石綿(アスベスト)飛散防止対策に関する規制が強化されます(令和3年4月1日より順次施行)

更新日:2022年03月11日

建築物等の解体工事における石綿の飛散を防止するため、令和2年6月5日に「大気汚染防止法の一部を改正する法律」(令和2年法律第39号。以下「改正法」という。)が公布されました。

また、令和2年10月7日に「大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」及び「大気汚染防止法施行令の一部を改正する政令」並びに関係告示が公布されました。

改正法は、令和3年4月1日より順次施行されます。

主な改正内容は、次のとおりです。

目次

1.改正の趣旨、概要

      (1)規制対象の拡大(令和3年4月1日施行)

      (2) 事前調査結果の信頼性の確保令和3年4月1日より順次施行

      (3) 調査を適切に行うために必要な知識を有する者令和5年10月1日適用

      (4) 直接罰の創設(令和3年4月1日施行)

      (5) 不適切な作業の防止(令和3年4月1日施行)

      (6)その他(令和3年4月1日施行)

2.改正法の詳細

      (1) 規制対象の拡大について(令和3年4月1日施行)

  • 特定建築材料について
  • 特定粉じん排出等作業実施届出書の提出について   NEW

      (2) 事前調査結果の信頼性の確保令和3年4月1日より順次施行

  • 「建築物」及び「工作物」の定義
  • 事前調査の対象について
  • 事前調査の方法について
  • 事前調査結果及び作業計画の説明・記録・保存・掲示について
  • 事前調査結果等の報告について令和4年4月1日施行NEW

      (3) 調査を適切に行うために必要な知識を有する者令和5年10月1日適用

      (4) 直接罰の創設(令和3年4月1日施行)

      (5)不適切な作業の防止(令和3年4月1日施行)

  • 作業基準等の遵守義務の拡充について
  • 特定工事の発注者等の配慮について
  • 特定建築材料の除去等の方法(作業基準)について
  • 特定粉じん排出等作業の完了の確認について
  • 特定粉じん排出等作業の実施状況の記録について
  • 特定粉じん排出等作業の結果の報告・記録作成・保存について

      (6)その他(令和3年4月1日施行)

  • 立入調査対象の拡充について
  • 国及び地方公共団体の責務の創設について

3.外部リンク(環境省ホームページ、厚生労働省ホームページ)

 

1 改正の趣旨・概要

大気汚染防止法(昭和43年法律第97号)において、これまでも国民の健康の保護及び生活環境の保全のため、建築物等の解体等に伴う石綿の飛散防止に係る規制措置が講じられておりました。

しかしながら、平成25年の法改正より5年が経過し、特定建築材料の見落としや取り残し、これまで規制対象ではなかった石綿含有建材(いわゆるレベル3建材)の不適切な除去作業により石綿を飛散させた事例が確認されたため、改正を行うこととなりました。

(1) 規制対象の拡大(令和3年4月1日施行)

  • 規制対象について、石綿含有成形板等を含む全ての石綿含有建材に拡大されました。
  • 作業基準順守義務の対象に下請負人が追加されました。

(2) 事前調査結果の信頼性の確保(令和4年4月1日施行)

石綿含有建材の見落としなど不適切な事前調査を防止するため、元請業者(又は自主施工者)に対し、一定規模以上等の建築物等の解体等工事について、石綿含有建材の有無に関わらず、調査結果の都道府県等への報告を義務付けます。

(3) 調査を適切に行うために必要な知識を有する者(令和5年10月1日適用)

解体等工事の元請業者又は自主施工者は、建築物の解体・改造・補修する作業を伴う建設工事を施工する場合は、石綿に係る書面及び目視による調査について、建築物石綿含有建材講習登録規定に規定する者又はこれらの者と同等以上の能力を有するものと認められる者に行わせることとなります。

  • 当該規定は、建築物にのみ適用されます。
  • 平成18年9月1日以後に設置の工事に着手したことが明らかとなった建築物及び工作物は、以後の調査を要しないこととします。

(4) 直接罰の創設(令和3年4月1日施行)

石綿含有建材の除去等作業における石綿の飛散防止を徹底するため、隔離等をせずに吹付け石綿等の除去作業を行ったものに対する直接罰を創設します。

(5) 不適切な作業の防止(令和3年4月1日施行)

解体等工事の元請業者に対し、石綿含有建材の除去等作業の結果の発注者への報告や作業に関する記録の作成・保存を義務付けます。

また、作業基準等の遵守義務が下請負人まで拡充されます。

(6) その他(令和3年4月1日施行)

都道府県等による立入検査対象の拡大、災害時に備えた建築物等の所有者等による石綿含有建材の把握を後押しする国及び地方公共団体の責務の創設等、所要の規定の整備を行います。

 

2 改正法の詳細

(1) 規制対象の拡大について(令和3年4月1日施行)

特定建築材料について

特定建築材料に該当する建築材料が、「吹付け石綿その他の石綿を含有する建築材料」と規定され、これまで規制されていなかった建材も含め、全ての石綿含有建材が規制対象となりました。

「石綿を含有する」とは

「石綿の重量が、当該建築材料の0.1%を超えるもの」または、「建築材料の製造または現場施工において意図的に石綿を含有させたもの」

 

表1 特定建築材料の概要について
建材の区分 改正後 改正前

レベル1

(発じん性が

著しく高い)

吹付け石綿

吹付け石綿

(石綿含有仕上塗材)

レベル2

(発じん性が

高い)

石綿含有断熱材

石綿含有保温材

石綿含有耐火被覆材

石綿含有断熱材

石綿含有保温材

石綿含有耐火被覆材

レベル3

(発じん性が低い)

その他の石綿含有建材

(成形板等、石綿含有仕上塗材

その他の石綿含有建材

(成形板等)

石綿含有仕上塗材については、施工方法に関わらず「その他の石綿含有建材(レベル3)」として取り扱うこととなりました。

ただし、吹付けバーミキュライト、吹付けパーライトは、従来どおり「吹付け石綿」に該当します。

 

