【開催報告】令和2年度 若者マチナカ会議の開催について

更新日:2021年08月26日

若者マチナカ会議タイトル

開催報告

令和3年1月23日、YSアリーナ八戸 大会議室で「若者マチナカ会議」を開催しました。第1部では八戸市で活躍するゲストスピーカーの話をお聞きし、第2部では第1部での内容を踏まえて市長とゲストスピーカーでクロストークを行いました。最後に18歳~40歳代の参加者の皆様から寄せられた質問に対して、ゲストスピーカーと市長にお答えいただきました。その模様についてご報告いたします。

第1部 話題提供

「このマチで何かしたい!このマチだから何かできる!」をテーマにゲストスピーカーのお三方からお話しいただき、市長がコメントしました。

今川 和佳子 氏(アートコーディネーター/合同会社imajimu代表)

今川さん 話題提供の様子
今川さん 話題提供の様子
  • 八戸市出身。東京の大学に進学し、そのまま東京に就職。
  • 八戸のマチナカにはっちができること知り、「なんておもしろい場所ができるんだろう」「ここで暮らしたら楽しく過ごせるんじゃないか」と思い、八戸に帰ってきた。
  • 縁があり、2008年に初代コーディネーターとしてはっちに勤務。そこでは、八戸の地域の歴史や文化をアーティストや市民と再発見する「アーティスト・イン・レジデンス」事業を主に担当していた。その後、2014年に6年間務めたはっちを辞め、現在は、合同会社imajimuを設立。
  • “アート”という言葉は、様々な意味を持っている。「人の心や視点を動かす」、「価値の定まっていないものに新たな価値をつける」ものと思う。また、2014年から“アートコーディネーター”として、人と人、人と地域文化をつなぎ、発信していくことを役割に活動している。今日は、活動事例をいくつか紹介する。
  •  1つ目は、2014年に魚人というテーマでプロジェクトを実施。田附勝さんという有名な写真家さんが、主に沿岸漁業に携わる人々やその家族を取材するため、白浜漁港、大久喜漁港などの小さな漁港を中心に訪れた。この活動は写真を見せることが目的ではなく、八戸で暮らす人たちの文化を見つけ出すことを目的にしている。沿岸部には八戸の中心部と全く違う文化があった。また、普段は写真を見ない浜のおばあちゃんも、写真を見に来てくれることが地域で行うプロジェクトの醍醐味と思う。
  • 2つ目の三陸国際芸術祭は、2014年から岩手県大船渡市を中心に始まった。郷土芸能がテーマのイベントで、2016年から八戸市でも共催事業として開催している。伝統芸能には、決まったことを破ってはいけないというイメージがあると思う。しかし、実際は新しいものに挑戦したいという芸能者が多いと感じた。この芸術祭は、新しいチャレンジにつながる場所、新しいものが生み出される場所にしたいという思いで、企画している。仲間と一緒に作り上げること自体がすごく楽しい。その仲間と今でも横につながり、活動が続いている。
  • 3つ目。マルタというイタリアの南にあるすごく小さな国は、八戸と同じくらいの面積で、海に囲まれている。マルタの写真家であるアレックスさんは、住人の気質などがマルタと八戸で似ているのではないかと考えて、八戸を訪れた。鮫の人たちと魚を食べたり、神楽を踊ったり、文化の交流をすることができた。子どもたちも、外国から来て、他言語を話す人に触れ、刺激を受け、今でも話題にしている。将来、鮫神楽の人たちをマルタに連れて行くのが私の夢でもある。八戸のことを、違う遠い国の人たちに紹介できたのは、とてもおもしろい経験だった
  • 4つ目は、八仙での企画で、お酒を振舞うイベントにアーティストにも来てもらう活動である。お酒に興味が無い人も、そのアーティストが来るならとイベントに来てくれる人もいる。企画の際には様々な参加者への入り口を作るとおもしろいと思う。
  • 八戸の中学生に「これからも八戸に住みたいですか」と聞くと、半分くらいの中学生が「八戸に住み続けたい」と答えた。私が小さい頃は、ほとんどが東京に行きたいと思っていたと思うが、今は「地元に住みたい」と思う子が多いと思った。さらに聞くとYouTuberになりたい子が一番多かった。小さい頃から、どこに住み、どんな仕事がしたいか考えていることを知れたし、そういう子たちが学校の先生以外の私たち世代の人とも触れ合うところがあればいいなと思った。
  • 独自の文化や人、暮らしなど、八戸のおもしろいことに気づくアーティストが、私の周りには沢山いる。私も一緒に力を合わせて、八戸はおもしろいところであると発信していきたい。

