【八戸特派大使通信】第13回 福田 弥夫

更新日:2020年01月07日

福田 弥夫(ふくだ やすお)/ 日本大学法学部教授

福田 弥夫さんの写真

昭和33 年八戸市生まれ。長者中、八戸高校、日本大学法学部卒業。同大学大学院修了後、八戸大学で教鞭をとり、現在、日本大学法学部教授。博士(法学)。

金融庁・自賠責保険審議会委員、国交省・今後の自賠責保険のあり方に係る懇談会委員、譛日本アイスホッケー連盟理事・レフェリー委員長、国際アイスホッケー連盟レフェリーインストラクター。

「氷都八戸」銀盤への思い

八戸から東京へ移って7年になります。東京ドームを望む千代田区のビル街にあるキャンパスは、自然豊かな美保野のそれとは対照的で、美しい四季の移り変わりを楽しむことのできない寂しさがあります。本格的な冬の到来を告げる初氷と霜柱を踏みしめるあの感覚は、決して東京では味わうことができません。

大使に就任してはや5年。昨年3月までは、武蔵野大学の研究室を「在西東京市八戸市大使館」(仮称)とし、研究室のドアに八戸の観光ポスターを貼り宣伝に努めておりました。近いうちに自宅に「在西東京市八戸市大使館」(正式名称)の看板をかけ、坂口西東京市長から「アグレマン」(外交官の着任同意)を戴こうと考えていますが実現するでしょうか?

国の審議会委員などを務めており、役所関係の方々と名刺を交換する機会が多いのですが、本職の名刺に必ず大使の名刺を添えています。特に、国土交通省は八戸と関係の深い部局がそろっており、忘年会や新年会に招待された際には、名刺はもちろんのこと、地酒やイカの塩辛、しめ鯖を差し入れて八戸をPRするのと同時に、陳情のような行為もしています。

八戸大学に在職中、私は青年会議所に所属しておりました。活動を通じて得た経験と仲間は、私にとってかけがえのない財産となっています。特に思い出深いのは、南部800年、市制施行60年を記念して開催された八戸ピーウィー国際アイスホッケー大会です。アメリカ、カナダ、韓国そしてフィンランド。日本を含む6か国の国際大会は、形容する言葉が見つからないほどの感動を与えてくれました。

当時の小学6年生も間もなく三十路。国体などで久しぶりに見る顔に、16年前のあどけない面影が重なります。あの大会をもう一度八戸で開催できたらと思うのは私だけでしょうか。その時にはもちろん駆けつけてお手伝いします。私を育ててくれた、愛する郷土八戸とアイスホッケーへの恩返しのために。そして、子供たちが銀盤に描く夢と友情のために。

  (「広報はちのへ」平成18年 5月号掲載記事)

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