特定粉じん排出等作業実施届出書の提出について

全ての特定粉じん排出等作業(特定工事)のうち、石綿を大量に発生させ、飛散させる原因となる建材に係る特定工事は「届出対象特定工事」と規定されました。

「届出対象特定工事」にする場合は、作業開始の14日前までに特定粉じん排出等作業実施届出書を提出しなければなりません。

【提出先】八戸市 環境部 環境保全課 調査指導グループ

                    (注意)作業場所が八戸市内である場合に限ります

 

【特定建築材料の除去等の方法が技術上著しく困難な場合について(追加)

「建築物等が災害等により倒壊するおそれがあり、法律の規定で定められた方法で作業を行うことが技術上著しく困難な状況である」と、都道府県知事等が判断した場合に限り、規定で定められた方法以外の方法で届出対象特定工事を施工することができるようになりました。

なお、このような状況において特定粉じん排出等作業実施届出書を作成・提出する場合は、届出書別紙に、規定された方法で作業を行わない理由を記載しなければなりません。

新様式に追加された項目の名称

特定粉じん排出等作業の方法が大気汚染防止法第18条の19各号に掲げる措置を当該各号に定める方法で行うものでないときは、その理由

 

表2 特定粉じん排出等作業実施届出書の提出について
建材の種類 工事の名称 届出の要否

吹付け石綿

届出対象特定工事 提出必要

石綿含有断熱材

石綿含有保温材

石綿含有耐火被覆材

届出対象特定工事 提出必要

その他の石綿含有建材

(成形板等、石綿含有仕上塗材

特定工事 提出不要

令和4年4月1日より様式の一部が変更となります。

最新の届出様式(令和4年4月1日より適用)はこちら

【Word】特定粉じん排出等作業実施届出書(令和4年4月1日より適用)(Wordファイル:46.5KB)

【記載例】特定粉じん排出等作業実施届出書(令和4年4月1日より適用)(PDFファイル:191.9KB)

 

(2) 事前調査結果の信頼性の確保(令和3年4月1日より順次施行) 

「建築物」及び「工作物」の定義

今般、石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号)において、建築物及び工作物の概念が明確化されたことを踏まえ、改正法における建築物及び工作物の概念は、石綿障害予防規則と同様に整備されました。

表3「建築物」及び「工作物」の定義(抜粋)
「建築物」とは

すべての建築物のこと。建築物に設ける建築設備も含みます。

(建築設備の例)

ガス若しくは電気の供給、給排水、換気、暖房、排煙又は汚水処理の設備など

 

「工作物」とは

「建築物」以外のもの。土地、建築物又は工作物に設置されているもの、または、設置されていたもの。

(工作物の例)

  • 煙突、サイロ、鉄骨架構、上下水道管等の地下埋設物、化学プラント等
  • 建築物内に設置されているボイラー、非常用発電設備、エレベーター、エスカレーター等
  • 製造や発電等に必要な反応槽、貯蔵設備、発電設備、焼却設備及びこれらの間を接続している配管等

(参考)建築物内に設置されたエレベーターについて

エレベーターのカゴ等は「工作物」に該当し、カゴが昇降する空間の壁等は「建築物」に該当します。

 

事前調査の対象について

事前調査の対象は、従前より「解体等工事」と規定されており、具体的には、建築物又は工作物を解体、改造又は補修する作業を伴う建設工事のことをいいます。

今般、石綿障害予防規則において、「建築物等の解体等工事」に該当しない作業が整理されたことに伴い、大気汚染防止法においても同様に整理されました。

「建築物等の解体等工事」に該当しない作業は、事前調査の対象外となります。

表4 「建築物等の解体等工事」に該当しない作業(抜粋)

  1. 除去等を行う材料に石綿が含まれていないことが明らかで、かつ、周囲の材料を損傷さるおそれのない作業。
    (材料の例)木材、金属、石、ガラス等のみでできているもの、畳や電球等。
    (作業の例)手作業やドライバー等で容易に取り外しできる作業。
    ボルト、ナット等の固定具を取り外すことで除去が可能である作業。
  2. 釘を打って固定する、刺さっている釘を抜く等、材料に極めて軽微な損傷しか及ぼさない作業。
    ただし、電動工具を用いて石綿等が使用されている可能性がある壁面等に穴をあける作業は、事前調査を行う必要があります。
  3. 現存する材料の除去等を行わず、新たな材料を追加するのみの作業。
    (例 既存の塗装の上に新たに塗装を塗る作業等)
  4. その他、関係省庁による調査によって石綿が含有されていないことが確認された工作物の解体・改修作業。

事前調査の方法について

解体等工事の元請業者又は自主施工者は、当該工事が特定工事に該当するか、事前調査を行わなければなりません。

また、解体等工事の発注者は、元請業者が行う事前調査に協力しなければなりません。(適正な調査費用の負担、その他調査において必要な措置)

事前調査は、石綿障害予防規則第3条第1項及び第5項に基づく事前調査と兼ねることができます。

 

  • 事前調査はまず、「設計図書その他書面による調査」及び「特定建築材料の有無の目視による調査」を実施しなければなりません。
    設置の工事に着手した日が、平成18年9月1日以後であることが明らかである建築物や工作物については、その後の調査は不要となります。
  • 「設計図書その他書面による調査」及び「特定建築材料の有無の目視による調査」により、特定工事に該当するか否か明らかにならなかったときは、「分析による調査」を実施しなければなりません。

 

(1)「設計図書その他書面による調査」とは
  • 設計図書等で、建築物等の設置工事に着手した日や改修等の履歴を確認する。
  • 設計図書等で、建築材料の種類や使用箇所を確認する。
  • 使用されている建築材料のうち、石綿が含有している可能性があるものについて、石綿含有建材データベース等を利用して使用の有無を確認する。
(2)「特定建築材料の有無の目視による調査」とは
  • 作業現場において、設計図書と異なる点等がないか確認する。
  • 建築材料に印字されている製品名や製品番号等を確認し、特定建築材料に該当する可能性のある建築材料を特定する。
(3)「分析による調査」の実施について

石綿障害予防規則第3条第6項の規定により、適切に分析調査を実施するために必要な知識及び技能を有する者として厚生労働大臣が定めるものに行わせなければなりません。

分析調査の実施については、特定工事に該当するものとみなして措置を講ずる場合に限り、省略することができるようになりました。

(4)個人による事前調査の実施について(解体等工事を業としている者は除く

建築物の改造や改修を行うにあたり、「排出され、又は飛散する粉じんの量が著しく少ないもののみを伴う軽微な工事」を施工する場合は、自ら事前調査を行うことができることとなりました。

