平成22年度 トーキングカフェ

更新日:2020年01月22日

女性経営者3名と市長が茶色いテーブルを囲んで意見交換を行っている写真

平成23年1月18日、ホテルJALシティ八戸において、市内の女性経営者3名と市長による座談会「トーキングカフェ」が開催されました。

「トーキングカフェ」は、女性ならではの視点やアイデアを地域の経済・社会の活性化につなげることを目的に、今回初めて開催したもので、女性経営者の立場から、仕事への取り組みや、仕事と家事の両立、八戸の魅力などについて意見交換が行われました。

女性としての仕事への取り組み

女性であることについて、今の職業への影響は

身振りを付けて取り組みについて語る岡沼えいこさんの写真

岡沼 栄比子(おかぬまえいこ)さん
有限会社オカヌマ取締役
(漁具資材販売業)

中山:特に女性だからということは感じていないが、男性には気がつかない細かな部分で提案などができる。一般論として、新商品開発でも女性の視点が重視されていて、今は女性が注目される時代だと思う。

高畑:総支配人になった時に、責任と見る目線がそれまでと全く変わった。特に、スタッフの生活や地域ヘの貢献について、責任感が強くなった。それは男性女性に関係なく、立場によって変わるものと実感している。ただ、女性で得をしたといえば、参加者のほとんどが男性の会合では、皆さんに覚えてもらえる。これは営業上とても大きなメリット。

岡沼:漁業はどうしても男性が主体。水産業界全体が厳しい中、女性は裏方としての苦労がある。加工業者、生産者と協力して、イカのまち八戸をアピールすることを考えていかなければならないと考えている。  

失敗を生かす

仕事をしている中で失敗もあるのでは

身振りを付けて自身の体験を語る高畑紀子さんの写真

高畑 紀子(たかはたのりこ)さん
ホテルJALシティ八戸  総支配人

中山:良かれと思ってしたことが、お客様に逆に受け取られてしまうことがあった。言葉ではいいことを言っても、態度や仕草でそう伝わったと反省した。常に細心の注意と、常にお客様の立場に立った考え方をしなければならないと感じた。

岡沼:トラブルでお客様の注文が納期に間に合わなくなり、お客様の出港を遅らせたことがあった。失敗を薬にして、それからは、相手には必ず期限を確認したり、もう一度チェックをしたり、失敗から勉強させていただいている。

高畑:ただ失敗を失敗として受け止めるというよりは、成長するための貴重な経験、乗り越えなければいけない経験をいただいたと考えている。

中山:私も失敗は何かの転機、チャンスと考えるようにしている。  

仕事と家事の両立

女性の場合、家事や育児など、家庭での役割も多いと思われるが

笑顔で自身の体験を語る中山恵美子さんの写真

中山恵美子(なかやまえみこ)さん
有限会社イニシオ代表取締役
(ビジネススクール・広告制作業)

中山:休んだのは出産の時だけで、後はずっと働いている。家族の協力があったから働いてこられた。家族の理解がないと残業などはできなかった。今では子どもも理解してくれている。

高畑:母の看病の際、周りから応援ももらったが、仕事にしわ寄せがいかないように、自分の時間配分を考え、逆に仕事の密度に神経を集中させ、普段より必死になったことがある。普段から家事、育児、看病をこなす女性の忍耐力は、本当にすばらしいと思う。

市長:それについては、家族の協力だけではなく、社会的・制度的なバックアップが必要だと思う。

岡沼:働き始めた時には、それまでの専業主婦が板についていたので、帰宅後のご飯支度などの家事がとてもプレッシャーだった。それも慣れと共に要領が分かってきた。やはり、家族の協力が前提にある。  

地元の良さを広めるために

八戸の魅力を生かすための取り組みは

資料の紙を手にしながら意見交換を行う小林市長の写真

小林 眞(こばやしまこと)
八戸市長

高畑:スタッフには、「まず八戸を好きになりましょう」と言っている。自分の好きなものは「あそこにこういうのがあるよ」と言いたくなるもの。それができるスタッフがいると、自ずとお客様も和む。スタッフにはそのような人間力を身につけ、一人ひとりが観光大使の気持ちでいてほしいし、それで八戸のファンを増やせれば、と思っている。

中山:これから「はっち」や是川縄文館が完成し、八戸として誇れるものが増えてくる。合掌土偶など国宝もある。「せんべい汁の所」というように八戸の知名度が上がってきたと感じる。更にまちが活性化し、雇用が発生することに期待している。

岡沼:種差海岸、蕪島などすばらしい環境がある。これを生かして、地域の活性化につなげ、イカなどの新しいお土産品など生まれてくればよい。

市長:八戸は自然が豊かで、歴史もあり、伝統芸能も伝わっている。単にあこがれだけで東京に出て行った方々には帰ってきてもらいたい。こちらの方がよっぽどいいぞ、楽しいぞ、と言いたい。そのためにも働く場を作らなければと思う。  

○八戸のまちに期待すること

企業人や女性として、八戸のまち・行政に期待することは

岡沼:八戸市はかなり大きなまちなので、充実した美術館があればいいと思う。

中山:人口の規模に対して文化的施設が少ないと思う。八戸は歴史のあるまちで、芸能も様々なものがあっても、若い子どもたちが知らないこともある。是川縄文館やはっちは、そのためのソフト面も充実してほしい。また、他の地域に比べるとおもてなしの心がまだ足りない時もあるので、まちぐるみで取り組んでもいいと思う。

高畑:八戸は、人とのつながりとぬくもりも財産だと思う。地域単位で三社大祭の山車作りやえんぶりがあり、地域の人たちが手を携えて活動している。それをさらに大事にして発展させると、活気あるまちになると思う。

市長:まち全体の活性化を考えると、地域組織というのは非常に大事だと思う。私が先頭になって町内会の活性化や地域を元気にする取り組みを始めていて、若者の参加も呼びかけている。

中山:大学が少ないこともあるせいか、他に比べると若い人の元気がないように思う。市長の取り組みが、若い人のパワーを作る源になればいい。若い人にもっと活動してもらいたい。

市長:皆さんのお話で刺激を受けた。皆さんもこれまで同様それぞれの立場で頑張っていただきたい。  

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