 

市長コメント

発表された活動は以前より知っており、頑張っているなと思っていました。今川さんは、やる気を出させることや、個性や能力を引き出してマチナカで活動すること、人とつながりをつくることが、非常に上手いと思います。

水野 美香 氏(南風農園)

水野さん 話題提供の様子
水野さん 話題提供の様子
  • 福島県福島市出身。子どもの頃は、山に囲まれ、山で遊んで育った。
  • 中学生・高校生の頃、世の中はバブル崩壊。それをきっかけに自分の進路について考えるようになり、「いいところに就職することが、安定といえるのか?」「自立した生き方がしたい!」という考えを持った。
  • 2006年に友人に誘われ、茨城県にある南風農園で農業体験をした。茨城県は若い農家が多く、農業が身近に感じられ、農業の面白さを知ることができた。
  • 主人は、埼玉県出身。オーストラリア、インドなど、国内外の旅を経て、2005年に農業実践学園で学び、2006年に南風農園をスタートさせた。
  • 「食べるものを自分で作るのが、究極の自立ではないか」と考え、2008年に脱サラ。茨城県に移住した。
  • 農業に対する頑張りを見てくれていた母から、祖父母のいる南郷に移住して農業をやってみないかと提案があった。子どもの頃から訪れていた南郷で農業をしたいと思い、主人を誘った。主人も南郷の広々とした景色を見て、オーストラリアに似ていると感じたようで、その後、夫婦で南郷に移住した。
  • 移住前には、移住の決め手となる八戸のメリットやデメリットを調べた。
  • 具体的な内容としては、農業面で見ると、農地が広いことや冷涼で病害虫が少ないこと、台風が少ないこと、獣害が少ないこと等のメリットがあり、一方、冬場の作物が限られることや、除雪作業に時間がかかること等のデメリットがあることを知った。
  • 生活面で見ると、夏は涼しく過ごしやすいことや、保育園が多いため待機児童が少ないこと、インフラが整っていること等のメリットがある。一方、冬は運転が危険で出かけられるところが少ないこと、宿泊がビジネスホテルしかないこと等のデメリットもある。
  • これからは、仲間を作ってオーガニックフェスタや、みんなと協力して農家民泊や子ども食堂にも挑戦してみたい。
市長コメント

Iターンで八戸に移住していただき、ありがとうございます。八戸市は、合併増大号アエラ(朝日新聞出版)の「コロナ時代の移住先ランキング」において、「北海道・東北」エリアで第5位に選ばれていました。また、これからの時代、農業には可能性を感じます。これからも活動の幅を広げて、南風農園の取り組みを広めてほしいと思います。

玉樹 真一郎 氏(八戸学院大学 学長特別補佐/わかる事務所 代表)