ただし、個人であっても、作業基準の順守義務等、法規制の対象となるため、

「特定工事とみなして飛散防止措置を講ずる」または、厚生労働大臣が定める調査者等に調査を行わせることが望ましいです。

 

「排出され、又は飛散する粉じんの量が著しくう少ないもののみを伴う軽微な工事」とは

床、壁、天井等への家具の固定のための穴あけ等、特定建築材料の一部を加工する作業のみを伴う工事のこと

 

事前調査結果及び作業計画の説明・記録・保存・掲示について

(1)事前調査結果及び作業計画の説明、説明資料の保存について
解体等工事の元請業者は、解体等工事の作業開始前までに事前調査の結果を発注者に文面で説明をしなければなりません。

また、「特定工事」に該当する場合は、特定粉じん排出等作業に係る作業計画を作成し、文面で説明をしなければなりません。

さらに、解体等工事が「届出対象特定工事」に該当する場合は、特定粉じん排出等作業を開始する日から14日前までに説明をしなければなりません。

表5 発注者への文面による事前説明について
工事名称  /  項目

事前調査結果

作業計画

文面による説明の時期

届出対象特定工事

説明必要

説明必要

特定粉じん排出等作業を

開始する14日前まで

特定工事 説明必要 説明必要

特定粉じん排出等作業を

開始する前まで

特定工事以外の工事

説明必要 説明不要 作業開始前まで

 

元請業者は、発注者への説明に使用した文面を、特定工事が終了した日から3年間保存しなければなりません。((2)「事前調査に関する記録」とは異なりますのご留意ください。)

なお、説明方法や保存方法については、紙媒体の他、電子データによる方法も可能です。

発注者への説明事項は以下のとおりです。

表6 事前調査結果及び作業計画に係る説明事項

発注者への説明事項(特定工事に該当しない場合)

  • 調査の方法(書面による調査、目視による調査、分析による調査)
  • 調査の終了年月日
  • 調査の結果(届出対象特定工事に該当していない旨、その根拠)
  • 書面による調査及び目視による調査を行った者の氏名(設置工事の着手日が、平成18年9月1日以後である場合は記載不要)
  • 分析による調査を行った場合は、調査を実施した者の氏名及び一定の知見を有していることが分かる事項(設置工事の着手日が、平成18年9月1日以後である場合は記載不要)

(例:建築物石綿含有建材調査者講習 等の講習を修了した旨、一般社団法人日本アスベスト調査診断協会に登録されている旨)

 

発注者への説明事項(特定工事に該当する場合)

  • 調査の方法(書面による調査、目視による調査、分析による調査)
  • 調査の終了年月日
  • 調査の結果(特定工事に該当している旨、その根拠)
  • 書面による調査及び目視による調査を行った者の氏名
  • 分析による調査を行った場合は、調査を実施した者の氏名及び一定の知見を有していることが分かる事項

(例:建築物石綿含有建材調査者講習 等の講習を修了した旨、一般社団法人日本アスベスト調査診断協会に登録されている旨)

  • 特定建築材料の種類、使用箇所、使用面積
  • 特定粉じん排出等作業の種類・実施の期間・作業の方法

発注者への説明事項(特定工事のうち、届出対象特定工事に該当する場合)

  • 調査の方法(書面による調査、目視による調査、分析による調査)
  • 調査の終了年月日
  • 調査の結果(届出対象特定工事に該当している旨、その根拠)
  • 書面による調査及び目視による調査を行った者の氏名
  • 分析による調査を行った場合は、調査を実施した者の氏名及び一定の知見を有していることが分かる事項
    (例:建築物石綿含有建材調査者講習 等の講習を修了した旨、一般社団法人日本アスベスト調査診断協会に登録されている旨)
  • 特定建築材料の種類、使用箇所、使用面積
  • 特定粉じん排出等作業の種類、実施の期間、作業の方法
  • 法律で規定されている作業方法以外の方法で作業を行う場合、その理由(災害時等により建築物等が倒壊するおそれがある場合に限る。)
  • 特定粉じん排出等作業の対象となる建築物等の概要、配置図及び付近の状況
  • 特定粉じん排出等作業の工程を明示した特定工事の工程の概要
  • 特定工事を施工する者の現場責任者の氏名及び連絡場所
  • 下請負人が特定粉じん排出等作業を実施する場合の下請負人の現場責任者の氏名及び連絡場所

 

「建築物等の概要」とは

建築物等の構造(鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造など)、階数、延べ面積等のこと

 

(2)事前調査結果の記録・保存について

解体等工事の元請業者または自主施工者は、「事前調査に関する記録」を作成し、特定工事が終了した日から3年間保存しなければなりません。

また、「調査を行った者が調査者等に該当することを証明する書面」の写しもあわせて保存しなければなりません。(平成18年9月1日以降の建築物の場合を除く)

((1)発注者への説明資料とは異なりますので、ご留意ください。)

なお、作成した記録は、紙媒体の他、電子データによる保存が可能です。

 

「調査を行った者が調査者等に該当することを証明する書面」とは
  • 建築物石綿含有建材調査者講習登録規定に基づく講習を受講した者は、講習機関から発行された講習修了証
  • 一般社団法人日本アスベスト調査診断協会に登録された者については登録証

 

「事前調査に関する記録」への記載事項は以下のとおりです。

表7 事前調査結果の記録に係る記載事項

事前調査結果の記録に係る記載事項(設置工事の着手が平成18年9月1日以降の場合)

  • 解体等工事に係る建築物等の概要(建築物等の構造(鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造など)、階数、延べ面積等のこと)
  • 建築物及び工作物の設置工事に着手した年月日
    (日付の詳細が追跡できない場合は、平成18年9月1日以降であることが明らかであることが記載されていればよい。)
  • 事前調査の方法

事前調査結果の記録に係る記載事項(設置工事の着手が平成18年9月1日より前の場合)

