記者会見 令和5年9月25日
発表内容
日時:令和5年9月25日 月曜日 14時~14時50分
場所:八戸市庁本館2階庁議室
案件:
- 起業支援プラットフォーム事業について(商工労働まちづくり部 商工課)
- 第3次八戸市環境基本計画及び第2次八戸市地球温暖化対策実行計画区域施策編について(市民環境部 環境政策課)
- 起業支援プラットフォーム事業について
- 第3次八戸市環境基本計画及び第2次八戸市地球温暖化対策実行計画区域施策編について
- 市内で製造された弁当による食中毒の発生について
- 美術館の運営について
- 青森県知事の専決処分について
- 内閣改造について
起業支援プラットフォーム事業について
まず初めに、私の政策公約であります「起業支援プラットフォーム事業」につきまして、このたび、事業概要を決定したので、お知らせいたします。
はじめに、1の「本事業に取り組む背景」でありますが、市では、平成28年度にはちのへ創業・事業承継サポートセンター、いわゆる「8サポ」を設置いたしまして、これまで起業・創業希望者への相談対応等を行ってまいりました。
こうした中、国では、スタートアップは「社会的課題を成長のエンジンへと転換して、持続可能な経済社会を実現する、新しい資本主義の考え方を体現するもの」という方針の下、昨年11月に決定したスタートアップ育成5か年計画の着実な実行に取り組んでいるところでありまして、近年、スタートアップに対する支援や、スタートアップと連携したオープンイノベーション創出等の重要性は、一層高まっております。
当市が、引き続き、北東北を代表する産業都市として、将来にわたって経済をけん引していくためには、これまでの起業・創業支援を強化し、地域の経済界で活躍する人材の更なる輩出とともに、起業家等の交流促進による新ビジネスの創出や、スケールアップの機会を提供することが重要となってまいります。
このようなことから、「地域で活躍する人材の積極的な発掘」に向けまして、8サポ内に構築した起業支援プラットフォームのコミュニティ活動を通じて、これまでの相談機能と連携した面的な起業・創業希望者支援を行うものであります。
次に、2の「設置目的」でありますが、起業・創業の関心向上、起業・創業希望者への支援、起業家同士の交流促進を図り、これら三つの目的のサイクルを生み出すことで、「八戸オリジナルのスタートアップエコシステム」の構築を目指してまいります。
次に、3の「プラットフォーム上に組成するコミュニティの基本的な考え方」でありますが、目的ごとに「学生起業チャレンジコミュニティ」、「スモールビジネスコミュニティ」、「新ビジネス創出コミュニティ」の三つのコミュニティを組成し、それぞれにコミュニティマネージャーを配置するともに、コミュニティ間の連絡・調整を担うコーディネーターを配置いたします。
また、4の「各コミュニティのターゲット」でありますが、起業・創業に対する関心の程度により、既に起業している経営者・個人事業主の「起業家」、起業に対する強い意欲を持っている「起業希望者」、起業に対する意識・関心が低い「起業予備群」の三つの階層に分けまして、各層のニーズに合ったコミュニティを組成してまいります。
続いて、5の「コミュニティマネージャー及びコーディネーター」でありますが、学生起業チャレンジコミュニティを担当する井上 丹(いのうえ あかし)氏、スモールビジネスコミュニティ及び新ビジネス創出コミュニティを担当する野田 賀一(のだ よしかず)氏、スモールビジネスコミュニティを担当する藤ケ森 高子(ふじがもり たかこ)氏、新ビジネス創出コミュニティを担当するタナカ ミカ氏の4名であります。
なお、野田氏には、コミュニティ間の連絡・調整を行うコーディネーターを兼務していただきます。
また、6の「コミュニティマネージャーの役割」でありますが、コミュニティ活動の企画・実践、コミュニケーションの活性化促進、8サポ専門相談員へのあっせん、外部専門家の招へい、コミュニティによる活動状況の共有、コミュニティ活動の広報、外部機関とのネットワーク構築の役割を担っていただきます。
続いて、7の「コミュニティの概要」を御紹介いたします。