玉樹さん 話題提供の様子
玉樹さん 話題提供の様子
  • 八戸市出身。子どもの頃はゲームが好きで、特に一番好きなゲーム会社である任天堂に入りたいと思っていた。そして、社会人となり、プログラマーとして任天堂に就職。仕事では、やりたいことをやらせてもらえる環境だった。
  • 都会から地元に帰省した際、子どもの頃よく遊んでいた廃屋がそのまま残ってた。自分だけが都会でいい思いをして、田舎は変わっていないともやもやした気持ちになった。もやもやしているうちにUターンを決意し、八戸でわかる事務所を設立した。そのあとすぐに、東日本震災が発生。「帰ってきてよかった」、「間に合ってよかった」と思った。それから自分にできることとして、本を出版したり、地元のNPOと仕事を始めた。
  • Uターンするか考えていた時、「収入をどこから得て過ごすか」について、私は誤った認識をしていた。Uターンしたら地元で全部稼がないといけないと思っており、当時は八戸に知り合いもいなかったため、悩んでしまっていた。実際、今の収入は都会と地元からが半々である。
  • また、住むところを考える際には、「いいな。」「うれしいな。」と思う“幸せな瞬間”についても考えないといけない。都会の華やかさも良いが、田舎は自然が良くて、気候も良くて、おいしいものが沢山あり、子育てにも良い。これまでに東京都、石川県、京都府に住んだ。京都を離れるにあたって、このマチで子どもを育てるというイメージが湧かなかったという理由もある。
  • 収入も半々、幸せも半々であれば移住に悩むが、地元のほうが幸せと感じる瞬間が多いと思う。「田舎か都会か」のような言い方をするが、その考えが古い。田舎か都会か選ぶ時代は終わりつつある。その人が人生を楽しむためなら、どこで生きてもいいと思う。移住するかしないか、という二択の問題が無理な話である。
  • 子どもには田舎か都会かどちらが良いか言えない。どちらにしてもにこにこして暮らしてほしいと思う。
  • 八戸は昔、海が開けていたそう。今は陸海空、全部開けている。「好きなときに来てください」という空気感みたいなものが八戸らしさになるのではないかと思う。帰らなければいけないとかではなく、気楽に生きていけば良いのではないかと思う。

 

市長コメント

玉樹さんのように、都会に行ってきたからこそわかることがあると思います。八戸に帰ってきてよかったなと思える環境を作っていくためにも、8baseを拠点に、都会に住む皆さまへ八戸の情報を提供していきたいと思います。

第2部 クロストーク・質問タイム

それぞれのお話に対する感想や、このマチの未来についてのご意見を語っていただきました。

また、参加者からの質問にもお答えいただきましたので、一部を紹介します。

クロストーク

クロストークの様子
クロストークの様子
クロストーク
クロストークの様子
ゲストスピーカーの話題提供についての感想や気になったことについて

■ 今川さん

  • 遠くの誰か知らない人が作ったものではなく、自分で作ったものや身近な人が作ったものを食べたりできることは、とても光栄なことと思います。また、水野さんのお話を聞いて、農業は大変な部分が多くあると思いますが、もっと深く農業を知りたい、農業体験をやってみたいという気持ちになりました。
  • 今日の玉樹さんのお話の中で、特に印象的だったことは、収入についてのお話です。どこから収入を得て、どこで楽しく暮らすかというバランスは昔と比べて確かに変わってきていると思いました。

■ 水野さん

  • 今川さんの発表を聞き、八戸で行われている企画が今川さんの企画と気づき、八戸に同世代でおもしろいことをしている人がいるんだなあと思いました。子どもたちにとって、漁業の体験や、鮫地区で外国人の方と交流することは、貴重な体験で、きっと一生の思い出になるものと思います。地元の人の仕事を実際に見ることは、誇りになるし、とても重要な仕事をしていると改めて思いました。ぜひこれからも活動を続けて、地域の情報を発信していただきたいと思いました。
  • 玉樹さんについては、今日お話が聞けるのを楽しみにしていました。普段から大学で話されているのもあり、お話が上手で、すっかりお話に引き込まれてしまいました。Wiiなど任天堂のゲームの開発の裏には、様々なストーリーが隠れており、もっと様々な喜びもあると思います。そのようなお話を垣間見ることができて、とてもおもしろかったです。

