感染性胃腸炎に注意しましょう!

更新日:2020年01月07日

感染性胃腸炎に注意しましょう

感染性胃腸炎とは

 冬季に発生する感染性胃腸炎は、そのほとんどがノロウイルスによるものと考えられています。
他に、サポウイルスやロタウイルスなど、人の小腸で増殖し、嘔吐や下痢等を起こすウイルスがあります。

症状は

 下痢、吐き気、腹痛、発熱(38度以下)が主症状です。

潜伏期間は

  • 24~48時間で、通常、症状は発症後1~2日続いた後、治まります。
  • 発症しても風邪のような症状で済む人もいますが、抵抗力が落ちている人や高齢者・乳幼児では重症化することがあります。

 現在、ノロウイルスに効果のある薬やワクチンはありません。脱水症状を起こさないように水分と栄養を十分に補給することが大切です。

感染経路について

 ノロウイルスは、口から体内に入り感染します。主な感染経路は次の3つに別れます。

  • 人から人へ
     患者のふん便や吐ぶつにはノロウイルスが多量に含まれており、そのふん便等の処理が適切でなかったためウイルスが広がり、直接人の口から取り込まれて感染することがあります。
  • 人から食品を介して人へ
     ノロウイルスに感染している食品取扱者(食品の製造・調理を行う者。)を介して汚染された食品を食べて感染することがあります。
  • 食品から人へ
     ノロウイルスを内臓に取り込んだカキやシジミなどの二枚貝を、生または不十分な加熱処理で食べて感染することがあります。

予防方法について

  • トイレの後、料理の前、食事の前には、石けんを使い、よく泡立てながら手と手をよく擦りあわせて、最後に流水で十分に手を洗う。(注意:石けんは手指からウイルスをはがれやすくする効果があります。)
  • 手洗い等で使用するタオル等は清潔なものとし、共用は避ける。
  • できる限りカキなどの二枚貝は、十分に加熱して食べる。(注意:食品の中心温度85 ℃1分以上の加熱)
  • 生鮮食品(野菜、果物等)は十分に洗浄しましょう。
  • 吐物、便等を処理する場合は、念のため使い捨てマスクやビニール手袋を用いて、速やかに処理しましょう。

吐ぶつ等の処理方法

  • 吐ぶつや便などの汚物を片付ける際は、使い捨てのゴム手袋やマスクなどをする。
  • 汚物をペーパータオル等で静かに拭き取る。
  • 汚物を拭き取った後の床等は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約200ppm)で浸すように再度拭き取る。
  • おむつや拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋等に密閉して廃棄します。(注意:廃棄物が十分に浸る程度の次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約1,000ppm)を入れることが望ましい。)
  • ノロウイルスは乾燥すると空中に漂い、これが口に入って感染することがありますので、汚物は速やかに処理し乾燥させないこと。

 消毒用アルコールはノロウイルスに対して効果が低いため、塩素系の漂白剤(市販品:キッチンハイター等)や消毒剤(市販品:ミルトン、ピューラックス等)を使用します。
次亜塩素酸ナトリウムの濃度調製と消毒方法は、表示されている次亜塩素酸ナトリウム濃度を確認の上、以下を参考にしてください。

消毒のしかた

<塩素系の漂白剤等の使用に当たっては、「使用上の注意」を確認しましょう。>
<ペットボトルで希釈液を作成した場合は、原則使い切ることとし、誤飲を防止するためにペットボトルに入れたまま保管しないようにしましょう。>
例として、塩素系の漂白剤であるキッチンハイターを使用した場合の調整方法を示します。

バケツに水を5リットル入れ、以下の量のハイター液を加える。

  •  濃度0.02%(200ppm)の場合:20ミリリットル(ハイターのキャップで1杯弱)
  •  濃度0.05%(500ppm)の場合:50ミリリットル(ハイターのキャップで約2杯分)
  •  濃度0.1 %(1,000ppm)の場合:100ミリリットル(ハイターのキャップで約4杯分)
使用例
場所等 部位・種類等 消毒方法
汚物 便や吐物 事前にペーパータオルで拭き取ったあと、塩素系の漂白剤・消毒剤をそのままふりかけ、ペーパータオルで拭き取る
トイレ・洗面所・浴室 便器、排水用レバー、ノブ、蛇口、浴槽 洗浄後、0.02%溶液をペーパータオルにつけ、拭き取る
汚物で汚染された床・カベ - 0.02%溶液をペーパータオルにつけ、拭き取る
飛まつが付着したと思われる場所、または汚物が付着した手で触れた場所 玄関や居間のドアノブ、カベ、電話機、携帯電話、パソコンなど 0.05%溶液をペーパータオルにつけ、拭き取る
便や吐ぶつ等の汚染があるもの パジャマ、下着、シーツなど 洗浄後、0.1%溶液に30分間つけ置きしてから洗濯
汚物と接触したもの マスク、ペーパータオル、ゴム手袋 廃棄物が十分浸る程度に0.1%溶液を入れ、ビニール袋を密封して廃棄する
手指 - 石けんを使い、よく泡立てながら洗うとともに、蛇口も合わせて洗い、流水で十分すすぐ
寝具 布団 日光消毒など
その他 漂白剤に浸けることができるもの 洗浄後、0.1%溶液に30分間浸けてから、水洗いする
  • (注意1) 拭き取れない場所は散布する。
  • (注意2) 金属等腐食の可能性のあるものに対して使用した後は、水拭きする。
  • (注意3) 塩素系の消毒薬を使用できない素材のものは、熱湯消毒等をする。

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