  • 解体等工事に係る建築物等の概要(建築物等の構造(鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造など)、階数、延べ面積等のこと)
  • 建築物及び工作物の設置工事に着手した年月日
    (工事年月日の詳細が追跡できない場合は、追跡できる範囲の記載でよい。)
  • 事前調査の方法
  • 書面による調査及び目視による調査を行った者の氏名
  • 建築材料が、特定建築材料に該当するか否か、また、その根拠(該当するとみなした場合は、その旨を報告)
(3)個人による事前調査結果の記録・保存について

以下の条件を満たした場合に限り、簡易的な方法で事前調査の記録を作成・保存することができます。

表8 簡易的な方法で記録を作成・保存できる条件(解体等工事を業として行う者は除く、全ての条件を満たしていること)
  • 建築物または工作物の改造又は補修作業であること
  • 排出され、又は飛散する粉じんの量が著しく少ないもののみを伴う軽微な建設工事であること
  • 当該建設工事を「特定工事」とみなすこと

 

「排出され、又は飛散する粉じんの量が著しくう少ないもののみを伴う軽微な工事」とは

床、壁、天井等への家具の固定のための穴あけ等、特定建築材料の一部を加工する作業のみを伴う工事のこと

簡易的な記録の作成方法及び保存方法(一例)

工事に係る部分の作業前、作業の様子を撮影し、設計図書その他の書面とともに保存する。

 

(4)事前調査結果及び作業計画の掲示について
  • 解体等工事の元請業者または自主施工者は、解体等工事の開始前までに事前調査結果を現場に掲示し、作業の終了まで掲示しなければなりません。
    また、「特定工事」に該当する場合は、特定粉じん排出等作業の内容についても掲示しなければなりません。
  • 掲示のサイズについては、A3用紙(42センチ×29.7センチ)以上と規定されました。(幅及び長さは問いません)
    なお、文字のサイズに規定はありませんが、見えやすいように十分配慮をお願いします。
    掲示方法として石綿障害予防規則に基づく掲示に追記する形で表示して差し支えありません。(重複する事項は、重複して表示する必要なし)

 

掲示の内容については、以下のとおりです。

表9 解体等工事の現場に掲示する内容(従前より変更なし)

事前調査結果に関する掲示の事項

  • 調査の方法(書面による調査、目視による調査、分析による調査)
  • 調査の終了年月日
  • 調査の結果(特定建築材料の有無、有の場合は材料の種類)
  • 元請業者又元請業者又は自主施工者の情報(氏名又は名称、住所、法人の場合は代表者氏名)

特定工事(特定粉じん排出等作業)に係る掲示の事項

  • 特定工事の発注者、元請業者又は自主施工者の情報(氏名又は名称、住所、法人の場合は代表者氏名)
  • 特定粉じん排出等作業実施届出書の届出先、届出年月日(届出対象特定工事の場合のみ)
  • 特定工事を施工する者(元請業者又は自主施工者)の現場責任者の氏名及び連絡場所
  • 特定粉じん排出等作業の実施の期間
  • 特定粉じん等作業の方法

 

(5)事前調査結果の現場への据え置きについて

解体等工事の元請業者又は自主施工者は、事前調査に係る解体等工事を施工するときは、「事前調査に関する記録の写し」を工事現場に据え置かなければなりません。

「事前調査に関する記録」の詳細については、「(2)事前調査結果の記録・保存について」をご確認ください。

 

「現場に据え置く」とは

工事を施工する者や都道府県等が、現場で事前調査の記録を確認できる状況であること。

据え置きの方法

印刷した文面の他、電子データ(ノートパソコン、タブレット端末等)による保存が可能です。

据え置く場所(一例)

現場事務所、作業現場に向かう作業車等、現場ですぐ確認できる場所

 

事前調査結果の報告について(令和4年4月1日施行

解体等工事の元請業者又は自主施工者は、令和4年4月1日以降「一定規模以上」の解体等工事を実施する際には、事前調査の結果を遅延なく都道府県知事等に報告しなければなりません。

   なお、虚偽の報告をした場合は、30万円以下の罰金が科せられます。

 

報告は、原則、電子申請(石綿事前調査結果報告システム)により行っていただきます。

解体等工事の場所が八戸市内の場合、報告先は八戸市環境保全課です。

報告の概要については以下のとおりです。

(1)石綿事前調査結果報告システムによる報告(原則)

令和4年3月18日(金曜日)より、石綿事前調査結果報告システムによる報告の受付を開始します。

 

  • システムの利用には、事前に「gBiZID(gビズID)」への登録が必要となります。

 

  • 石綿事前調査結果報告システムへのアクセスはこちら

        石綿事前調査結果報告システム

 

  • 石綿事前調査結果報告システムの操作マニュアルなどはこちら

       (石綿)事前調査結果の報告について(環境省ホームページ)

 

(2)様式による報告(様式第3の4)正本、写し1部

石綿事前調査結果報告システムによる電子申請が困難である場合には、紙媒体による報告も受け付けます。

  • 事前調査結果報告書の様式はこちら。

【Word】事前調査結果報告書(Wordファイル:25.6KB)

【記載例】事前調査結果報告書(PDFファイル:371KB)

 

表10 事前調査結果の報告の対象(いずれかに該当すること)
  1. 建築物を解体する建設工事であって、解体作業の対象となる床面積が80平方メートル以上であるもの
  2. 建築物の改装又は改修を行う工事であって、「請負金の合計」100万円以上であること(自主施工者の場合は、請負人に施工させることとした場合の請負代金相当額)
  3. 工作物(環境大臣が定めたものに限る)を解体、改造、改修する建設工事であって、「請負金の合計」100万円以上であること

(自主施工者の場合は、請負人に施工させることとした場合の請負代金相当額)

参考事項

(1)事前調査結果の報告対象工作物(令和2年環境省告示第77号)
  • 反応槽
  • トンネルの天井板
  • 加熱炉
  • プラットホームの上家
  • ボイラー及び圧力容器
  • 遮音壁
  • 配管設備(建築物に設ける給水設備等を除く)
  • 軽量盛土保護パネル
  • 焼却設備                                                                                     
  • 煙突(建築物に設ける排煙設備等の建築設備を除く)
  • 貯蔵設備(穀物を貯蔵するための設備を除く)
  • 発電設備(太陽光発電設備及び風力発電設備を除く)
  • 変電設備
  • 配電設備
  • 送電設備(ケーブルを含む)
  • 鉄道の駅の地下式構造部分壁及び天井板