■ 玉樹さん

  • 楽しくお話を聞かせていただきました。また、今川さんが企画に携わっている“酔っ払いに愛を”のパンフレットを見ました。褒め言葉になりますが、なんて馬鹿なことをやっているんだ、イカれてるなと思いました。私は、イカれてないことはやる必要がないと思っています。企画屋は、頑張ることが価値ではなく、企画に価値があります。企画の段階でおもしろい企画になるように考えることが、企画の仕事です。そう考えると、企画屋がいる八戸は儲けものと思います。これからも続けていただきたいと思います。
  • 実は八戸の幹線道路にある中央分離帯が好きです。そこから、草が燃えるように生え、邪魔するように生えたと思ったら、枯れ、冬場はしんみりしていますよね。それを見ると、田舎っていいなって思います。実は、中央分離帯の写真をこっそり撮っています。市民の方でもきっと変なことしている人がいますよね。まさに、変なことをしている人を掘り出してもらえるとうれしいです。
  • 水野さんのお話で一番印象に残ったことは、人参の選び方がとても戦略的ということです。自分が幸せになるために、しっかり選んで、調べてというのが自立の大変なところと思います。人から聞いて農業は良いものだとか曖昧なところで判断をせず、ちゃんと調べられているところがかっこ良いと思いました。移住についても、「田舎は絶対的善だ」「悪だ」と決めつけるのではなく、しっかり調べた上で、選択されているところにかっこ良さがあります。田舎の人は、そのたくましさがある気がします。それが垣間見えました。

■ 市長

  • これからの「八戸らしさ」については、“酔っ払いに愛を”のような捉えどころの無いものにしたほうがおもしろいのかなと思っています。八戸らしさかもしれないとお三方の話を聞いていて思いました。「こんなこともやっているのか。」「あんなこともやっているのか。」ということが連続して起こる、それがおもしろいと思います。
これからの八戸市をもっと元気にするために必要なことについて

■ 水野さん

  • 未来を描くことが大切だと思います。先が見えないと思うと、暗い気持ちになると思います。ちょっと歩いたところに知り合いと会えたり話せる環境があって、少ししたら、また帰ってこられる、そんな安心感のある未来を描けると楽しく過ごすことができると思います。

■ 玉樹さん

  • 帰省したときに地元の写真を撮っていて、八戸の良さが自然に分かってきた気がします。もっとマチを元気にするときに、何か新しい取り組みや、新しいシステムと言えば言うほど、取り掛かりが遅くなると思います。そのようなこと言う前に一歩外に出ればいいのではないかと個人的に思います。
  • 具体的に言うと、散歩です。散歩は、割とソーシャルディスタンスが取れていると思います。マチで会う人にお辞儀すると、住みよくなります。「この家、たくさん花育てているなぁ」と思うと、そのマチが好きになります。横断歩道で車が止まってくれると、「やさしいなぁ」と思います。八戸はすごく良いところがあります。外を歩くことは、すぐできて、健康に良くて、自分で発見するから楽しくなれて、個人的にすごくおすすめです。自分のマチに対する見方を変えれば、八戸が十分元気に見えます。

■ 今川さん

  • 玉樹さんから、散歩の話がありましたけど、私もよく歩きます。いろんな発見があるので、私も歩くのはおすすめです。先ほど、八戸のマチナカは歩くところが少ないと話がありましたが、本気で歩こうとするとすごくおもしろいです。そこで、一人だけでは歩きづらい人たちにも歩くきっかけ作りとなるツアー等を企画しています。
  • また、くだらないこと、普段やらないことは、その中に楽しさがあると思います。八戸は活動できる場所がたくさんあると思います。そういう場所を準備して、いろんな人と楽しめる場所作りをしていきたいと思います。やることは何でも良いと思いますが、アクティブな状態やふざけている姿をみせていくとおもしろいなと思います。

■ 市長

  • 散歩とか近所の公園についてなど、具体的な話が聞けておもしろかったです。八戸の外から来る人には、「八戸は元気ですね」と言われます。歩くことは大事ということですね。
八戸の若者や女性が活躍するために必要なことについて