まず、一つ目の「学生起業チャレンジコミュニティ」は、若者を中心に起業や創業への関心を高め、起業・創業希望者の裾野拡大を図ることを目的といたしまして、ビジネスアイデアをビジネスモデルに昇華するためのプロトタイプを立案するコミュニティで、主なターゲットは高校生や大学生を想定しております。
今年度は、先輩起業家とのトークイベントや、ペルソナ・ターゲットの設定、市場リサーチ・ユーザーヒアリング等を行いまして、来年3月には事業プレゼンテーション・交流会の開催を予定しております。
また、令和6年度以降は、コミュニティ内で検討したビジネスモデルの事業運営や、学生ビジネスグランプリへの参加等を展開していく予定です。
二つ目の「スモールビジネスコミュニティ」は、起業・創業希望者が先輩創業者や金融機関等の関係者と交流する機会を作り、起業や創業をしやすい環境を整備することを目的といたしまして、先輩起業家との交流イベントや、起業に関する意識啓発のためのセミナー若しくはワークショップの開催のほか、コミュニティ参加者に対する情報提供や相談対応等を実施するコミュニティで、主なターゲットは女性や副業を検討している会社員などを想定しております。
今年度は、先輩起業家とのトークイベントや、強み発掘セミナー、名刺作成ワークショップ、活動報告を兼ねた交流会を行う予定であります。
三つ目の「新ビジネス創出コミュニティ」は、既に起業した経営者が交流する機会を創り出すことで、新産業の創出やビジネススキルの向上を図ることを目的といたしまして、新商品開発や新サービス提供のビジネスアイデアを生み出して、ビジネスモデルを立案するコミュニティで、主なターゲットは個人事業主や企業経営者を想定しております。
今年度は、起業の動機形成やビジネスモデル構築に関するワークショップ、事例研究・グループワークを行い、来年3月には事業プレゼンテーション・交流会の開催を予定しております。
また、令和6年度以降は、テストマーケティングを踏まえてブラッシュアップしたビジネスモデルに基づきまして、実際の事業活動を展開していく予定であります。
次に、8の「キックオフイベントの開催概要」でありますが、来月21日(土曜日)の15時から17時まで、八戸まちなか広場「マチニワ」を会場として開催いたしまして、その後、各コミュニティのキックオフミーティングを行う予定としております。
当日は、わかる事務所の玉樹 真一郎(たまき しんいちろう)氏による基調講演のほか、3名のコミュニティマネージャーによるコミュニティ紹介や、パネルディスカッションを行います。
起業・創業の重要性や、起業支援プラットフォームの今後の方向性を御理解いただける貴重な機会でありますので、多くの皆様の参加を期待しております。
次に、9の「今後のスケジュール」でありますが、明日26日からコミュニティメンバーの募集を開始しまして、参加者が集まり次第、コミュニティ活動を暫定的に開始いたします。
その後、来月21日のキックオフイベントを契機にコミュニティの活動を本格化させ、本年12月と来年3月には、交流会を開催する予定であります。
続いて、10の「8サポの機能強化」でありますが、8サポでは、これまで丁寧な相談対応を行うことで多くの創業者を輩出してまいりましたが、起業支援プラットフォームを構築し、先輩起業家による助言や、継続的なコミュニティ活動等の新たな機能を追加することで、当市の起業・創業支援体制を更に拡充いたします。
また、この機会に、多くの皆様に8サポを身近に感じていただけるよう、相談窓口の愛称を「8サポdesk」、そして、交流基盤の愛称を「8サポmeets」といたしました。
私といたしましては、機能を強化した新しい8サポを運営することで、経済界で活躍する多くの人材を輩出し、地域経済の更なる活性化を推し進めてまいりますので、起業・創業に関心のある方や、事業拡大を目指す皆様は、是非、「8サポmeets」へ御参加くださるよう、お願いいたします。
第3次八戸市環境基本計画及び第2次八戸市地球温暖化対策実行計画区域施策編について
次に、第3次八戸市環境基本計画及び第2次八戸市地球温暖化対策実行計画区域施策編を策定したので、その概要をお知らせいたします。
