平成26年度 トーキングカフェ

更新日:2020年01月07日

平成27年2月1日、八戸ポータルミュージアム「はっち」において、活躍する女性と市長との公開トーク「トーキングカフェ」を開催しました。

「地域で輝く女性たち~地域をつなぎ想いをむすぶ」と題し、地域のまちおこしやその魅力を発信する活動をされている女性の方々をお招きし、地域活動の魅力、やりがい、八戸のまちづくりに期待することなどについて、意見交換が行われました。

八戸ポータルミュージアム「はっち」の「トーキングカフェ」会場で、活躍する女性達と市長との意見交換が行われている様子の写真

始めたきっかけと主な活動内容は?

デーリー東北で市民記者をやり始めたきっかけと、ボランティア記事で社会に貢献したいという思いを語る上野 幸氏の写真

上野 幸氏

(デーリー東北市民記者)

【上野】 私は、ずっと社会における居場所、役割を探していて、常に物足りなさを感じていました。そんな時、デーリー東北で「市民記者」を募集していることを知り、「自分の持ち味を活かして社会の役に立ちたい」という思いで応募しました。現在、身近な地域のイベントや輝いている人達を自分で見つけ取材し、第1・第3木曜日に掲載中の「市民がつくるページ」で、ボランティアで記事を書いています。

【清水】 5年前に八戸に帰ってきた時、自分達のまちが元気がなく遊び場がないと感じ、仲間と「何か面白い事をしよう!」と思い「soop!」という団体をつくりました。主な活動は、自分達が遊べるような場所やまちの様子を観察しながらのゴミ拾い「ミソスープの会」、公園の環境整備、冬を楽しむために三嶋神社の境内に約2千個のキャンドルを灯す「しろがねキャンドルナイト」など、子供からお年寄りまでが楽しめるイベントを行っています。

【沼田】 私の職場がある美保野地区は、高齢化と過疎化が進んでいる一方で、大学や病院、福祉施設などが集中し、従業員や大学生など若い人的資源が多い地域です。そこで住民と若者の力を合わせ地域に貢献しようと、当福祉施設が事務局となり、「まきば会」を立ち上げました。主な活動は、清掃活動や美保野小の裏山の草刈や伐採などを行う「里山づくり」、「みほの里山夏まつり」開催などです。

喜びややりがいを感じるのはどんなとき?

マイクを片手に地域活動へのやりがいや喜び、希望を語る沼田 智美氏の写真

沼田 智美氏

(美保野青年サークル「まきば会」)

【上野】 私が書いた記事で、取材した人が喜んでくれたり「自信が持てた」「活動の幅が広がった」などという声を聞くと、お役に立てたと嬉しく思い、ダイレクトに伝わる反応と充実感で、とても楽しく活動しています。基本的に記事作りは自由にテーマを決めて書くことができ、新聞社さんが私達を信用し任せてくれているので、また良い取材をして良い記事を書こうという励みにもなっています。

【清水】 基本的に自分達が楽しいと思うことをしているのですが、地域の人達や子供たちが一緒に楽しみ参加している様子に喜びを感じ、次の企画の意欲につながっています。また、私達の活動を見て、地域の小学生が自主的に公園の落ち葉拾いをしてくれていたことが、とても嬉しい出来事でした。

【沼田】 美保野小の運動会では、地域住民や福祉施設の職員、利用者が一緒に参加し、応援合戦や仮装で盛り上げたり、夏まつりでは、子供達が大勢の来場者の前で歌と踊りを披露し、大きな拍手を受けたりしたときの子供達の笑顔を見ていると、活動する中での様々な苦労を忘れ、やってよかったという達成感と、この地域のためにまだやれることがあるんじゃないかという想いと希望に満たされます。

【市長】 地域の人々を巻き込みながらつながっていく活動や、企業が地域の一員としてまちづくりに参加することは非常に大事で、そういう活動が新聞等に掲載され、多くの方に読んでいただくことで、人の輪がどんどん広がっていけば良いと思います。

地域活動の課題や工夫していることは?