 

(2)「請負金の合計」とは

材料費も含めた作業全体の請負代金の額をいい、消費税を含む額とする。ただし、調査費用の代金は含まない。

(3)解体等工事の考え方について
  • 一連の解体等工事を、同一の者が2以上に分割して請け負う場合は、一の契約で請け負ったものとみなす。
  • 建築物と工作物が混在している場合の解体等工事は、それぞれ分割して請け負う場合についても、一の契約で請け負ったものとみなす。
  • 解体等工事で発生した廃棄物の処分費用等も含む。

この場合、建築物の床面積(80平方メートル)又は請負金額(100万円)を超えた場合に報告をするものとする。

(4)定期的に補修・改修を行う工作物の報告について

平成18年9月1日以降に設置の工事に着手した工作物は、特定工事に該当しないことが明らかであるため、一度、平成18年9月1日以降に設置工事に着手した旨を報告すれば、その後の同一の部分の工事については報告が不要となります。

表11 事前調査に係る報告事項

事前調査に係る報告事項(設置工事の着手日が平成18年9月1日以前の場合)

  • 元請業者又は自主施工者の情報(氏名又は名称、住所、法人の場合は代表者氏名)
  • 事前調査が終了した日
  • 解体等工事の場所
  • 解体等工事の名称及び概要
  • 建築物又は工作物の設置工事に着手した年月日
  • 解体等工事に係る建築物等の概要(建築物等の構造(鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造など)、階数等のこと)
  • 書面による調査及び目視による調査を行った者の情報(氏名、一定の知見を有していることが分かる事項)
  • 分析による調査を行った場合は、調査を行った者の情報(調査を行った者の氏名、所属機関の名称又は法人名)
  • 解体等工事の建築物等に係る建築材料の種類
  • 建築材料が、特定建築材料に該当するか否か、また、その根拠(該当するとみなした場合は、その旨を報告)
  • 解体等工事の実施の期間
  • 解体作業の対象となる建築物の床面積の合計が80平方メートル以上の場合は、作業の対象となる床面積の合計
  • 建築物又は工作物の解体等工事の請負金額が100万以上の場合は、請負金額の合計額
  • 事前調査の段階で、調査が困難な箇所があった場合は、当該箇所とその理由

事前調査に係る報告事項(設置工事の着手日が平成18年9月1日以降の場合)

  • 元請業者又は自主施工者の情報(氏名又は名称、住所、法人の場合は代表者氏名)
  • 事前調査が終了した日
  • 解体等工事の場所
  • 解体等工事の名称及び概要
  • 建築物又は工作物の設置工事に着手した年月日
  • 解体等工事の実施の期間
  • 解体作業の対象となる建築物の床面積の合計が、80平方メートル以上の場合は、作業の対象となる床面積の合計(対象物が建築物の場合に限る)

最新情報については、随時更新してまいります。

(3) 調査を適切に行うために必要な知識を有する者(令和5年10月1日適用)

特定建築材料の見落とし等により石綿の飛散事例が確認されていることから、より石綿の飛散防止を徹底するため、石綿障害予防規則において建築物に係る事前調査を行う者(一定の知見を有する者)が規定され、大気汚染防止法においても同様に整備されました。

受講期間等を考慮し、令和5年10月1日より義務付けされます。

 

  • なお、適用以前においても、建築物石綿含有建材調査者講習を修了した者や、これらの者と同等以上の能力を有すると認められる者が事前調査を行うことが望ましいです。
  • ここでいう「事前調査」とは、「設計図書その他書面による調査」及び「目視による調査」のことをいいます。

    また、義務付けされる調査対象は、建築物(工作物は除く)となります。

表12    設計図書その他書面による調査及び特定建築材料の有無の目視による調査を適切に行うために必要な知識を有する者として環境大臣が定める者(令和2年環境省告示第76号)
  1. 建築物石綿含有建材調査者講習を修了している者
    特定建築物石綿含有建材調査者
    一般建築物石綿含有建材調査者
    一戸建て等石綿含有建材調査者(一戸建て住宅等に限る)
  2. 令和5年10月1日以前に一般社団法人日本アスベスト調査診断協会に登録された者かつ、事前調査を行う時点においても協会に登録されている者

(参考)過去に行った事前調査結果の活用について

以下の条件をすべて満たしている場合には、義務付け以前に実施した調査結果を活用することができます。

  • 解体等工事の対象と、事前調査を行った場所が同じであること。
  • 設計図書による調査及び目視による調査が、令和5年10月1日より義務付けされた「一定の知見を有している者」によって行われた調査であること(建築物に限る
  • 分析による調査が、石綿障害予防規則第3条第6項の規定により厚生労働大臣が定めた者によって行われた調査であること(分析調査を実施している場合に限る)

(4) 直接罰の創設(令和3年4月1日施行)

改正法の施行に伴い、罰則規定が新たに創設されました。

【追加された罰則規定の概要】

  • 作業基準等の遵守義務が、解体等工事の下請負人に拡充されたことに伴い、罰則規定についても拡充されました。
  • 事前調査結果の報告義務が規定されたことに伴い、虚偽の報告をした場合等に罰則規定が追加されました。
  • 都道府県知事等が立入できる範囲や、報告を請求できる範囲が拡充されたことに伴い、罰則規定についても拡充されました。

表13 特定工事に係る罰則規定

違反行為の内容 罰則

適用範囲

作業基準等が遵守されておらず、改善を命令されたが、

適切な措置を講じなかった。(追加)

6か月以下の懲役又は

50万円以下の罰金

自主施工者

元請業者

下請負人

当該工事が、届出対象特定工事に該当しているにも関わらず、

特定粉じん排出等作業実施届出書を提出しなかった場合。

または、虚偽の届出をした場合。

3か月以下の懲役又は

30万円以下の罰金

発注者

自主施工者

届出対象特定工事に該当する特定粉じん排出等作業を、

規定された措置及び作業方法で行わなかった。(新設)

3か月以下の懲役又は

30万円以下の罰金

自主施工者

元請業者

下請負人

事前調査結果の報告対象である建築物や工作物であるにも関わらず、

報告をしなかった。

または、虚偽の報告をした場合。(新設)

