車避難容認者を円滑に受け入れるための体制の構築も進める必要があると認識しております。
市では、他の自治体、民間事業者や団体等と災害時応援協定の締結を進めており、車両の避難場所の提供に関する協定は、8件締結しておりますが、協定締結先との災害時における具体の避難場所の選定や、提供に関する手順の確立、使用するにあたっての条件の整理など、実効性の確保や、新たな協定先の確保を含め、自動車避難場所のあり方を研究し、自動車避難容認者の安全を確保してまいります。
また、避難対象地域外の自主防災組織に対し、改めて当該組織が担う役割の重要性について、啓発を行っていくほか、津波避難対象区域内からの避難者の受入れ体制の構築に向け、市、自主防災組織及び、自動車避難場所の施設管理者等の役割分担について、関係者と協議してまいります。
さらには、市民の防災意識のさらなる向上も必要と考えており、自らの命は自ら守る「自助」と、地域で支え合う「共助」の重要性について、市民の皆様の理解を深めていただくため、防災関係機関や地域団体と連携しながら、より実践的な訓練や研修の充実などを図り、市民の防災意識のさらなる醸成に努めてまいります。
続きまして、昨年12月や本年4月の地震・津波災害により明らかになった、様々な課題の早急な検証を行うために発足した「地震・津波対応検証プロジェクトチーム」の現在の進捗状況につきましてご報告いたします。
まず、市民向けのアンケートについては、八戸市民及び八戸市内に通勤、通学している方を対象に、指定避難所・避難場所、避難行動、自動車避難、徒歩避難等に関する認識につきまして、インターネットにより、先月29日までの期間で実施いたしました。
報道機関の皆様におかれましても、このアンケートの周知にご協力いただいており、この場をお借りし、改めて感謝申し上げます。
アンケートの回答状況につきましては、3,678件の回答があり、5月31日現在の市の人口21万872人に対する比率といたしましては、1.74%となりました。 回答をいただきました皆様に感謝を申し上げます。
速報といたしまして、主な内容でございますが、回答状況につきましては、女性が2,448件、率にして66.6%、男性が1,180件で32.1%、年代につきましては、40代が最も多く、1,271件で34.6%、続きまして50代957件26.0%、30代598件16.3%などとなっております。
回答者の居住地域につきましては、多い順に、下長地区で321件8.7%、三八城地区255件6.9%、大館地区236件6.4%などとなっております。
アンケートから読み取れた主な内容につきましては、徒歩避難の原則は8割が知っているとのことでありましたが、この中で実際に避難した方のうち、自家用車で避難した方は、8割前後であったことから、徒歩避難の原則は理解していただきつつも、自家用車で避難していたという実態が浮かび上がりました。
避難所に関しましては、津波の規模により、開設避難所が変わることを55%の方に知られておらず、発災時に開設避難所を調べなかった方は7割以上に上るほか、避難された方で初動開設避難所へ移動された方は1割程度であり、高台や山、親戚や知人宅、会社や施設など、避難所にこだわらず、みなさまそれぞれのご判断により、適切な場所へ避難されていることが伺えました。
只今お知らせいたしましたアンケートの内容につきましては、あくまで速報でありますので、今後の精査により、数値が変動する可能性がありますことをご了承ください。
また、同様に自主防災組織や市職員に対してもアンケートを実施しており、避難所の開設・運営を始めとする災害対応を通じた事実関係や、現場での課題につきまして、収集した情報を基に対応を検討してまいります。
次に、発災時の市内の渋滞状況等の情報収集については、八戸警察署から提供いただきました、市内主要道路における渋滞発生状況や、KDDIの人流データ分析ツールを用いて分析を進めております。
八戸警察署から提供いただきましたデータを分析した結果、国道45号の北バイパス付近や新井田大橋付近、国道104号の内舟渡付近、市道湊白銀鮫線の工大一高前バス停付近、市庁舎付近のほか、本年4月にはこれらの市内主要道路等に加え、市内大型商業施設付近や根城大橋付近、県合同庁舎付近等において、渋滞や交通混雑がみられております。
KDDIの人流データの分析につきましては、市民アンケート結果を踏まえ、詳細に分析をする必要があると思われる地点を抽出し、分析を進めております。
その主な内容といたしましては、こちらのデータは車両の台数ではなく、人数の増加になりますが、4月20日の17時台の国道45号の城下から沼館、江陽周辺では1週間前の同時間帯に比べ3.8倍程度の増加、ゆりの木通りから柳橋にかけては、18時台で2.2倍の増加、市庁周辺の18時台では2.4倍の増加がみられております。
このほか、市民アンケートの結果からは、平日夕方の下校時間に重なったことにより、小中学校、高等学校周辺において、児童・生徒を迎えに来たと思われる車両のほか、開設した避難所や自主避難の場所に集まったと思われる車両などによる混雑が発生したものと捉えております。
引き続き、渋滞等の分析及び災害時における自動車避難の対象者の整理や、避難車両の抑制に関する検討を進め、自動車避難容認者が円滑かつ確実に避難できるよう、自動車避難場所のあり方を研究し、自動車避難容認者の安全を確保するなど、自動車避難の体制整備に努めてまいります。
自主避難に関する取組につきましては、市の指定避難所と自主避難の場所の避難の実態を踏まえ、初動で開設する避難所のあり方について検討を進めてまいります。
災害対策本部と避難所間の情報共有の改善を図る取組につきましては、自治体向けビジネスチャットツールである「LoGo(ロゴ)チャット」や「避難所通信システム」の特性を生かした運用法を検討しており、避難者の状況や要望等を迅速に把握し、必要な対応を実施できる体制としてまいります。
今後は、収集した情報の整理、分析に取り掛かる局面に入り、検証結果及び対応方針を取りまとめ、7月末を目途に公表したいと考えておりますが、取りまとまったものから、その都度、順次公表し、取り組めるものは、速やかに実施してまいります。
市といたしましては、今回の地震の経験や教訓を踏まえ、災害によって引き起こされる被害を的確に想定するとともに、被害を最小化するため、あらゆる対策を平時から行う事前防災の取組について、市民の皆さまの命と暮らしを守ることを最優先に、ハード・ソフト両面から災害に強いまちづくりを全力で進めてまいります。
更新日:2026年06月15日