両計画の位置付けにつきましては、まず、「八戸市環境基本計画」は、市の環境基本条例に基づきまして、環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために策定するものであります。
一方、「八戸市地球温暖化対策実行計画区域施策編」は、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づいて策定するもので、市民や事業者による取組も含めた当市の区域内の温室効果ガス削減計画であり、八戸市環境基本計画との整合性を図りながら、地球温暖化対策に関する実行計画としての位置付けを有するものであります。
両計画につきましては、昨年12月23日に八戸市環境審議会に諮問いたしまして、その後、同審議会において審議が重ねられ、去る9月15日にいただきました答申を踏まえまして、策定したところであります。
それでは、まず、第3次八戸市環境基本計画の概要について、御説明いたします。
当市では、平成17年2月に八戸市環境基本計画を策定後、平成25年3月に第2次の計画を策定し、市・市民・事業者がそれぞれの役割を担いながら、様々な関連施策を実施してまいりました。
このたびの第3次の計画は、近年の環境を取り巻く状況の変化などを踏まえまして、令和5年度から令和12年度までを計画期間として策定したものです。
当市が目指す環境像を、「人と自然が共生する持続可能な都市 八戸」といたしまして、これに副題として「環境・社会・経済のバランスのとれたグリーン社会の実現」を追加しております。
近年は持続可能な形で資源を利用する循環経済への移行が世界的な流れとなっておりますので、当市においても、環境面だけではなく、社会・経済面も考慮した新たな視点から取り組んでまいりたいと考えております。
当市が目指す環境像の実現に向けては、四つの基本目標と18の施策を定めております。
まず、一つ目の目標は、「自然共生社会づくり」であります。
私たち一人一人が自然との関係性を意識し、自然と共に生活できるような「自然共生社会づくり」の実現を目指しまして、「清らかな水の保全」など、四つの施策に取り組んでまいります。
二つ目の目標は、「快適環境社会づくり」であります。
きれいな空気や静穏な環境を保全し、豊かな自然や美しい景観、歴史的・文化的環境と触れ合う機会を通して、環境への関心を高めながら環境に配慮した行動につなげていくことによりまして、「快適環境社会づくり」を目指しまして、「きれいな空気の保全」など五つの施策に取り組んでまいります。
三つ目の目標は、「脱炭素・循環型社会づくり」であります。
徹底した省エネルギーや再生可能エネルギーの導入、3Rの推進など、脱炭素化や資源循環などの取組を通じまして、環境・社会・経済のバランスの取れた、持続可能な「脱炭素・循環型社会づくり」の実現を目指して、「省エネルギーの推進」など六つの施策に取り組んでまいります。
四つ目の目標は、「良好な環境を支え次世代へつなぐ人・仕組みづくり」であります。
環境について学ぶ機会を提供いたしまして、積極的に環境保全活動に取り組む人材を育て、環境に配慮した行動につなげるため、「良好な環境を支え次世代へつなぐ人・仕組みづくり」を目指して、「環境教育・学習の推進」など三つの施策に取り組んでまいります。
大切な自然環境を将来の世代につないでいくためには、「共生」の実現を通じまして、人と自然との適切な距離感を模索していくことが重要であります。
また、環境に関する様々な課題は、社会・経済とも複雑に関わっていることから、その解決に向けましては、社会・経済面も考慮し、SDGsや「地域循環共生圏」の考え方などを取り入れて、当市の特性を活かした施策を推進してまいります。
続きまして、第2次八戸市地球温暖化対策実行計画区域施策編の概要について御説明いたします。
当市では、平成22年2月に地球温暖化対策地方公共団体実行計画区域施策編を策定し、二酸化炭素排出量の削減に取り組んでまいりました。