■ 玉樹さん

  • 中小企業は大企業に比べて、副業を認めていません。なんとかならないでしょうか。例えば、女性の社会参画を考えたとき、「フルタイムで1日8時間働けない人は雇いません」という会社はナンセンスでしかありません。また、男の人も、働く時間がちょっとずれたり、ちょっと休めたりしたら、マチに行ける訳です。そこでユーチューバーとかNPO活動とか、アートの活動をするとか、幸せになれる活動をすることができます。特に地方の中小企業はそこが弱いと思います。
  • ここはマチ全体の雰囲気を変えないといけないと思います。副業をみんなで認める。副業を中小企業でも認める。働きたいときに働ける環境、働けないときは罪の意識なく休める。復帰しやすい。そんな地方にしたいと思います。実際、マチが元気だなと思うのは、人がうろうろしている状態です。人がいたら、うれしくなります。子どもがいたらうれしくなります。人がいるマチに、なんかみんな楽しそうだなと思う人が出るように、家に閉じ込もる人を一人でも減らすためにも個人的には、副業を促進するのが一番いいと思います。

■ 今川さん

  • 今あった話は、私もそうだなと思います。八戸だけの話ではなくて、日本全体の話ですが、重要なポストに女性は登用されてないですよね。女性の活躍を応援しますということが言われていても現場ではなかなか感じにくいところがあります。そうなると女性は、何年務めたらやりたいことができるのか、と考えて仕事を辞め、東京など違うところに行ってしまうんですね。若い子は特にそのように転出している人が多いような気がします。それは、もったいないです。市長のお考えでは、どうやって女性を活躍させようと考えているのかお聞きしたいです。市長としてのお考えもそうですし、民間企業も企業任せだと変わらないと思いますが、いかがでしょうか。

■ 水野さん

  • 今回お声がけただき、発表をまとめていて、当時の自分の気持ちを改めて思い出しました。皆さんも考えるきっかけがあれば、どのようなことを実現したいか思い出すのではないかと思います。
  • さらに、今日集まっている皆さんは、もう既に活躍済みなのではと思います。時間が無いことや子どもがいることなど、様々な言い訳があると思います。しかし、本当に何かやろうとすれば、協力者が現れたり、一歩踏み出すと何か変わってくるのではないかと思います。
  • また、玉樹さんのお話に関連して、交流人口を増やすためにも、八戸でもワーケーションができるような滞在型の宿泊環境が整い、海とか山とかおいしい食べ物もあり、仕事ができるようになれば、八戸に続々と人が来るのではないかと思います。

■ 市長

  • まず、副業の話からすると、ちゃんとやりたい仕事を複数やれる環境があることは良いですね。理想的な話ですが、ちゃんとした報酬がもらえる仕組みも付いてこないと、将来性の面で難しいところがあると思います。労働条件を決めているのは、八戸だけではないため、公正な考えをもって考えながらやっていかないと思っています。
  • ただ、予め出勤時間を決めた上で、最低1~2時間から働けるという労働条件の企業が市内にも出てきているようです。例えば、子どもを預け、2時間くらい働いて、家に帰って家事をしたり、ということができる企業が増えることで、家事と仕事が両立しやすくなると思います。
  • また、今川さんからの意見についてですが、活躍しなくても幸せであればいい、責任ある地位に就きたくないという人もいます。これには批判があるかもしれません。ただ、全ての女性の芽を潰すのは良くないと思います。意思確認をしていくなどして、より良い環境を作ることが大切だと思います。

質問タイム

質問タイムの様子
Q1 若者へのメッセージをお願いします。
A 今川さんより回答

好きなことをやっていて、自分が楽しく暮らせている状態であることが大事だと思います。仕事とかだと、地域貢献や社会貢献という話になってきますが、それよりも、自分の好きなことや得意なことなど、自分の個性を探す。そして、それを極めて遊ぶということが大事だと思います。

A 水野さんより回答

今、目の前にあることだけでなく、その周りにある世界を感じて未来を予測すること。

今、暗かったりどん詰まりでも、未来が見えてれば、もう一歩明るくなれるし、今を抜けたところには新しい出会いがある。

今、目の前にぶつかっているものだけではなくて、そこで目を瞑り、次に目を開いた時には次のステップに行けるから頑張りましょう。私も頑張ります。

A 玉樹さんより回答

そのうち、地元の食べ物のおいしさに気づく時が来るから楽しみにしていてほしいと思います。

私は30近くまで日本酒の味がわかりませんでした。なんでこんなもの飲むのだろう?