30万円以下の罰金

自主施工者

元請業者

  • 都道府県知事等が行った報告の請求について、報告をしなかった。または、虚偽の報告をした場合。
  • 都道府県知事等による立入検査を拒否した、妨げた、または忌離した場合。(追加)

30万円以下の罰金

自主施工者

元請業者

下請負人

届出対象工事を災害時などの緊急時に施工する場合に、特定粉じん排出等

作業実施届出書を提出をしなかった。

または、虚偽の届出をした場合。

10万円以下の過料

発注者

自主施工者

(5) 不適切な作業の防止(令和3年4月1日施行)

作業基準等の遵守義務の拡充について

これまで作業基準等の遵守義務の対象は、特定工事の元請業者及び自主施工者と規定されていましたが、法改正に伴い、下請負人が追加されました。

なお、請負契約を複数結んでいる場合は、特定工事に係る全ての下請負人が作業基準等の順守義務の対象となります。

作業基準の詳細については、下記「・特定建築材料の除去等の方法について」を参照ください。

「下請負人」とは

元請業者から特定工事の全部または一部を請け負う者のこと。

または、下請負人より特定工事の全部または一部を請け負う者のこと。

 

表14 作業基準等の遵守義務について
改正後 改正前

自主施工者

元請業者

下請負人

自主施工者

元請業者

特定工事の発注者等の配慮について

作業基準等の順守義務の対象に下請負人が追加されたことに伴い、解体等工事の発注者や元請業者は、下請負人が作業基準等を遵守できるよう配慮しなければなりません。

【請負契約に係る配慮について】(特定粉じん排出等作業を伴うものに限る)

特定工事の全てまたは一部を他の者に請け負わせる場合は、「作業基準の遵守を妨げるおそれのある条件(施工方法、工期、工事費等)」を付さないよう配慮しなければなりません。

また、請け負う者に対し、特定工事の概要を説明しなければなりません。(新設)

 

表15 特定工事の請負に係る配慮について

請負契約の組み合わせ

(一例)

契約時に

配慮すべき者

請負人への説明者

元請業者   と  下請負人1

発注者 元請業者

下請負人1 と  下請負人2

元請業者 下請負人1

下請負人2 と  下請負人3

下請負人1 下請負人2
表16 請負人への説明事項について
  • 請け負う工事範囲における特定粉じん排出等作業の方法
  • 特定工事の概要(特定粉じん排出等作業の工程が分かること)
  • 特定粉じん排出等作業の種類
  • 特定粉じん排出等作業の実施の期間
  • 特定粉じん排出等作業の対象となる建築物等の部分における特定建築材料の使用箇所及び使用面積

特定建築材料の除去等の方法(作業基準)について

特定工事の元請業者または自主施工者及び下請負人は、特定建築材料に係る作業を行う場合は、作業基準で定められた方法で除去等を行わなければなりません。

今般、全ての石綿含有建材を特定建築材料に追加したことに伴い、作業基準についても規制が強化されました。

【作業基準に係る改正の概要】

  • 石綿含有仕上塗材、その他の石綿含有建材(レベル3建材)に係る作業基準が新たに規定されました。
  • 吹付け石綿及び石綿含有断熱材等(レベル1、レベル2建材)の作業基準については、遵守義務の対象に下請負人が追加される等、規制が強化されました。

特定建築材料の除去等の方法(作業基準)の詳細については、以下のとおりです。

 

(1)特定建築材料の除去等の方法について(レベル3建材)

改正法の施行に伴い、特定工事のうち、石綿含有仕上塗材、その他の石綿含有建材(レベル3建材)に係る作業基準が新たに規定されました。

表17 特定建築材料(レベル3建材)の作業基準について
建材名称 作業基準

石綿含有

成形板等

・次に掲げる事項を遵守して作業の対象となる建築物等に使用されている特定建築材料を除去するほか、

又はこれと同等以上の効果を有する措置を講ずること。

イ     切断、破砕等することなくそのまま建築物等から取り外すこと。

ロ     そのまま取り外すことが困難な場合は、除去する特定建築材料を薬液等により湿潤化すること。

ハ     石綿含有けい酸カルシウム板第1種にあっては、イの方法により除去することが技術上著しく困難な

とき又は一部除去の場合など改造・補修作業の性質上適しないときは、次に掲げる措置を講ずること。

     (1)当該特定建築材料の除去を行う部分の周辺を事前に養生すること。

      (作業場所をプラスチックシート等で囲うことであり、負圧管理までは要しない。)

     (2)当該特定建築材料を薬液等により湿潤化すること。

 ニ     当該建築材料の除去後、作業場内の清掃その他の特定粉じんの処理を行うこと。

          この場合において、ハの規定により養生を行ったときは、当該養生を解く前に清掃を行うこと。

石綿含有

仕上塗材

・次に掲げる事項を遵守して作業の対象となる建築物等に使用されている特定建築材料を除去するほか、

又はこれと同等以上の効果を有する措置を講ずること。

イ     除去する特定建築材料を薬液等により湿潤化すること。

     (ロに規定により特定建築材料を除去する場合を除く。)

ロ     電気グラインダーその他の電動工具を用いて特定建築材料を除去するときは、次に掲げる措置を

     講ずること。

     (1)当該特定建築材料の除去を行う部分の周辺を事前に養生すること。

     (作業場所をプラスチックシート等で囲うことであり、負圧管理までは要しない。)

     (2)当該特定建築材料を薬液等により湿潤化すること。

ハ     当該建築材料の除去後、作業場内の清掃その他の特定粉じんの処理を行うこと。

         この場合において、ロの規定により養生を行ったときは、当該養生を解く前に清掃を行うこと。

「同等以上の効果を有する措置」については、今後環境省よりマニュアルで示される予定です。最新情報については、随時更新してまいります。

 

(2)特定建築材料の除去等の方法について(レベル1、レベル2建材)

改正法の施行に伴い、届出対象特定工事(吹付け石綿及び石綿含有断熱材等)の作業基準に係る規制が強化されました。

【規制強化の概要】

  • 作業基準の遵守義務に下請負人が追加されました。
  • 負圧の状況の確認を行うべき頻度に、作業開始前の他、「作業中断時」が追加されました。
  • 集じん・排気装置の正常な稼働の確認する頻度として、作業直後の他、「集じん排気装置の使用場所を変更した時」や「フィルタ交換時」等、必要に応じて随時行うよう規定されました。
  • 隔離を解く前の確認事項や清掃の実施について、作業基準に追加されました。

