【八戸特派大使通信】第12回 梶谷 祥子
梶谷 祥子(かじたに さちこ)/ 書家 梶谷綾泉(りょうせん)
昭和39年八戸商業高校卒業。昭和45年四街道市役所勤務。
現在、四街道市立中央保育所長・同市美術協会理事・国際書道交流協会審査員。
私の八戸と郷土料理
千葉県四街道市に居を移してはや35年。私が歩んできた市役所生活の中で八戸の海の幸はいつも活躍しています。
職場、地域の中で知り得た多くの仲間が、ことあるごとに私のアトリエ兼ギャラリーに集合します。その時は決まって陸奥湊の市場から直送された、ぷりぷりしたホタテ、甘エビ、黒光りしたイカ、その他たくさんの魚介類が食卓に勢ぞろいします。参加した仲間は、口々に「この食材や料理は高級ホテル以上の絶品だね。」と言いながらお酒が進みすぎて、翌日には何を食べたか忘れてしまっていることもしばしばです。そんな時私は、八戸で育ったことや、八戸のおいしい食材のことを、この離れた地で紹介できる喜びと誇りを感じています。
私は、四街道市でよく八戸物産展をしますが、その中で特に好評なのは、せんべい汁とすき昆布入りのイチゴ煮ご飯です。防災用の釜で作った200食分のせんべい汁はあっという間に底をつくほどの大人気。イチゴ煮ご飯については奪い合い。千葉の人にはせんべい汁とは、草加煎餅の煮込み汁?イチゴ煮ご飯は「え、苺をご飯に入れるの?」「甘いご飯なの?」など、こちらが想像もつかない質問をします。
現在の職場である保育所で、せんべい汁を給食メニューに取り入れておりますが、具だくさんの季節野菜と、自分でバリバリ割って入れる煎餅の感触が園児にはたまらないようです。栄養豊富で園児参加型のメニューとして、他園にも栄養士が紹介しています。
昭和49年から、時代絵巻の三社大祭には、同行する数と顔ぶれはそれぞれ違いますが、毎年のように訪れています。壮麗豪華な山車を見ながらの地元で食べる郷土料理は、人情溢れるおもてなしが加わり、皆一様に八戸の「とりこ」となり、にわか八戸大使として八戸の魅力をPRしてもらっています。
八戸市民の皆様も行く先々で、恵まれた八戸の食材や観光資源について、大使となったつもりでPRをされ、我が故郷八戸の発展のために共に頑張りましょう。
(「広報はちのへ」平成18年 4月号掲載記事)
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更新日:2020年01月07日