平成21年度新採用職員への訓示(平成21年4月)

更新日:2020年01月09日

  • 日時:平成21年4月1日(水曜日)午前9時30分
  • 場所:市庁別館2階 会議室C

それでは、新採用職員の辞令交付式に当たりまして、一言ご挨拶申し上げたいと思います。

まずもって、大変難しい試験を突破されて、晴れて今日この日を迎えられた皆さんに心からお祝いを申し上げたいと思います。本当におめでとうございます。

皆さんは、今日から八戸市の職員であります。今日は、これまでと違った気持ちでおられると思いますけれども、只今、代表の職員が服務の宣誓をされました。普通の職場との違いは、まさにこの宣誓の中に表れていると認識してほしいと思います。

民間の企業など、様々な職に共通して、そこで働いて、報酬を得て、家族を養っていくということが仕事の本質でありますけども、唯一、公務員が違う点は、先程の宣誓の中にあります。宣誓をしなければならないというのは、法律に書いてあります。皆さんがこれからやられる仕事というのは、まさに法律に基づいてあらゆることが決まっており、法律に基づいてやるものであります。我々にとって最も基本的な法律は、地方自治法であり、又は地方公務員法であり、さらにそれぞれの所管において膨大な法律体系の中で仕事をしていくということになります。そして、一番大事な点が、全体の奉仕者であるということであります。先程の宣誓書には、「八戸市民全体の奉仕者として」という風に書いてございましたけれども、公務員の仕事の性格というのは、八戸市役所という組織が何か利益を追求して、あるいは、八戸市役所が大きくなるためということではなくて、八戸市に住まっておられる一人一人の市民の皆様の最大の福祉の向上のために我々は常に働き、全体のために我々はあるんだということであります。

それを実現するためには、法律、条例、規則にきちっと従って仕事をやっていく必要があります。そして、それは公正・公平な行政運営によって担保されていくものです。これから、長い公務員生活の中では、それぞれ配属された職場の中でいろいろな人間関係ができますし、市役所以外のいろいろな方とお付き合いすることがあると思います。それは構いませんし、積極的に市役所以外の皆さんといろいろな形で連携したり協力し合ったりしていくことが必要でありますけれども、物事を決めていく際には、公正・公平ということが非常に重要でありまして、一部が疑われると、市役所全体が疑われるということになります。逆に、辛い思いをすることもあるかもしれませんけども、そういう場合も毅然として、原点に戻って仕事をしていっていただきたいと思います。

今、市役所、あるいは地方行政と言った方が良いかもしれませんけども、それを取り巻く環境はとても大きく変わってきています。一言でいうと地方分権ということであります。第一次地方分権改革では、平成12年に分権一括法ができました。それまで、県の仕事、市の仕事のかなりの部分が国の下請けでした。某大臣の下に、その手足となって仕事をしているというものがかなり多くあって、決定しているのは国であり、体を動かして汗をかいているのは地方自治体の職員というのが、つい最近までの実態でありましたが、それが大きく変わりました。どれが国の仕事で、どれが地方の仕事かというのをはっきり分けて、地方の仕事についてはすべて地方が責任を持って決め、実施していくという形になりました。皆さんもその辺は十分勉強してきていると思いますけども、今、行われているのが第二次分権改革で、さらにそれを推し進めよう、国から県までの権限の移譲はなされたけども、県と市町村間の権限上の関係が不徹底である、あるいは又、国の中でもブロック機関についてのあり方をどうするかという議論がなされております。特に、財源の問題として、仕事だけ来てもお金がなければできないということもあります。そういう意味で、今、非常に国の仕事が変化してきている中で、皆さんはこういう職業を選ばれた訳ですから、よく新聞あるいはテレビ等の報道にも目を凝らしていただいて、自分の仕事に引きつけて関心を持っていただければと思っています。

皆さんは、「八戸市が大好きで、八戸市を良くしたい」、「元気な街にしたい」、「素晴らしい街にしたい」ということを出願の書類の中に書いておられました。全部読ませていただきました。半分は採用のために書いているのかもしれませんけれども、私は絶対に忘れないでほしいと思います。昨日は3月31日ですので、皆さんの多くの先輩が定年で市役所を退かれました。いろんなご挨拶をうかがいましたけれども、皆さん採用されたその日のことをよく覚えておられるようであります。採用されたときの思いを忘れず定年まで通してきたという方がほとんどでありますし、また、「市役所というのはこんなに幅広い仕事があったんだな。」、「市役所に入ってからいろんな仕事をやってきました。」というお話をうかがいました。これから皆さんの長い公務員生活がどういう形で展開していくか分かりませんけども、原点は、「八戸が好きだ」ということ、「八戸市のため、市民のために一生懸命働きたい」ということ、この思いを忘れずにいていただきたいと思います。

それから、市民の皆さんとこれからいろんな形で接する場面が出てきますけども、市民の方はそれぞれの市役所の職員が、どういう背景で、今どの程度の経歴で、どういった分野を経験して来られたかというのは知りません。市役所職員はみんな市役所職員だと思って接して来られますので、分からないことは分からないでいいんですけども、どんな場合であっても市民と接するときは市役所を代表しているという気持ちで、これから公務員生活、市役所職員としての生活を送っていただきたいと思います。

皆さんの先輩は、私の自慢でありますけども、大変優秀であります。いろんなことを教えてもらって、又、勉強して、早く一人前になってほしいと思います。皆さんの先輩が優秀な理由を一つ挙げるとすれば、八戸市職員の特色、特長として、非常にアンテナが高いということが挙げられます。自分の仕事を、とりあえず期日までにこなして終わればいいという考えの職員はいないと言っていいと思います。他の自治体では、自分がやっていることをどういう風にやっているかとか、全く違った分野で市の行政が展開されているが、それを八戸でやればどうなるかということに非常に関心を持って仕事に取り組んでいます。私もそれを市の職員には望んでいます。まだまだ、皆さんが政策決定をするような職責を持つ立場になるには時間がかかるかもしれませんけども、そこに至ったときに、皆さんがこれから一つ一つ積み重ねていく、いろんな知識と経験が役立つと思います。そういう思いで今日から頑張っていただきたいと思います。

共に八戸市を良くするために頑張りましょう。

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