平成23年度新採用職員への訓示(平成23年4月)

• 日時：平成23年4月1日（金曜日）午前10時
• 場所：市庁別館2階 会議室C

おはようございます。

まずもって、晴れて八戸市職員に採用され、ただ今辞令を交付されて正式の職員として任じられた皆さんにお祝いを申し上げたいと思います。本当におめでとうございます。

本日から、皆さんの新たな人生が始まるわけであります。公務員としての自覚と責任を持って、これからあらゆることに挑戦していただきたたいと思います。

ただ今、宣誓をお二方が読まれました。これは軽いものではないと思っています。法律に則った宣誓であります。公務員となるべき者は必ず宣誓をしなければならないと決まっています。職業人として、公務員としてのスタートが宣誓から始まるということは非常に大きいことであります。皆さんも、代表の方が読まれたのを聞いて、当たり前のことだろうと思われるかもしれませんが、これからの長い公務員生活の中で、現実には本当に自分のやることが最初に宣誓したとおりなのかと迷う場面が多々出てきます。しかし、自分のまさに良心に従って、正しい道を行くんだという、今日の日の気持ちをずっと忘れないでいただきたいと、まずお願いをしたいと思います。

それから、世間一般では公務員というのは、堅い職業で安定してレールの上を進んでいくようなイメージがあるかもしれませんが、実際にこれから皆さんがそれぞれの職場に就かれれば、そういった一般的な社会通念と言いますか、概念が全く違うなという思いに至ることがいっぱいあろうかと思います。本当に幅が広いし、自分の裁量でいろんな仕事ができます。ウイングを広げて市民目線で、いろんなことを市の仕事としてやっていけるという、そういう職業でもあるということを理解していっていただければと思います。いろんなアイディアがわいてくると思いますし、それをやりたいなと思っても、すぐにはだめだと思いますけれども、4、5年経ってそういう思いがあったら、自分の考えを市民のために、あるいは世の中のために実現する、そういう強い信念で、仕事に取り組んでいただきたいと思っています。得てして上から見れば、幼い発想だなと思われるかもしれないことであっても遠慮なく言っていただければなと思います。

私も皆さんと同じようにずっと公務員できて、公務員のままでというか、公務員を辞めて市長になりました。ですから、本当に公務員生活というものを続けてきた中で、皆さんと同じようなスタートも切ってきました。わからないことやいろいろ振り返ってみれば楽しい思い出も繰り返しありましたので、希望を持ってこれからの公務員生活を送っていっていただきたいと思います。私は、八戸市を北東北の雄にするという言い方をしています。東北の雄にするというふうに言ってもいいんですが、まだ仙台があるのでちょっとやめておこうということで、青森、秋田、岩手3県ありますけれども、この中で最もすばらしいまちにしていこうということを合言葉で選挙もやりましたし、仕事もやらさせていただいています。

単に大きくなって、数字が何でも上ということではなくて、住んでいる市民がこのまちが一番いいなと思えるまちにしたいということであります。子どもたちのこと、教育もありますし、子育ての支援といったこともあります。福祉の関係では、高齢化もこれから本当にどんどん進んでいくと思います。障がい者の皆さんへの対応ということもあります。あるいは、もっと明るく、観光だとか、文化とか芸術とか、さまざまな分野があります。八戸は産業都市であります。工業、あるいは水産業、こういったものが本当に八戸の元気を支えている。あらゆる分野に市の仕事が関わっています。総合力で、他に負けないまちづくりをやっていきたいと頑張っているところであります。皆さん一人一人がその力になって、全体を盛り上げていただければと思います。 

そして今、思いも寄らない大災害が、八戸を、そしてまた、岩手、宮城、福島といった東北を襲って大変な状況であります。しかし、八戸の場合はようやく復興に向けた取り組みが――明るい希望と言いますか、そういう展望が見える中でスタートしてきました。皆さんはそれぞれの部署でそういった仕事も担わなければならないということになります。単なる復旧、前に戻るということではなくて、今大きな被害を受けて立ち直るに当たって、新たなビジョンで前よりも良くなる、前よりいいまちづくりをするぞというくらいの気概で、復興に当たっていきたいと思っています。本当に皆さんは、そういった時の新採用の職員であって、新たなまちづくりの先頭に立ってこれから進んでいっていただければと思います。

皆さんの活躍を心から期待をして、激励の言葉という形で、私の挨拶を終わらせていただきます。

皆さん頑張ってください。