SPECIAL INTERVIEW

努力理解
    =パイオニア

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消防ポンプ自動車 正機関員 舘石 成海

ファーストステップ

 私は、八戸広域消防に3人目の女性消防士として平成24年に採用されました。約半年間の初任教育を経て配属された部署は総務系の事務職でした。現場での活動は4年目、女性消防士の先輩2人が活躍する救急隊員として始まりました。私は、救急隊員として日々活動しながら、今後、志を持って入ってくる後輩のため、職域を広げ、別の道も示したいと考えました。この時、消防隊員として、機関員(運転、機関操作)のパイオニア【先駆者】になることを決めました。
 体力や力の面で周りの職員との差は歴然でしたが、私にできることは?を徹底的に追求し、管轄地域の道路や水利(消火栓等)の完璧把握、ポンプ構造知識・機関運用面でのスキルを高めることに努めました。5年目、念願の消防隊員・機関員としての一歩を踏み出すことができました。

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ワークライフバランス

 7年目の春、妊娠がわかりました。妊娠、出産、産休、育休を行った先輩の前例もあり、上司は親身になって現在の状況や、今後の通院の予定などを聞いてくれ、報告した瞬間から日勤業務(事務)に就けるようにしてくれました。上司も同僚も嫌な顔をすることは一つもなく、「おめでとう!」と祝福の声をかけてくれ、職場全体で通院や産休までの勤務調整もしてもらいストレスのない環境で仕事ができました。我々消防職員は最長3年間の育児休業を取得することが可能で、八戸広域消防には約3年間の育児休業を取得した実績もあります。
 わたし自身は出産から約7か月で、育児のため部分休業を選択し、業務に復帰。出産から1年3か月で自ら志願し、現場に復帰しました。このように八戸広域消防は、人それぞれの望むワークライフバランスが実現できる職場です。

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アンサーソング

 ある新聞社の「働くママさん消防士」という取材で、私の妊娠から現場復帰までの出来事を朝刊の一面にしてもらったことがあります。驚いたことに、この記事を読んだある中学生の感想文が【舘石さんの記事を読んで、消防という職場は性別で壁を作ることなく様々な可能性を秘めた人間が集まってできている職場だということが分かった。その可能性を努力と理解で支えあう消防みたいな職場が増えてほしい】という内容だったのです。この新聞という媒体の中で、アンサーソングのように繰り広げられた出来事は、女性の職域拡大を目指す私の背中を強く押してくれました。

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パイオニア

 11年目になった私は、消防隊員として「水槽付消防ポンプ自動車 正機関員」を任されながら多くの業務に携わり、地域住民に寄り添う気持ちを大事に職務に就いています。消防という仕事の中で男女を意識することはずっと少なく、【聖域なき】チームとなり男女関係なく一枚岩となって、支えあいながら業務を進めています。聖域はなかったのです。消防という職場はあなたの努力と周囲の理解で選ぶ道、切り開ける道がまだまだ沢山あります。誰も気付いていない道、挑戦していない道が多いからです。一緒にパイオニアとして、八戸広域消防の道を切り開いてみませんか?

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