平成24年度 トーキングカフェ

更新日:2020年01月22日

平成25年3月20日、八戸ポータルミュージアム「はっち」において、活躍する女性と市長との公開トーク「トーキングカフェ」を開催しました。

今年5月に種差海岸が三陸復興国立公園に指定されることを受け、「『三陸復興国立公園』を語る」をテーマに、自然資源を活かした地域活性化や観光誘客などについて、意見交換が行われました。

八戸の魅力・見どころは

マイクを片手に八戸の魅力や見どころを語る竹内喜美氏の写真

竹内 喜美 氏
(株式会社JTB東北 八戸支店)

【竹内】 八戸の魅力は、種差海岸や蕪島、大須賀海岸などの豊かな自然環境や三社大祭などのお祭り、朝市などだと思います。食では、地元では当たり前の「イカ刺し」が、県外の方にとっては、「イカ刺しが一番」と大変評判がいいです。

【木村】 蕪島や葦毛崎展望台、種差海岸などは、日本有数の本当に美しい場所だと思います。館鼻岸壁の朝市は、さながらテーマパークのようなにぎわいで、会話をしながら買い物をする楽しさや安心感、人の魅力を十分に味わうことができると思います。

【高橋】 種差海岸は、短い海岸線の区域の中に、花畑から松林、鳴き砂、天然芝生地といったさまざまな自然がギュッと詰まっていてとても面白い海岸線だと思います。私が感じた一番の魅力は、地元の人の温かさです。八戸ならではの人情をもっとたくさんの方に知ってほしいと思います。

【市長】 普通、国立公園は、街中から車でかなり時間をかけて行くような場所にありますが、種差海岸は、市街地に非常に近い場所にあり、美しい自然がそのまま残されている素晴らしい場所です。また、オーストラリアのアデレードやボストンにも同じような風景があり、海外の景勝地にも相通ずる、他には負けないものがあると思っています。

海岸トレイルやフィールドミュージアムをどのように利用したい・利用してほしいか

マイクを片手に海岸トレイルが交流の場になることを語る高橋瑛子氏の写真

高橋 瑛子 氏
(環境省 八戸自然保護官事務所)

【木村】 すばらしい自然があっても、身近すぎるとなかなか実感できません。まず、国立公園の素晴らしさや魅力、自然の脅威などを知ってもらうため、学校の授業や遠足、課外活動などで利用・体験してほしいです。また、親子での海岸トレイルへの参加、フィールドミュージアムの体験など、一度足を運んでもらうことが大切だと思います。体験にあたり、注意点やどのような準備が必要かなどの情報を、分かり易くPRしてもらえると、気軽に利用できると思います。
【高橋】 国内のトレイルは、ほとんど山岳地帯がメインですが、東北海岸トレイルは、集落と自然を結ぶような設定ですので、地元とのつながりが強いルートになります。利用者は、自然とのふれあいだけでなく、地域の方々との出会いも楽しめ、地元の皆さんもトレイル利用者の方と交流を楽しんでもらう事ができると思います。歩いて旅をすることで、地域の取り組みや地域再生にかける思いなど、人と自然だけでなく、人と人とをつなぐ出会いの場になると思います。
【竹内】 フィールドミュージアムは、子どもからお年寄りまで気軽に、楽しく体験できる身近な存在になってほしいと思います。海岸トレイルのそれぞれの町や市を通るルートには、観光、サイクリング、災害時避難路として使える施設の整備や、電車、バス、船など各交通機関の連携を期待しています。
【市長】 東北海岸トレイルには、車で通るだけでは分からない、歩かないと見えないものが多くあると思います。特に東日本大震災で壊滅的な被害を受けた地域が、復興に向けて復活していく様子を見ながら歩いていくことに意味合いがあると思います。八戸は起点にも終点にもなりますので、ハード面や受け入れ体制など、色々なアイデアを出しながら考えていきたいと思います。

国立公園指定を契機として、どのように地域を盛り上げていくか、また、観光や食などのさまざまな面でどのように活用していくか

マイクを片手に地元特産品を利用したイベントについて語る木村真衣子氏の写真

木村 真衣子 氏
(武輪水産株式会社)

【高橋】 かつての観光資源や地域ブランドは、自然景観などの風景やお土産・特産品でしたが、これからは、地域の取り組みや人も地域ブランドになると考えます。ただ景色を見せる観光ではなく、地域の未来づくりにつながるような体験への参加自体が、地域振興につながると考えています。地域の自然や伝統・文化・歴史といった奥深さと地元の方の魅力を感じることで、市外から多くの人が訪れると思っています。
【竹内】 青森県と言えば、りんご、ねぶた、津軽弁のイメージがありました。東北新幹線延伸八戸駅開業以来、B-1グランプリの八戸せんべい汁、レスリングと八戸がメディアに出ることが多くなり、最近は他県に行くと、八戸と言えば「せんべい汁」と言われることもあります。知名度を高めるためには、観光PR・広告(売込)戦略の充実、祭りやイベントの創出の見直し、積極的なPRを通した文化交流、市民・各種団体・行政が一体となったおもてなしが必要だと思っています。
【木村】 八戸に来ていただくために、地元の特産品を利用したイベントの実施やブランドロゴを作成し、食品や特産品にラベルなどを貼り付けることで、八戸の認知度や価値を高めることができると思います。ストーリー性を持たせたPR方法も観光客の興味を引くことができるのではないかと考えます。
【市長】 八戸を多くの人に知ってもらうために、メディアを利用したPRを戦略的に行っていますが、皆さんからいただいたご意見を参考にし、PRプランを展開していきたいと考えています。

 

これからの八戸づくりについて期待すること

マイクをにぎりしめ、地域のブランド化やハード整備、最善のおもてなしができるよう取り組みを進めていくこと語る市長の写真

小林 眞 (八戸市長)

【竹内】 市民の方々に八戸の強み・八戸らしさをぜひ知ってもらいたい。湊の朝市は生き生きと働く表情、会話、姿が八戸らしい風景だと思います。より多くの方に足を運んでもらうためには、利便性の高い公共交通や駅、歩道を整備していただきたいと思います。

【木村】 多くの地域資源がある八戸の魅力をさらに高めるために、食や歴史、文化などのブランド化を進め、市全体を地域ブランドとして確立していくことで、市民がまちづくりに対する責任を感じ、さらに地域の活性化を図ることができると思います。地域と民間、旅行会社が連携して観光プログラムを企画するなど、文化、環境、特産品などに一体感を持たせたPRを効果的に行う必要があると思います。

【高橋】 八戸はすばらしい自然に加えて、「人」という大きな魅力があります。地域の人との出会いがあり、楽しい時間を共有できる、そんな何度でも来たいと思える国立公園を創るためには、地元の皆さんの公園づくりへの参加と協力が欠かせないと思います。

【市長】 地域のブランド化など、それぞれ提案いただいたご意見は、今後検討し、まちづくりに活かしていきたいと考えています。5月の国立公園指定に向け、北の玄関口としてふさわしいハード整備や最善のおもてなしができるよう取り組みを進めたいと考えています。

トーク参加者

  • 高橋 瑛子 氏 (環境省 八戸自然保護官事務所)
  • 竹内 喜美 氏 (株式会社JTB東北 八戸支店)
  • 木村 真衣子 氏 (武輪水産株式会社)
  • 小林 眞 (八戸市長)
  • コーディネーター 小笠原 ちえ子 氏 (Be FM パーソナリティ)

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