その後、平成27年に採択されたパリ協定以降の世界的な地球温暖化対策の動きや、令和2年に国が行った「2050年カーボンニュートラル宣言」など国内外の情勢を踏まえまして、地球温暖化問題は「気候変動」の域を超えて「気候危機」の状況に立ち至っているとの認識の下、市民と共に考え行動していく契機とするため、令和3年6月に、市として2050年までにカーボンニュートラルを目指すことを表明しております。
さらに、将来にわたって気候や環境の急激な変化が社会・生活基盤に深刻な影響を与える可能性があることへの危機感を、市民を始め多くの主体と共有するため、令和4年2月には、市といたしまして「気候非常事態」を宣言したところであります。
このたびの計画は、このような状況の変化に対応するために、令和5年度から令和12年度までを計画期間として、改めて策定したものです。
ご参考まで、当市の温暖化の状況でありますが、当市の気温は、1930年代以降、上昇傾向にあり、100年当たり 1.9℃の割合で上昇してきております。
また、当市の二酸化炭素排出量の推移でありますが、平成23年度から平成24年度にかけまして、東日本大震災の影響により火力発電の割合が増大したため、大幅に増加していますが、平成27年度以降は、再生可能エネルギーの普及や省エネルギーの取組などにより減少傾向にあります。
なお、北東北を代表する工業都市である当市では、産業部門からの二酸化炭素排出割合が国や青森県よりも高いという特徴があります。
次に、当市で排出される温室効果ガス排出量の削減目標ですが、「2050年カーボンニュートラル」の実現を見据え、令和12年度の排出量を、平成25年度比で50%削減することを目指してまいります。
この挑戦的な目標の達成に向けましては、地球温暖化対策の推進に関する法律の趣旨を踏まえまして、四つの施策を定めております。
まず、一つ目の施策は、「再生可能エネルギーの導入促進」であります。
当市は、再生可能エネルギー導入のポテンシャルが高い地域でありますので、地域資源を最大限活用しつつ、関係主体と連携し再生可能エネルギーの導入を促進することによりまして、エネルギーの地産地消や地域内の経済循環の活性化、災害に強い地域づくりを目指してまいります。
二つ目の施策は、 「事業者・住民による削減活動の促進」であります。
エネルギーを無駄に消費しない、より効率よく使用する省エネルギーの取組につきましては、エネルギー価格高騰への対応の観点からも、省エネ診断の普及などを通して、徹底した省エネ行動を促進してまいります。
また、普及啓発活動の推進などを通して、市民や事業者の地球温暖化対策に関する理解を深め、ライフスタイルの転換を図ってまいります。
三つ目の施策は、「地域環境の整備及び改善」であります。
温室効果ガス排出量を削減するためのみならず、今後予想される人口減少や高齢化社会などに対応するため、地域の課題に応じた環境負荷の小さな都市づくりを推進いたします。
四つ目の施策は、「循環型社会の形成」であります。
これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会の在り方を見直し、廃棄物の発生抑制と適正な資源循環を促し、循環型社会を形成することで、天然資源やエネルギーの消費の抑制を図ってまいります。
地球温暖化問題は、避けることのできない喫緊の課題ではありますが、環境にとどまらず、社会・経済分野とも複雑に関わっておりますので、解決に向けましては社会・経済面も考慮した新たな視点からの取組が必要となります。
本計画は、こうした状況に対応するために策定したものでありまして、市、市民、事業者の皆様それぞれが「自らの課題」として捉え、積極的に対策に取り組むことにより、「環境・社会・経済のバランスのとれたグリーン社会の実現」を目指す一つのチャンスであるとも考えておりますので、市といたしましては、温室効果ガス排出量削減のための取組を、今できることから推進してまいりたいと考えております。
市民、事業者の皆様におかれましては、両計画に定める各種取組について積極的に御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
案件に関する質疑
