八戸市の下水道計画(現在の計画)
1.沿革
八戸市の公共下水道事業は、昭和28年に新井田川と馬淵川に挟まれた市街地を対象として、基本計画を策定し、昭和31年度から小中野地区の事業に着手したのがはじまりです。その後、新井田川、馬淵川などの河川や港湾の水質汚濁を受け昭和48年にそれまで合流式であった下水の排除方式を分流式及び一部合流式に見直しました。昭和60年には青森県が策定した「新井田川河口水域流域別下水道整備総合計画(以下、流総計画)」、本市を含む1市3町を対象とした「馬淵川流域下水道計画」を上位計画として、再度の基本計画見直しを行い、馬淵川を境として右岸地域を単独公共下水道(東部処理区)、左岸地域を流域関連公共下水道(馬淵川処理区)と定めた現在の下水道基本計画の骨格が形成されました。
- 右岸、左岸…馬淵川を上流から下流方向に見た時、右側を「右岸」、左側を「左岸」と言います。
八戸市公共下水道事業の主な沿革
年度 | 主な出来事 |
昭和28年(1953) | 基本計画策定(対象約740ヘクタール、合流式採用) |
昭和31年(1956) | 小中野地区(約63ヘクタール)事業着手 |
昭和48年(1973) | 公害対策基本法に基づく新井田川河口水域の環境基準の設定等を受け基本計画を見直し それまで合流式であった排除方式を分流式及び一部合流式とする |
昭和52年(1977) | 青森県が「新井田川河口水域流域別下水道整備総合計画(流総計画)」を策定 |
昭和55年(1980) | 青森県が本市を含む1市3町を対象とした「馬淵川流域下水道計画」を策定 |
昭和60年(1985) | 流総計画等を上位計画として再び基本計画を見直し 右岸地域を単独公共下水道(東部処理区)、左岸地域を流域関連公共下水道(馬淵川処理区)とする現在の計画の骨格が形成 |
平成2年(1990) | 流総計画、馬淵川流域下水道計画の見直しを受け基本計画を見直し |
平成9年(1997) | 青森県が全県域を対象に総合的な汚水の処理構想として「青森県汚水処理施設整備構想」を策定 |
平成22年(2010) | 流総計画、八戸市公共下水道基本構想の見直しを受け基本計画を見直し |
平成29年(2017) | 八戸市公共下水道基本構想の見直しを受け基本計画を見直し |
令和3年(2021) | 八戸市公共下水道基本構想の見直しを受け基本計画を見直し |
2.下水道全体計画(基本計画)と事業計画
下水道全体計画(基本計画)は、整備を行う区域や対象となる人口、処理する下水の量、下水管きょ、ポンプ場、処理場など下水道施設の配置を定めた計画で、概ね20年先の地域の姿を見据えて策定するものです。
事業計画は、全体計画の中から、5~7年程度の期間で整備をする予定の区域や施設を定めた計画であり、この事業計画で定めた範囲を実際に整備しています。
八戸市における最新の全体計画は、未整備区域の抜本的な整備手法の見直しと早期概成を目的として、令和3年度に見直しを行っています。事業計画は見直した全体計画を基に令和4年1月にこれまで未整備だった区域の拡大などを含む計画の変更を行っています。
3.計画の概要
下水道計画の全体像
- 八戸市の公共下水道全体計画(以下、全体計画)は、「新井田川流総計画」と「馬淵川流域下水道計画」を上位計画として、馬淵川を境に、右岸地区は「単独公共下水道(東部処理区)」、左岸地区は馬淵川流域下水道の「流域関連公共下水道(馬淵川処理区)」の2つの処理区で構成されています。
- 計画人口は、国立社会保障・人口問題研究所が国勢調査結果を基準として、平成25年3月に行った将来推計(平成47年 185,223人)に基づいています。
- 全体計画区域は、一部地域を除く市街化区域全域としています。(すでに個別の処理施設を設け排水処理している一部の工業地域などは除外)
- 全体計画区域面積=4,972.6ヘクタール
- 事業計画区域面積=4,972.6ヘクタール
- 汚水処理施設整備構想(=県構想)により、全体計画以外の地域については、農業集落排水事業と合併処理浄化槽で整備する方針となっています。
- 農業集落排水事業対象地区
一日市・豊崎・市野沢・島守
- 農業集落排水事業対象地区
全体計画の諸元
1.計画目標年次
令和17年(本計画は令和3年度策定)
2.計画面積と人口
分流式 | 合流式 | 合計 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
東部処理区 | 3,351.2 | 250.5 | 3,601.7 | 合流地区は小中野、三八城、長者 |
馬淵川処理区 | 1,370.9 | - | 1,370.9 | |
合計 | 4,722.1 | 250.5 | 4,972.6 |
各処理区の計画人口(人)
東部処理区:125,145人
馬淵川処理区:35,846人
合計:160,991人
4.下水道普及率
整備人口及び整備面積(令和5年度末)
東部処理区 | 馬淵川処理区 | 下水道計画区域外 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
行政人口(人) | 143,363 | 40,868 | 32,363 | 216,595 |
処理人口(人) | 117,757 | 32,115 | - | 149,872 |
普及率(%) | - | - | - | 69.2 |
東部処理区 | 馬淵川処理区 | 合計 | |
---|---|---|---|
全体計画面積(ヘクタール) | 3,601.7 | 1,370.9 | 4,972.6 |
処理面積(ヘクタール) | 2,902.4 | 1015.1 | 3,917.5 |
整備率(%) | - | - | 78.8 |
下水道利用可能区域図(令和5年度末)
以下の図は、下水道の利用が可能な区域を着色したものです。
(注意)
- この図は、下水道に接続可能な土地を示しておりますが、土地の大きさや道路との高低差によって、接続できない場合があります。また、土地の分筆等によって、汚水ますが設置されていないこともありますので、接続を希望する際には、ご相談ください。
- この図は、簡易的に利用可能な土地を示しているもののため、土地の境界を示すために使用することはできません。
- 詳細な情報等を知りたい場合は、東部終末処理場2階下水道建設課でご確認ください。
- 八戸駅西地区、白山台地区については個別にお問い合わせください。
5.合流式下水道緊急改善計画(事業評価)
八戸市の公共下水道区域には250.5ヘクタールの合流式下水道区域があります。合流式下水道では、汚水と雨水の対策を同時に進められる反面、雨天時において未処理の汚水が雨水とともに公共用水域に排出され、水質汚濁や悪臭の発生、公衆衛生上の観点などから大きな問題となった経緯があり、合流式下水道の改善対策を緊急的に推進することが国から求められています。(平成14年)
八戸市は平成16年に合流式下水道緊急改善計画を策定し、平成17年~平成21年の5ヵ年で事業を実施。その事業における評価は以下のとおりです。
資料閲覧
- 事業評価シート
事業評価シート(PDF:5.3KB) - 合流式下水道緊急改善事業の評価について
合流式下水道緊急改善事業の評価について(PDF:2.3MB)
6.参考資料
この記事に関するお問い合わせ先
〒031-0801 青森県八戸市江陽三丁目1-111 東部終末処理場2階
電話:0178-44-8253 ファックス:0178-47-9065
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更新日:2024年09月03日