【八戸特派大使通信】第37回 村手 聡

更新日:2020年01月07日

村手 聡(むらて さとし)/岡山市副市長

村手 聡さんの写真

昭和39年愛知県生まれ。昭和63年3月東京大学法学部卒業。

昭和63年4月自治省( 現在の総務省)入省。熊本県財政課長、 高知県森林局長、総務省情報通信政策局地方情報化推進室長などを歴任し、平成18年7月から現職。

平成5年4月から7年6月まで八戸市財政部長を務める。

仕事柄、さまざまな地域に関わってきましたが、井の中の争いに終始し、その力をそいでいる地域が実は数多い中、八戸は、その魅力を高めようとする力が強く、将来が楽しみな地域の一つです。

昨年、名誉市民となられた中里信男氏が市長の折、お声がけいただき、平成5年4月から2年余り市庁でお世話になりました。平成の米騒動を招いた冷害、東北初の国際コンテナ定期航路の開設、長年の悲願であった東北新幹線八戸延伸の決定、仕事納めの日に発生した三陸はるか沖地震等々思い出は尽きません。厳しい自然に翻弄されつつも、将来の発展のため力を合わせ、懸命に努力する地域の力を肌身に感じた貴重な日々でした。

現在、人々の希求する価値が物質的なものから精神的あるいは知的なものへ変化する中、各個人、各地域が目指す多様な価値を実現できる仕組みづくりが求められるようになってきています。このためには、地方分権改革を押し進め、地域が主体になって、その地域の人達が共有する価値(文化)を基にした地域づくりをできるようにすることが必要です。

しかし、これまでの中央一極集中の流れは、 地域の文化の衰退と東京発の文化の隆盛を招き、日本の持つ多様性を失わさせつつあります。この流れを何とか押し止め、その文化の魅力を高め、発信できる地域が、これからの地域間の大競争時代をリードしていくことになると思います。

新幹線のストロー効果がよくとりざたされますが、東京と同質の文化で競うならば東京に吸引力があるのは当然です。 東京と異なる魅力があふれる文化を確立できれば逆方向の吸引力も発揮できます。東北新幹線盛岡・八戸間も開業6年目を迎えますが、おかげで観光入込客数が大幅に伸び、各種メディアの露出機会も増えました。発信力は確実にアップしています。新青森駅延伸が迫っていますが、北から八戸へのストロー効果も発揮できるチャンスととらえ、八戸の魅力をさらに高めて欲しいと願ってやみません。

(「広報はちのへ」平成20年 6月号掲載記事)

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