1. 起業支援プラットフォーム事業について
Q.記者
起業支援プラットフォーム事業は、市長の政策公約でもあり力を入れてきたと思われますが、今回の事業に対する期待感をお願いします。
A.市長
これまでも商工会議所と協力しながら充実した支援に努めてきたと考えております。
今後、若者や女性を中心に起業創業に関心のある方がこのプラットフォームの中に入ってくることによって、新たな出会いが生まれ、また交流が深まることで地域経済の活性化に繋がっていくような人材が輩出されることを期待いたしております。
私といたしましても政策公約ということもあり非常に楽しみにしている事業であり、コーディネーターを務める野田様とも今日お会いする予定ですので楽しみにしております。
Q.記者
公約では起業拠点都市八戸を目指しますという文言もありますけれども、最終的な目標をお聞かせください。
A.市長
起業・創業に関心がある人にプラットフォームの中に入っていただいて、地域経済の活性に繋がる人材が輩出されること、また起業家同士の交流等によって、新しい産業が生まれていくことを期待しております。
産業都市としての歴史と基盤がありますので、それを活かした新しい産業都市としてという思いを込めて起業拠点都市を目指すことを政策公約に掲げさせていただきましたので、その取組を進めていきたいと考えております。
Q.記者
何年後までに何社の起業を実現する、若しくは何人をカウンセリングするといった目標値はあるのでしょうか。
A.担当者
令和7年度までの目標数値を、学生1名程度、その他の創業者7名程度としております。
Q.記者
学生と事業者、新規の事業ということで8人程度の方をカウンセリングができればというのが目標になのですね。
A.担当者
そのように考えております。
2. 第3次八戸市環境基本計画及び第2次八戸市地球温暖化対策実行計画区域施策編について
Q.記者
再生可能エネルギーの導入促進について、現時点で想定しているものがありましたら教えていただけますでしょうか。
A.市長
昨年、グリーン社会推進プロジェクト庁内検討会を立ち上げて検討してまいりました。
今後この基本計画に基づき、庁内検討会でさらに検討を進め、さまざまな取組を実施していきたいというふうに考えております。今想定しているのは、例えば庁内関係部署の事業に太陽光発電などを取り入れられないかということです。
Q.記者
温暖化対策として再生可能エネルギーを導入するに当たっては、太陽光発電などを想定していらっしゃるとのことですが、他県や他の自治体でその設備の開発を進めることで、環境への影響を想定し規制を設ける動きがあるようです。
八戸市としては、そういった部分の規制などをお考えでしょうか。
A.市長
自然をはじめ財産を守っていくことは当たり前のことですので、その上で再生可能エネルギーの導入促進を図っていきたいと考えております。
Q.記者
自然の破壊にならない範囲で導入を促進することは難しいと思いますが、そこを探っていくということでしょうか。
A.市長
そのように受け止めてもらって結構です。あとは環境・経済・社会のバランスをとっていくというとことです。
Q.記者
温室効果ガス排出量の削減は本当に素晴らしいなと思いますが、排出権取引の状況に関係なく、50%削減するということでしょうか。
例えば、30%程度を削減し20%程度を取引することで、50%削減したものとして取り扱うことを想定されていますでしょうか。
A.市長
取引などによらず、50%削減するということです。
その他の質疑
1.市内で製造された弁当による食中毒の発生について
Q.記者
一企業の問題ではありますが、患者が全国的に広がっており、食の安全という点では全国でも注目の高い話題であると思われます。
市としては今の状況をどう受け止めていらっしゃいますか。また、土曜日に営業禁止を命じる行政処分を行っておりますが、今後の方針などがございましたらお願いします。
A.市長
まずは、当市内の事業者であります株式会社吉田屋が製造した弁当を召し上がって体調を崩された皆様に、心からお見舞いを申し上げますとともに1日も早い回復をお祈りいたします。このたび、全国の広い範囲で多数の皆様の健康被害を引き起こしたことは、地元市長といたしましても大変残念であります。
