八戸いちご

更新日:2021年02月04日

八戸いちごの歴史

 昭和20年代の浜市川地区では、ヤマセの影響により、たびたび冷害に見舞われていたことから、農家の男性たちは北海道へニシン漁に出稼ぎに行っていました。

 そのような中、昭和28年の出稼ぎ中に、農家の男性たちが嵐による漁船転覆事故で命を落としてしまい、その遺族たちの悲しむ姿を見た市立多賀小学校の細川重計校長先生が出稼ぎをしなくてもすむように、当時細々と作付されていた「いちご」の将来性と栽培技術を説いて回ったところ、浜市川苺生産組合(現在の八戸苺生産組合)の初代組合長となる木村徳男氏ら7人の農業経営者が生産に取り組み始めました。

 その後、次第に栽培農家が増え、作付面積も拡大し、市川地区に本格的な「いちご」生産が定着したと言われています。

八戸いちごの生産状況

 八戸市の市川地区に青森県内で最大の産地が形成され、「さちのか」「とちおとめ」「麗紅」などの秋から春に生産される品種に加え、夏から秋に生産される「すずあかね」「なつあかり」などの品種も生産されています。

品種の概要

さちのか

特徴

酸味が穏やかで甘味とのバランスがよく、また、香りはフルーティー。果肉は緻密で輸送性も優れる。

収穫時期

10~6月

育成地

福岡県

とちおとめ

特徴

甘味と酸味のバランスがよく、果肉はジューシーだが、緻密で輸送性にも優れる。

収穫時期

10~6月

育成地

栃木県

麗紅

特徴

コクのある甘味と酸味があり、濃厚な味。果肉はジューシーで果汁たっぷり。八戸の昔ながらの品種。

収穫時期

3~6月

育成地

千葉県

すずあかね

特徴

夏秋どり品種。酸味がはっきりしていて、甘酸っぱい香りが強く、業務用としての需要が多い。輸送性に優れる。

収穫時期

6~11月

育成地

北海道

なつあかり

特徴

夏秋どり品種。外観、食味に優れ、業務用としての需要だけではなく、生食用としても適している。また、輸送性に優れる。

収穫時期

6~11月

育成地

岩手県

作付面積の推移

(単位:ヘクタール)

作付面積の推移
平成7年 平成12年 平成16年 平成21年 平成26年
73 66 47 32 16

八戸市調べ

販売数量の推移

(単位:トン)

販売数量の推移
  平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
八戸農業協同組合 62 67 59 52 53
八戸苺生産組合 183 181 175 156 153
245 248 234 208 206

八戸農業協同組合、八戸苺生産組合調べ

販売額の推移

(単位:千円)

販売額の推移
  平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
八戸農業協同組合 56,998 65,592 55,172 53,602 61,831
八戸苺生産組合 215,086 207,114 194,725 189,560 195,849
272,084 272,706 249,897 243,162 257,680

八戸農業協同組合、八戸苺生産組合調べ

生産者数の推移

  • 八戸農業協同組合:八戸農業協同組合振興野菜専門部いちご八戸支部会員数
  • 八戸苺生産組合:八戸苺生産組合員数

(単位:人)

生産者数の推移
  平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
八戸農業協同組合 15 15 14 14 11
八戸苺生産組合 52 51 47 42 38
67 66 61 56 49

八戸農業協同組合、八戸苺生産組合調べ

八戸いちごの販売促進のための取組

八戸いちごマルシェ

 八戸いちごクリスマスケーキづくり体験、八戸いちごや八戸いちごスイーツの販売、八戸いちご大福づくり体験、八戸いちごクイズラリー等を行う「八戸いちごマルシェ」を平成25年度から開催しています。

講師のパティシエを囲むように正方形に並べられた机でケーキを受講生たちが作っている、クリスマスケーキづくり体験会を2階から撮影した写真
八戸いちごクイズラリーのパネル展示の写真

Let's eat 八戸いちご 親子スイーツづくり体験会

 親子を対象に、八戸いちごをつかったスイーツづくり体験会を平成27年度から開催しています。

(これまで実施した内容)

  • 八戸いちごドラ焼き、ワッフルケーキづくり体験
  • 八戸いちごの生チョコデコレーションケーキづくり体験
  • 八戸いちごパフェづくり体験
  • 八戸いちごのデコレーションケーキ(クレープ仕上げ)づくり体験
  • 八戸いちごバレンタインケーキづくり体験
  • 八戸いちごロールケーキづくり体験 など
八戸いちごロールケーキ
八戸いちごデコレーションケーキ

新作八戸いちごスイーツ発表会

 八戸菓子商工業組合の協力のもと開発された「新作八戸いちごスイーツ」の特徴について紹介するとともに試食会も実施する「新作八戸いちごスイーツ発表会」を平成28年度から開催しています。平成28年度は13品、平成29年度は14品、平成30年度は13品、令和元年度は8品、令和2年度は14品の新作八戸いちごスイーツが開発されました。

 

マイクを持ち笑顔で話しているサンタクロースの衣装を着た女性と白いコックの衣装を着た男性とスーツ姿の二人の男性がステージ上で、会話をしている様子。

八戸市長賞受賞作品

 「新作八戸いちごスイーツ発表会」とあわせて、「新作八戸いちごスイーツ」を審査する「新作八戸いちごスイーツコンテスト」を実施しており、平成28年度はデコールの桑田義明さんが作製した「八戸苺ムース・オ・フレーズ」、平成29年度はデコールの小山真希さんが作製した「冬のイチゴムース」、平成30年度はノワ洋菓子店の久保圭之さんが作製した「にっこり苺」、令和元年度はリーベシムラの志村一雄さんが作製した「八戸いちごのストロベリーフロマージュ」、令和2年度はアルパジョンの福山昌弘さんが作製した「ヴェリーヌ・八戸いちご・フレ」が八戸市長賞を受賞しました。

ドーム状でベージュの小さな洋菓子の写真

(平成28年度)

「八戸苺ムース・オ・フレーズ」(デコール 桑田義明氏)

クリームといちごが小さなカップにもられた3つの洋菓子が横一列に白い平皿の上に並べられている写真

(平成29年度)

「冬のイチゴムース」(デコール 小山真希氏)

にっこり苺

(平成30年度)

「にっこり苺」(ノワ洋菓子店 久保圭之氏)

八戸いちごのストロベリーフロマージュ

(令和元年度)

「八戸いちごのストロベリーフロマージュ」(リーベシムラ 志村一雄氏)

ヴェリーヌ・八戸いちご・フレ

(令和2年度)

「ヴェリーヌ・八戸いちご・フレ」(アルパジョン 福山昌弘氏)

この記事に関するお問い合わせ先

農林水産部 農業経営振興センター

〒039-1101 青森県八戸市大字尻内町字毛合清水29
経営支援グループ・生産振興グループ 電話:0178-27-9163 ファックス:0178-27-9166

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