八戸市スポーツ大使ふるさとセミナー@白銀中学校(令和6年1月30日)
八戸市立白銀中学校
開催概要
開催日時
令和6年1月30日(火曜日) 13時50分~15時00分
講師(八戸市スポーツ大使)
小原 日登美 様
(八戸市出身/2012年ロンドンオリンピック レスリング女子48キログラム級・金メダリスト)
内容
[講演]
テーマ:最初で最後のオリンピックを目指して
参加者
八戸市立白銀中学校 1学年・2学年生徒 125名
会場
八戸市立白銀中学校 体育館
講演の様子
今回のセミナーは、白銀中学校2学年の立志式記念講演として、同校卒業生であり、ロンドンオリンピックレスリング女子48キログラム級で金メダルを獲得するなど、世界的にもご活躍された小原日登美さんのふるさとセミナーをご活用いただいたものです。
小原さんから、「立志式に向けた講演ということで、自分がレスリングやオリンピックを通して経験したこと、学んだことが皆さんの心に一つでも残れば」ということで講演がスタートしました。
動画視聴
まずは、ロンドンオリンピックで金メダルを獲得するまでの軌跡の動画を見せていただきました。
苦難を乗り越えてメダルを手にした姿に、生徒の皆さんが引き込まれます。
自己紹介
メモを取りながら真剣に聴いています
冒頭の自己紹介で、好きな食べ物(寿司・アイスクリーム)や好きな事(サウナ)をご紹介いただきながら、早速大事なことに触れられました。
「これから色んな壁にぶち当たったりして苦しいときがあると思うが、楽しみやストレス発散の方法をたくさんもっている方が壁を乗り越えやすい」
勝てなかった時期
初めて全国大会で優勝したのは高校3年生のときで、それまでずっと勝てなかったけれど、諦めずに続けられたことについて、
- 勝てない相手がいることは、その時は悔しかったが、今思えば「いつか絶対倒したい」という気持ちを持ち続け、レスリングを続けていくためには大切だった。
- 一番は「世界一になる」という夢があったからこそ続けてこられた。
と振り返られました。
お父さまの言葉
お話の中で、大学進学の際にお父さまからいただいた手紙の中の言葉をご紹介いただきました。
強い人が勝つとも
すばらしい人が勝つともかぎらない
最後まであきらめなかった人が勝つんだ
- この言葉を見て、勝てなくても諦めずに頑張り続けることが大事なんだと思った。
- 諦めないで続けている限り夢は続くし、どんな結果であってもその過程が自分の台座になっていくので、決めたことはとことん諦めずにやってほしい。
一番の挫折を振り返って
女子レスリングがアテネオリンピックで初めて種目に採用されることになり、ひざの手術、階級の変更を経て初めての代表選考戦の決勝で敗れた際、目標を見失うとともに後悔ばかりで前に進めなくなったという一番大きな挫折のエピソードも教えていただきました。
そこから立ち直ったときに「人は負けることよりも、目標を見失うことの方が辛い」と感じたことを踏まえて、「どんな結果になっても、目標に向かっていく過程を大事にしてほしい」というお話もいただきました。
お父様の言葉
ここでもう1つ、お父さまの言葉をご紹介いただきました。
人はどこからでもやり直せる!!
あきらめるな!!
- 何をやるにしても、今からでは遅いということはない。
- 明確な目標を持って、心が決まると動き出せる。
再起~オリンピックへの挑戦を振り返って
自衛隊体育学校と出会って改めて選手の道を進むきっかけとなった時期を振り返って、
- 後ろ向きな気持ちだといいチャンスが来てもそれに気づけずものにできない
- ちょっとでも前向きな気持ちでいるとそのチャンスに気づける
ということも教えていただきました。
その後一度引退していたものの、妹さんの引退を機に本来の48キログラム級でロンドンオリンピックを目指すべく現役復帰。
その際、不安なことや辛いことがあっても、
- 悪いことばかり考えずに常にイメージアップ
- 1人で抱え込まずに信頼できる人に相談するなど、弱音をはける場所を持つ
ということが大切で、特にご家族に支えられた経験から、
「皆さんにも沢山の支えがあるはずで、近くにいると当たり前すぎて感謝の気持ちを持てなかったりするけど、家族や周りの人などに感謝の気持ちを持って直接伝えてほしい。」
というお話もありました。
≪勉強などにも通じる!!≫練習中に意識していたこと
オリンピックを目指して練習していた頃に意識していたことについて、勉強などにもつながることとしてご紹介いただきました。
- 練習は試合のように、試合は練習のように
練習でできなかったことは、急に試合でできるわけがない。
- 素直に話を聞く
人の話を聞かないと自分の間違いに気づけない。失敗したとき、注意をされたときにこそ人の話を聞いてほしい。
- 反復練習
基本は繰り返しやる。一度できたとしても体が勝手に反応するようになるまでやる。
- できなかったことをそのままにしない
失敗などを反省して頭で理解して、何度も練習する。失敗をプラスにする。
生徒の皆さんへのエール
今回のご講演のまとめとして、ロンドンオリンピックで金メダルを獲得し、見事「あきらめなければ夢は叶う」ということを体現したご経験を踏まえ、生徒の皆さんへエールが贈られました。
- 目標を立てよう
自分が好きなことを見つけることが目標を立てる上で大切。
好きなこと・興味があることは続けていける。
- 自分からやってみよう
失敗は成功のもと。
失敗を恐れずにそこからたくさん学んで色んなことに自分からチャレンジしてほしい。
- 人の話を聞こう
素直に人の話を聞ける心がなければ成長していけない。
- チームワーク
1人で生きていくことは難しい。
友だちや家族など周りの人に対して思いやりの心、助け合いの心を持ってほしい。
- 継続
結果はやってみなければ分からないけど、結果以上にそこに向かっていく過程が大事。
諦めなければ続けていける。
継続は力なり
感謝の気持ちを忘れずに
「これから、苦しいことも楽しいことも待っていると思うけど、友だち、家族、先生など周りのたくさんの人に助けてもらって、自分も周りの人を助けて色んなことにチャレンジして頑張ってください!」
サプライズ
ご講演が終わったところで、小原さんから金メダルを見せていただきました。
重い!!
デザインにも興味深々!!
質疑応答
- メダルを噛んだことはある?
オリンピックが終わったときに噛んだことがある。
(さらにその感想を聞かれ)堅いです(笑)。
- メダルの味は?
あまり覚えていないけど、そのときはとてもうれしかったので、おいしかったのだと思います(笑)。
- メダルは家にある?
自衛隊体育学校にあって、家にはない。
お礼の挨拶
最後に全員でお礼の挨拶をしました。
最後に
小原日登美さん
「生徒たちの講演の振り返りの言葉から、わかりやすい内容と小原さんの温かい人柄で、どの生徒も自分のこととして考え、学びの多い講演だったことがうかがえた」と担当の先生。
同じ地域出身の先輩が挫折を乗り越えて諦めずに夢を叶えた経験談は、親近感も加わって生徒の皆さんの心にストレートに届いたことと思います。
その後の立志式では、全力でそれぞれの思いを表現できたとのことです。
小原さんご自身も「指導者としてオリンピックを目指している」とのことで、新たな目標に挑戦されているようです。
小原日登美さん、本当にありがとうございました!
白銀中学校1年生・2年生の皆さん、お疲れさまでした!
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更新日:2024年02月29日