一昨日、9月23日に市保健所において本件を食中毒と断定し、株式会社吉田屋に対し営業禁止の処分を行いました。今後は再発防止に向けて同社に対する衛生指導を徹底してまいりたいと考えております。
Q.記者
保健所の調査によって菌を特定したということですが、土曜日の会見では、菌がどのような経路で入ってきたかということは、今後調査を進めていくというようなお話をされていました。
また、保健所としての会見は土曜日で最後になるのではとの考えを示しておりましたが、全国に270人の体調不良者が出た以上、どのような経路で食中毒が発生したかということを明らかにしていただきたいと考えております。
保健所若しくは吉田屋で判断されると思いますが、もっと調査結果が判明した段階で、速やかに明らかにしていっていただきたいと考えております。
市長として今回の件に係る情報の公表時期や方法に関して、受け止めはいかがでしょうか。
A.市長
今後状況次第で適切に保健所の方には対応させたいと考えております。
Q.記者
原因などをその都度会見若しくは、投げ込みにより公表されていくという方針に変わりはないということでしょうか。
A.市長
公表すべきことは公表するように指示してまいります。
Q.記者
来月都市問題会議などさまざまなイベントもあったりする中で、八戸市にどのような影響があると捉えていらっしゃいますか。
A.市長
全国都市問題会議に限らず今回の件が、食の安全に対しての不安を抱かせることになったと感じておりますので、今後一層食品衛生の取組を進めて皆様が安全な食品を安心して召し上がっていただけるよう努めてまいりたいと考えております。
Q.記者
八戸の食の安全をPRする考えなどはありますでしょうか。
A.市長
安全・安心な食をPRすることは、重要であると認識しております。
Q.記者
海産物を売りにしている八戸市において、海産物をメニューとしているお弁当から食中毒が発生したわけですけれども、水産都市である八戸市の市長として改めて今後の被害対策などについて、コメントがあればお願いします。
A.市長
地元市長としては残念であるということが一つと、安全な食を召し上がっていただけるように食品衛生の取組を進めていきたいと考えております。
Q.記者
再発防止に向けて、衛生指導を徹底するということをお話されましたが、具体的にどのような取組をされるのでしょうか。
A.担当者
法令にのっとって食品衛生に関する指導監視を行うべきところをこれまで通りやってまいりますし、他の業務も含めて適切に遂行してまいります。
Q.記者
全国の被害が出た自治体から何か要望や提案はあったのでしょうか。
A.市長
現時点で、そのようなお話はありません。
Q.記者
21日時点の速報値で270人の方が食中毒ということでありますが、それ以降は増加しているのでしょうか。
A.担当者
ある程度まとまった段階で必要なときにお知らせさせていただきます。
Q.記者
今回のように全国的に広がった事例に関して、もっと効率的に情報収集したり、業務を改善したりということを、まだ反省するには早いかもしれませんが、今後の保健所業務をより効率的に進められるような、アイデアはありますでしょうか。
A.市長
反省すべきは反省しなければなりませんが、今後の対応方針につきましては、まだこれからの検討になると思います。
Q.記者
今まで市長も新商品を召し上がったりしたと思いますが、発覚以降に吉田社長とは何か連絡を取りましたでしょうか。
A.市長
ございません。
Q.記者
直に召し上がったこともあったと思いますが、お気持ちを改めて伺えますでしょうか。
A.市長
そのことも含めて大変残念であります。
2.美術館の運営について
Q.記者
総合計画等市民委員会や市議会定例会などでも方向性について疑問などを投げかける意見が相次いでいると思いますが、そのことについて市長の見解をお聞かせください。
A.市長
市民委員会それから市議会、そしてまた多くの市民の方からさまざまな意見をいただいており、それらの意見を真摯に受け止めております。