 

規制強化の詳細については以下のとおりです。

表18特定建築材料(レベル1、レベル2建材)の作業基準の強化について

【届出対象特定工事に係る除去等の方法について】

届出対象特定工事の元請業者若しくは下請負人又は自主施工者は、下記のいずれかの措置をそれぞれ規定された方法で行わなければなりません。

直接罰が適用となるのは、以下の方法により行わなかった場合となります。

 

  1. 特定建築材料をかき落とし、切断し、又は破砕することなくそのまま建築物等から取り外す方法
  2. 特定建築材料の除去を行う作業場所を隔離し、集じん・排気装置を使用する方法
    特定建築材料をかき落とし、切断、又は破砕の方法で除去する場合に適用されます。
    【集じん・排気装置について】
    環境省令で定める集じん・排気装置は、日本産業規格Z8122に定めるHEPAフィルタを付けたものとする。
  3. 特定建築材料の除去を行う作業場所を隔離し、集じん・排気装置を使用する方法に準じる方法
    (一例:グローブバック)
  4. (4)特定建築材料を被覆・固着する方法(囲い込み・封じ込め)
    作業を行うに当たり、かき落とし、切断、又は破砕を伴う場合は、(2)と同様、作業場所を隔離し、HEPAフィルタを付けた集じん・排気装置を設置しなければなりません。

(参考)

  • 囲い込み     板状のもの等で覆って密閉すること。
  • 封じ込め     薬液等の散布により表面を固化すること。

囲い込み及び封じ込めは、建築物等の改造又は補修のみに適用できます。

【負圧の状況の確認】

隔離を行った作業場及び前室の負圧確認については、従前より作業基準に定められておりましたが、今回石綿の漏洩防止の強化を図るため、確認の頻度が追加されました。

負圧の確認頻度(改正後) 

作業開始前、中断時(作業の中断、休憩時、当日の作業終了時)

【集じん・排気装置の正常な稼働の確認】

従前より、集じん・排気装置の排出口において粉じんを迅速に計測することにより、正常に集じん・排気装置が稼働しているか確認をするよう、作業基準に定められておりましたが、今回、稼働確認の頻度が追加されました。

集じん・排気装置の稼働確認の頻度(改正後)

当該作業場所で初めて作業を開始直後、集じん・排気装置の使用場所を変更した場合、フィルタを交換した場合、その他必要がある場合。

 

(参考)その他必要がある場合の一例

  • 当日分の作業が終了し、夜間、集じん・排気装置を停止させるために一定時間稼働させた後。
  • 夜間稼働を止めていた集じん・排気装置を翌朝稼働させ、除去作業を再開した直後。
  • 粉じんの排出状況が変わった、集じん・排気装置の稼働条件を変えた直後等。

(一連の隔離空間において除去作業する区画が変わったり、同時に除去作業を行う箇所を増やした、集じん・排気装置の設定を変えた場合等)

【作業場所の隔離を解く前の確認・清掃の実施について】

従前より、隔離を解く前の措置に係る作業基準は規定されていましたが、今回、新たに項目が追加されました。

  • 除去した部分に特定粉じんの飛散を抑制するための薬液等を散布すること。
  • 作業場内の清掃を行うこと。(追加)
  • 一般大気中への飛散又は飛散するおそれがないことを確認すること。(追加)

特定粉じん排出等作業の完了の確認について

従前より、特定粉じん排出等作業の完了の確認は、石綿に関して一定の知見を有している者(石綿作業主任者等)によって目視で確認することとされていました。

改正法の施行に伴い、作業完了の確認は、「作業完了の確認を適切に行うために必要な知識を有する者」が目視で行うことと規定されました。

 

「必要な知識を有する者」とは

「石綿作業主任者」又は「事前調査を行わせる者」のことをいいます。「事前調査を行わせる者」には、建築物石綿含有建材調査者講習 等の講習を修了した者、一般社団法人日本アスベスト調査診断協会に登録されている者等が含まれています。

 

特定粉じん排出等作業の実施状況の記録について

特定工事の元請業者、自主施工者又は下請負人は、当該特定工事における分担に応じて、特定粉じん排出等作業の実施状況を記録し、特定工事が終了するまで保存しなければなりません。

ここでいう記録とは、「作業基準等を遵守しているか」、「負圧の確認状況」や「集じん・排気装置の正常の確認」等を作業期間中に記録したものをいいます。

特定粉じん排出等作業の結果の報告・記録作成・保存について

  • 特定工事の元請業者は、特定粉じん排出等作業が完了したときは、その結果を遅延なく発注者へ文面で報告しなければなりません。
    また、報告に使用した書面の写しを、特定工事が終了した日から3年間保存しなければなりません。
  • 特定工事の元請業者及び自主施工者は、特定粉じん排出等作業に関する記録を作成し、特定工事が終了した日から3年間保存しなければなりません。
    また、作業完了の確認を行った者が「作業完了の確認を適切に行うために必要な知識を有する者」に該当することを明らかにする書類(写し)をあわせて保存しなければなりません。(石綿作業主任者の資格者証、一般建築物石綿含有建材調査者の修了証等)
  • 記録の保存方法については、紙媒体の他、電子データによる方法も可能です。
表19 特定粉じん排出等作業の記録等に係る義務について
項目 元請業者 自主施工者 下請負人

記録の保存期間

作業の実施状況の記録・保存

(分担に応じて作成)

必要

必要

必要

特定工事終了まで

特定工事の結果に係る

記録作成・保存

必要

必要

不要

特定工事終了日から3年間

発注者への結果報告

(報告書の作成・保存)

必要 不要 不要

特定工事終了日から3年間

 

