【八戸特派大使通信】第83回 安田 信

私は昨年2月に初めて八戸市を訪問させて頂いたのだが、それまでこの地方になんとなく親しみを覚えていた理由は、一つには学生時代、学習院馬術部員として八戸市に近い南部地方の滝沢村で7年間、毎年合宿を行っていたこと、二つには同じ馬術部の後輩であって今も親しくして頂いている常陸宮妃華子殿下が宮家に上がる前は青森・津軽のお姫様であったこと、三つには私の親しい先輩が日東化学の八戸工場に長く勤めていたので八戸の話をよくしてくれたことによる。

初めてこの目で見る八戸港及び臨海工業地帯、工業団地、貿易センター、八食センター等の経済前線、そしてお庭えんぶりや種差海岸等の自然や文化の美しさと深さに印象を深くし、八戸の将来に自信を持つに至った。

地の利に加えて強烈な印象を受けたのは、小林市長はじめ八戸市役所の方々の八戸市の発展と繁栄に尽くそうという決意とエネルギーであった。そして、この方々はお役人マインドでなく、企業家的ビジネスマインドを持った実質的にビジネスマンであるということだ。正直言って、すごいと思った。その後も時々お会いするが、この人達がやっておられれば八戸の将来は明るいと心から思っている。

国際間の企業の提携や協力への助力を生涯のキャリアとしてきた私が、八戸特派大使として少しでも何かお役に立てるとすれば、八戸市と海外との結びつきの分野での助言であるかと思う。それには企業誘致、観光誘致、この
地方の宣伝に関する国際関係の促進等があると思うが、この八戸市のチームであれば、常に前向きに、適切に取り組まれると確信している。

（「広報はちのへ」平成28年9月号掲載記事）