現時点において、美術館建設にあたり策定された新美術館の整備基本構想は尊重されるべきものだというふうに考えております。
したがいまして、美術館の整備基本構想を尊重しつつ、そのコンセプトをもっと市民の方々にわかりやすく伝えていく工夫、努力、取組を進めていく必要性を強く感じております。その上で本来の美術館としての展覧会の充実を図ってまいります。
一方、市民委員会、市議会、市民からいただいた意見を踏まえまして、施設整備やサービス利用方法について改善の余地のあるものについては改善してまいります。
また9月議会定例会の中で、ブックセンターの今後についての質問のときにもお答えしましたが、美術館それからブックセンター等の大型公共施設につきましては、見える化シートを策定し、そしてまたアンケートも実施をいたしまして、その結果もまもなく公表されると思います。その結果や意見も参考にしながら市民ニーズを踏まえ、市民に寄り添った美術館運営に努めていきたいと考えております。
Q.記者
これまでもコンセプトについては、さまざま周知を工夫されてきたと思いますが、さらにどういったことをすれば伝わるとお考えでしょうか?
A.市長
わかりやすく直接お伝えする機会も必要ではないかと個人的には思っております。
Q.記者
市長が直接伝える機会を設けるということでしょうか。
A.市長
私自身ということも選択肢の一つかもしれませんが、非常に専門的な分野もあると思いますので、やはり市民に寄り添っていくという観点で考えれば、市民にわかりやすく、わかりやすい言葉でわかりやすい方法で伝えていく必要があるのではないかなというふうに思っております。
3.青森県知事の専決処分について
Q.記者
宮下県知事が行った教育改革会議やこども未来会議などの専決処分に対して、議員から批判の声が出るなどスピード感を重んじる首長と議員との間に食い違いが出ているというような状況が報じられていますが、市長は、宮下知事の判断をどのように御覧になりますでしょうか?
A.市長
宮下知事をはじめ、県のお考えとそして議会の受け止めだと思いますので、私はコメントをする立場にないものと思います。
Q.記者
市長自身は、専決処分とはどういうものであるべきだとお考えですか。
A.市長
地方自治法においては、緊急を要する場合などと規定されていることから緊急性のある場合に行うべきことだと認識しております。
Q.記者
つまり緊急性がない場合にはあまり使われるべきではないという意図でしょうか?
A.市長
はい、そう捉えていただいて結構です。
Q.記者
緊急性がある場合に使われるべき。
A.市長
はい。
4.内閣改造について
Q.記者
内閣改造で八戸を地盤とする国会議員が環境副大臣と内閣府政務官に任じられましたが、市長としての所感をお聞かせください。
A.市長
滝沢求参議院議員が環境副大臣に、それから神田潤一衆議院議員が、内閣府政務官に就任されましたことは大変喜ばしいことでありまして、地元市長として大変嬉しく思います。
滝沢環境副大臣におかれましては、先ほど説明をいたしました環境基本計画に関して、今後、私どもが実施するにあたって御指導と御支援を賜りたいというふうに考えております。また神田政務官におかれましては、スタートアップも担当されているということですので、先ほど説明をいたしましたプラットフォーム事業に関しまして御指導と御支援をお願いしたいと考えております。いずれにいたしましても健康に御留意されながら活躍されることを期待いたしております。
案件1_企業支援プラットフォーム事業について (PDFファイル: 2.1MB)
案件2_第3次八戸市環境基本計画及び第2次八戸市地球温暖化対策実行計画区域施策編について (PDFファイル: 1.5MB)
この記事に関するお問い合わせ先
総合政策部 広報統計課 広報広聴グループ
〒031-8686 青森県八戸市内丸一丁目1番1号 市庁本館4階
電話:0178-43-9317 ファックス:0178-47-1485
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更新日:2023年10月11日