マイクを片手に、地域活動継続への取り組みや企画について語る清水 圭子氏の写真

清水 圭子氏

(市民活動団体soop!(スゥプ)代表)

【上野】 取材の際、個人的に掲げているテーマが「人」であり、全ての物事には人が関わっていて、人のぬくもりや人生の深みが感じられる記事を書きたいと思っています。今後も様々な分野や世代の人達を取り上げ、それぞれのメッセージを伝えられたらと思っています。

【清水】 私達のメンバーも結婚や出産などで年々減っている中、活動を継続していくために若者をスカウトするなどの働きかけが必要な段階にきていています。Facebooktwitter、SNSなどの活用や、県内外などで地域活動をしている人達のセミナーや集会などに積極的に参加し、参考にしながらモチベーションを上げています。また、地域の人達が集まる祭りなどの行事に合わせてワークショップ等を開催し、各世代が一緒に楽しめるようなイベントを企画しています。

【沼田】 地域に新たな組織が加わることで、町内会等の組織のバランスを崩しかねないことや、高齢者の意見に圧倒され若者が意見を出しにくいなどの課題があります。これまで地域を守ってきた高齢者と、パソコンや力仕事が得意な若者達の共存と協調が大切で、地域にある福祉施設等が二者のパイプ役となり、事務局を代行することが一つの有効な手段と考えています。

【市長】 皆さん、的確に物事を把握され、地域にある組織とどううまくやっていくべきか、周りをどう引きこもうかなど上手くつなぎ、自分達の活動と町内会などが連携するような取組がされており、一つの取組モデルが見えてきたように思います。

地域を盛り上げていくためには?

マイクを片手に、地域のそれぞれの特徴や人を活かしていく活動に対する様々なアイデアに期待感を示す市長の写真

小林 眞 (八戸市長)

【上野】 「人」を活かすことだと思います。魅力ある人を掘り起こし、「楽しい!面白い!共に考えたい」という情報を伝え、人と人を結びつけ、地域を盛り上げるお手伝いができればと思います。また、日々、悶々としている人は、もっとたくさんの人に関わってほしいと思います。

【清水】 まずは自分達が活動を楽しむことだと思います。また、それを周りに自慢してPRしていくことで、盛り上がりが広がっていくのだと思います。世の中では少子高齢化が嘆かれていますが、それを逆手にとり、地域と共に生きてきた高齢者という人材を活かし、白銀の歴史や文化をもっと若者達に伝えていくことが大切だと感じていて、世代間のギャップを埋める企画を考えています。

【沼田】 普段から地域活動に参加し住民とのつながりを持つことや、地域にある施設等を最大限に利用して、活動の合理化と簡素化を図り継続していくことが、地域おこしにつながると考えます。

【市長】 「人とつながる」「人を活かしていく」というお話があり、地域のそれぞれの特徴、人を活かして盛り上げていく考えが本当にすばらしいと思います。また、ここで満足せずに次の活動へつなげようと様々なアイデアをお持ちのようで期待しています。

これからの八戸市のまちづくりに期待することは?

【上野】 都会からUターンしてきた人の中には、「強み」を持った人がたくさんいるので、その「強み」を発揮するチャンスを作っていただくことや斬新な事を受け入れ、新しい選択をする覚悟を持っていただくことを期待します。

【清水】 何かをしてほしいと人に期待する前に、自分が行動を起こしていけるような機会を作ってほしいと思います。大人だけでなく、小さい頃から教育の中で自分も何かやりたい、何かできると思えるきっかけの場が必要だと思います。

【沼田】 町内会への加入率を上げ、地域住民の連帯意識を高めることが必要だと思います。また、市内のボランティア団体を活用して高齢者の多い地域へ派遣し、清掃活動などのサポートを行うことができれば、町内会活動が継続できると思います。

【市長】 地域の人はもちろんのこと地元に帰ってきた人達が、地域に根ざし、活躍できる環境づくりが、地域問題への一つの対策として必要なことだと感じました。また、地域コミュニティの核となる町内会などを維持していくために、当市は様々な取組を行っており、ボランティア人口は県内でも多く、まちを支える大切な人材資源だと認識しております。皆さんからのご意見は、今後のまちづくりに活かしていくと共に、皆さんに続く方が数多く出てきてくださることを期待しています。

トーク参加者

  • 上野 幸氏(デーリー東北市民記者)
  • 清水 圭子氏(市民活動団体soop!(スゥプ)代表)
  • 沼田 智美氏(美保野青年サークル「まきば会」)
  • 八戸市長 小林 眞
  • コーディネーター 堤 静子氏(八戸学院短期大学 ライフデザイン学科 准教授)

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