SPECIAL INTERVIEW

きつい、疲れた、もうダメだでは、
他人の救えない。

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八戸消防署 高度救助隊 立花 龍介

 高度救助隊とは、平成29年1月1日八戸市の中核市移行に伴い配備された救助隊(愛称:八戸スーパーレスキューH・S・R)で高度救助資機材、救助工作車を新たに整備し、人命救助に関する専門的な教育を受けた隊員があらゆる災害から住民の安心・安全な生活を守るため、日夜訓練に励む部隊であります。八戸広域消防管内全ての救助事案に出動し、まさに最後の砦として活動できるよう、日々訓練を重ねています。

オレンジの誇り

 幼少期から正義感が強かった私は、テレビの向こうで多種多様な災害現場で活躍するオレンジの服を着た隊員に憧れていました。
 消防士を拝命後、救助隊を目指しながらも消防隊、救急隊で下積みをし、常に目標を追いかけました。その甲斐もあり、7年目に特別救助隊を拝命、現在は八戸消防署高度救助隊として職務を全うしています。救助隊になりたいというきっかけは本当に些細なことでした。目標を定め、口に出し、己に試練を与え、諦めず努力を続けることが大切だと感じました。
 私はこのオレンジの服に誇りを持っています。

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どんな小さな声援も力に

 救助隊といえば、“ヒーロー“みたいなかっこいいイメージがありませんか?私は正解だと思います。助けを求める声にいち早く駆けつけ救出する、現実世界のヒーローなのです。
 私たち高度救助隊は、火災、交通事故、山岳救助、水難事故、テロ災害まで、多種多様化するありとあらゆる災害に対応するべく厳しい訓練を重ねています。その中にはつらく、きつい訓練もあります。挫けそうになることもあります。それでも、通りかかる地域住民の方や子どもたちが目をキラキラ輝かせ「がんばって」「いつもありがとう」と声援をくれます。これが私の原動力。地域住民に応援されているということに感謝の気持ちを持って、日々邁進しています。そんなやりがいのある仕事です。
 これから消防官を目指すみなさんには、地域を守る本物の“ヒーロー“になっていただきたいです。

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プロフェッショナルとして

 どんな服を着ていようと、消防士は災害対応のプロフェッショナルであると私は思っています。『地域住民のため』持っている知識、技術、部隊の能力で安全の範囲を判定し、その中で最善の方法を選択し救出します。高い意識を持つこと、継続していくことは至難の業かもしれません。消防士(救助隊)を目指すということは地域住民の安全確保のため、強い意識を持って職務にあたらなければなりません。自己研鑽に励み、24時間仲間と共に生活し、チームを形成していくことになります。私たちが出動する場所に安全な現場などありません。強い意識が必要なのです。
 さて、これは職場内でのプロ意識。無事勤務が終わったならば、何事もなかったかのように自宅に帰り、家族や大切な人に『ただいま』と言えるプロフェッショナルへ。

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消防人としておくる言葉

 『屠龍技』〜とりゅうのぎ〜
 実際には存在しない龍を倒すべく、龍を屠る技を極めることを意味する。身に付けても実際役に立たないかもしれない技のことを表しています。長い間訓練をして龍を倒す技を習得したものの、龍は伝説上の生き物でその技は、何の役にも立たなかったという中国の説話から来ている言葉です。私はこの意味のない技を、プロフェッショナルの流儀とし、ありとあらゆる災害を龍と捉え、屠龍技を磨き続けています。いざ、出動したならばこの龍に対し、最善の方法で対応します。『これから起こり得る災害への準備をしていたが何も無かったことと、災害への準備をしなかったが何も無かったことでは、雲泥の差である。』【できない】を【できる】という自信に。私たちと共に、地域住民のため、屠龍技を極めてみませんか?

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八戸地域広域市町村圏事務組合消防本部

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