報告事項及び記録の詳細についてはこちら

表20   特定粉じん排出等作業の記録事項について

【作業の実施状況の記録について】

「作業の実施状況」とは
  • 法律で規定された方法で作業を行ったか。
  • 説明した作業計画どおりに作業できたか。説明と異なる作業を行った場合は、その内容 。
  • 作業基準を遵守して特定粉じん排出等作業を完了したか。
  • 異常が発生した場合は、その対応内容
  • 届出対象特定工事のうち、作業場所の隔離を必要とする作業を行う場合は、作業の実施状況の他、以下の事項についても記録を作成しなければなりません。
  • 集じん・排気装置の点検記録
    (正常に稼働することを確認した記録、補修その他の必要な措置を講じた記録が記載されていること)
  • 負圧の状況を確認した記録(作業開始前、中断時の記録が記載されていること)
  • 集じん・排気装置の排気口における粉じんの測定記録
    (作業開始直後(初日)、使用場所を変更した時、フィルタを交換した場合等に測定し、記録されているか)

特定工事の結果に係る記録事項(隔離を要しない特定工事の場合)

  • 特定工事を施工する者の現場責任者の氏名及び連絡場所
  • 下請負人が特定粉じん排出等作業を実施する場合の下請負人の現場責任者の氏名及び連絡場所
  • 特定工事の発注者の情報(氏名又は名称、住所、法人の場合は代表者氏名)
  • 特定工事の場所
  • 特定粉じん排出等作業の種類
  • 特定粉じん排出等作業を実施した期間
  • 特定粉じん排出等作業の実施状況
  • 特定粉じん排出等作業の完了を確認した日、確認の結果
    (確認の結果、除去等の措置を講じた場合は、その内容を含む。)
  • 特定粉じん排出等作業の完了を確認した者の氏名及び必要な知識を有していることが分かる事項

特定工事の結果に係る記録事項(届出対象特定工事であり、かつ、隔離を要する場合)

  • 特定工事を施工する者の現場責任者の氏名及び連絡場所
  • 下請負人が特定粉じん排出等作業を実施する場合の下請負人の現場責任者の氏名及び連絡場所
  • 特定工事の発注者の情報(氏名又は名称、住所、法人の場合は代表者氏名)
  • 特定工事の場所
  • 特定粉じん排出等作業の種類
  • 特定粉じん排出等作業を実施した期間
  • 特定粉じん排出等作業の実施状況
  • 特定粉じん排出等作業の完了を確認した日、確認の結果
    (確認の結果、除去等の措置を講じた場合は、その内容を含む。)
  • 特定粉じん排出等作業の完了を確認した者の氏名及び必要な知識を有していることが分かる事項
  • 集じん・排気装置の点検記録(確認した年月日、確認結果、補修等の措置を講じた場合はその内容)
  • 負圧の状況を確認した記録(確認した年月日、確認結果、補修等の措置を講じた場合はその内容)
  • 集じん・排気装置の排気口における粉じんの測定記録(確認した年月日、確認結果、補修等の措置を講じた場合はその内容)

【発注者への報告事項について(全ての特定工事)】

  • 特定粉じん排出等作業が完了した年月日
  • 特定粉じん排出等作業の実施状況の概要
  • 作業完了の確認を行った者の氏名
  • 作業完了の確認を行った者が「作業完了の確認を適切に行うために必要な知識を有する者」に該当することを明らかにする事項(石綿作業主任者等)

 

(6) その他(令和3年4月1日施行)

立入検査範囲の拡充について

改正法の施行に伴い、報告徴収の対象に下請負人が追加され、立入検査の対象が拡充されました。

表21 立入検査範囲の拡充について
改正後 改正前

【報告徴収の対象】

発注者、元請業者、自主施工者、

下請負人

【立入検査の対象】

解体等工事に係る建築物等

解体等工事の作業現場

元請業者の営業所や事務所等

自主施工者の営業所や事務所等

下請負人の営業所や事務所等

【報告徴収の対象】

発注者、受注者、自主施工者、

特定工事を施工する者

 

【立入調査の対象】

解体等工事に係る建築物等

解体等工事の作業現場

 

国及び地方公共団体の責務の創設について

【国の施策について】

国は、建築物等に特定建築材料が使用されているか否かを把握するために必要な情報の収集、整理及び提供その他の特定工事等に伴う特定粉じんの排出又は飛散の抑制に関する施策の実施に努めなければならないとしました。

【地方公共団体の施策について】

  • 地方公共団体は、建築物等の所有者、管理者または占有者に対し、特定建築材料及び建築物等に特定建築材料が含まれているか否かの把握に関する知識の普及を図るよう努めなければならないとしました。
  • また、地域の実情に応じ、特定工事等に伴う特定粉じんの排出又は飛散の抑制するよう必要な措置を講ずることに努めなければならないとしました。

 

【参考文献】

  • 「大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行等について」(令和2年11月30日付け環水大大発第2011301号環境省水・大気環境局長通知)
  • 「大気汚染防止法(昭和43年法律第97号)の一部を改正する法律」(令和2年6月5日付け公布 号外法律第39号)
  • 「大気汚染防止法施行令(昭和43年政令第329号)の一部を改正する政令」(令和2年10月7日付け公布 政令第304号)
  • 「大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」(令和2年10月7日付け公布 政令303号)
  • 「大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行に伴う環境関係省令の整備に関する省令」(大気汚染防止法施行規則の一部改正)(令和2年10月5日付け公布 号外環境省令第25号)
  • 「設計図書その他の書面による調査及び特定建築材料の有無の目視による調査を適切に行うために必要な知識を有する者として環境大臣が定める者」(令和2年10月7日付け公布 環境省告示第76号)
  • 「特定建築材料が使用されているおそれが大きいものとして環境大臣が定める工作物」(令和2年10月7日付け公布 環境省告示第77号)
  • 「特定粉じんを比較的多量に発生し、又は飛散させる原因となるものとして環境大臣が定める石綿含有成形板等」(令和2年10月7日付け7交付 環境省告示第78号)

 

3 外部リンク(環境省ホームページ、厚生労働省ホームページ)

環境省ホームページ(改正大気汚染防止法について)

環境省ホームページ(建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル)

厚生労働省ホームページ(石綿障害予防規則・建築物石綿含有建材調査者講習登録規定について)

この記事に関するお問い合わせ先

環境部 環境保全課 調査指導グループ

〒031-0801 青森県八戸市江陽三丁目1-111 東部終末処理場3階
電話:0178-43-9107 ファックス:0178-47-0722

環境保全課へのお問い合わせフォーム

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