平成23年度始めの式(平成23年4月)

更新日:2020年01月09日

  • 日時:平成23年4月1日(金曜日) 午前11時15分
  • 場所:市庁別館2階 会議室C

それでは、平成23年度の年度始めの式に当たりまして、私から一言、御挨拶申し上げます。

まずもって、3月11日に発生いたしました地震、大津波によってお亡くなりになった方の御冥福を心からお祈りをいたしますとともに、御遺族の方々に心からのお悔やみを申し上げます。

また、被災された全ての皆さまに、お見舞いを申し上げます。

そして、全国各地から被災地であります当市に多くの支援、救援の物資、そして義援金を頂戴しております。本当に、その心遣いに対しまして、市民を代表して感謝申し上げます。

また、発災以降、市民の避難のために、避難所開設や燃油の確保、避難所の運営、そしてごみの処理、交通の対策等、さまざまな面において職員の皆さんには本当に御苦労をお掛けしております。大変つらい状況の中で、体力の限界という方もおられるかと思いますが、本当に感謝いたしますとともに、今後の頑張りを心から期待しております。

震災から20日経った時点で振り返ってみますと、防災対策については、実は津波に襲われた地域で総合防災訓練を実施して参りました。昨年が市川で、おととしが江陽、そして先おととしが鮫ということで、津波を想定した避難訓練も実施してきたわけであります。今後一定の期間が経った後には、こうした避難訓練がどのように効果があったのかという点について検証する必要があります。また、自主防災組織についても、全市にわたって、その結成を呼び掛けてきたところであります。まだ、結成できていない地域もありますが、結成しておられる地域にあっては相当の効果の報告を受けておりまして、こういった点についても十分に検証しながら今後の防災体制について、新たに見直し、構築していく必要があると思っております。浸水区域についても、想定を超えた地域もあります。そうしたことも十分に反省をしながら、新たな安全なまちをつくっていく必要があると思っております。その基本は、前の状態に復旧するということではないと思っております。新たなまちづくりという視点で単なる復旧ではない、しっかりしたモデルとなるようなまちを新たにつくっていくと。そういう観点からの取り組みが必要だと思っております。これは港の問題もそうであります。工業地帯もそうでありますし、とりわけ当市の大きな産業であります水産業の復興に当たっても、そういう視点が欠かせないと思っております。発災以来、国の関係者や、有力な政治家の皆さんが当市に視察にお出でになっております。私が常に申し上げているのは、この東北をこれからどうするんだということであります。日本をどうするかということも含めてでありますが、新たなビジョンが必要だろうと、前に向かって作り直していく、より立派な日本をつくるんだという、戦後の復興を思い出して欲しいと。そのようなビジョンを語って、それから大きな財政措置を講じるという、手続きと言いますかメッセージが必要だということをお話をさせていただいております。そして、国に申し上げていることをこの八戸の中でもしっかりやっていきたい。岩手、宮城、そして福島の状況を見ると、未だにメディアから流れてくるのは本当に厳しい状況であります。みんな泣いているわけであります。しかし、そういう中で立ち直れるところはしっかり立ち直って、立ち直っていく中でこれまで付き合いのあるところを支えて、支援していく。そういう取り組みが今我々に求められていると思っております。

新たな体制で、今日からまた出発をいたします。復興という大きな課題が我々の前にありますが、それと同時に、これまでやってきたことを着実にやっていくということも求められていおります。業務継続計画をつくったばかりでありました。まさに、それを今の災害に適用して一般の事務に支障のないような体制をとったということは、ひどい状況の中ではありますが、成果ではあったと思っております。八戸のまちづくり、北東北の雄になるということで、他都市に負けないいろいろなアイディアを出しながら仕事をしてきました。平成23年度は、それにまた一つの大きな成果を実らせる時だと思って、これまで計画を立て、いろいろなレールも敷いて参りました。その歩みを止めないでいただきたいと思っております。今までやってきたことを着実にやっていくと。ここでひるんで、後ろを振り返るということなく、それぞれの持ち場持ち場で可能な限り構想してきたことを進めていただきたい。そのことを皆さんにお願いをしたいと思っております。

それから、自粛ということについて一つ申し上げます。金融関係の方、あるいは商工関係の方と話をさせていただくことがありましたが、いわゆる二次災害ということに非常に怯えております。自粛という中で、お客さんが減ったという商店、飲食店の嘆きが聞こえて参ります。新幹線が通っていないこともあって、津軽地方の旅館、ホテルも大変厳しい状況だという話であります。できるだけ早く新幹線が回復して、いろんな方がこちらに来られるように期待をしたいと思いますし、我々もいろんなメディアから流れてくる情報を見ると心穏やかではない状況であるのは当然でありますが、生活の中では通常を取り戻すということを、市役所職員から始めていただきたいと思っております。買い物に出かけて欲しいし、夜付き合いで飲みに行くということも遠慮なくやっていただきたいと思っております。そういった日常を取り返していく中で、再興、そういった明るい将来も見えてくるということも肝に銘じてやっていただきたいと思っております。敢えて歓送迎会をしっかりやってくれと言ったのは、そういう意味であります。怒られるのは私が怒られます。家族と出掛けるということも、やれる範囲内でやっていただきたいと思っておりまして、そういうメッセージと言いますか、日常に帰ろうということを市民の皆さまにも広げていただければと思っております。

それから付け加えて、一つあります。実は明日から「津軽百年食堂」という映画が封切られます。八戸フォーラム、あと下田でもやります。川阪実由貴さんという方が製作総指揮でありますが、八戸に何度もお出でになって、実は原作にない八戸の風景も映画の中に随分取り入れていただいております。また、政治関係、あるいは国の役所に関しても知己の多い方でありまして、今般の震災発生も直後からいろんな形でアドバイスいただいて、国の役所とのつなぎもしていただいた方であります。そういう意味で映画だけではなく、いろいろお世話になったのでありますが、是非この映画を見に行っていただきたいと思います。もちろん弘前が舞台で、弘前の桜まつりがクライマックスの映画ではあるんですが、八戸でもヒットさせたいと思っております。川阪さんには、今度八戸でいろんなことを考えていただけることもあるかと思っております。なかなかそのことを震災対応に追われて伝えることができなかったので、この場をお借りしてお話をさせていただいた次第であります。

このような状況の中ではありますが、幹部の皆さんには職員に今頑張り時だということで叱咤激励をしていただいて、また、笑顔も忘れずに八戸のまちづくりのために皆さんとともに頑張っていきたいと思っております。皆さんの今後の奮闘を期待して、年度始めに当たっての御挨拶とさせていただきます。

皆さん頑張りましょう。

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