とすら思っていたんです。それが、いつのまにか美味しさがわかるようになったら、田舎が天国になりました。野菜も嫌いだったんですが、今では道の駅で野菜を買ってくるのが楽しみになっています。地元の食べ物のおいしさがわかったら、ここに住むしかないのでは、という感覚にすらなってしまいました。

しかし、若いうちは案外わかっていないもの。地元にはもっとおいしいものが沢山あるから期待して、そしてたまに味見だけでもしてみてください。

A 市長より回答

働き方改革にだまされるな。皆さん働いていると楽しいと思います。私も仕事が好きです。働き方改革では過重労働で自殺する人まで出ているという状況を改善するためにいろんな規制が出てきていてそれは正しい方向性だと思います。しかし、働くこと自体が良いことではないというニュアンスになって欲しくはない。スポーツできつい時があっても最後は楽しいように、仕事にもそんな時があると思います。仕事でもスポーツでもそれ以外の活動でも、やりたいことを徹底してやっていくということ。働くことが好きでどんどんやるぞ、という気持ちを若い人には持ってもらいたい、と思います。

Q2 八戸は、まちの魅力もひとの魅力もたくさんあるところだと思います。しかし、例えば岩手、宮城、福島の被災地の都市では、SDGsやソーシャルキャピタル、地域デザインなどの企画や事業が、八戸に比べて目立つように感じます。八戸こそ、という思いもあるのですが、打ち出し方、見せ方の問題でしょうか。
A 玉樹さんより回答

面白法人カヤックさんが運営する「SMOUT」という移住情報共有サービスの中の人と一緒にお仕事させていただくことがあったのですが、そこで学んだことは「魅力をアピールするな」ということです。

「おらほのまちは自然が良くて、人が良くて、酒がうまくて、食べ物うまくて」というのは日本中どこの自治体でも言っています。それでは「なぜその町でなければならないのか」という理由にならないんですね。

そんな中で人を集めている自治体は「助けてください」と言っている、という共通点があるそうです。

移住するということは、そこで役に立てるかもしれない、という気持ちがどこかにあると思います。それに対して「うちのまちは完璧です」と言いながら、「人が足りない、移住しろ」と言うことは乱暴にも聞こえるというもの。それよりも「ここを助けてほしい」、「これを一緒にやって欲しい」という発信の仕方をしている自治体が移住で伸びています。

良いことだけをアピールするのは不十分で、日本中の地方自治体の9割以上がそこにはまっている状態だと思います。わからないことはわからない、足りないものは足りないと言ったほうが、面白い人が沢山来て面白いことになっていくと思います。

A 市長より回答

どうやって八戸の良さを伝えていくか、をずっとやってきましたが、空回りしている感もありました。最近では「来てみて良かったね、いいところだね」と言ってもらえるような地道な積み重ね、そして、住んでいる人の中に良いところだと思う人が増えるようにしていく、ということでしかないのかな、と思っています。もちろん、良いところだと宣伝する前に実際に良いところにしていく努力もしていきます。宣伝が上手でも行ってみるとさほどでもない、ということにならないよう、中身を地道にしっかりと積み上げる、それが一番だと思っています。

Q3 最終的に目指すゴールはどこですか?どんなイベントを目指していきたいですか?(今川さんへの質問)
A 今川さんより回答

一過性のイベントではなく、それを行うことで、作り上げる人の中に活力や創造性が生まれること、それを引き出すことをいつも目標にしています。ゴールというのはなくて、それだけを見据えてただひたすら継続し、人とのつながりを作っていくこと、それに尽きます。それはお店のプロデュースなどの場づくりでもおなじことが言えます(8baseや八仙の酒蔵など)。巨大なイベント等で大勢の人を集めるタイプのイベントではなくて、もっともっと少し小さい規模で、目の行き届いていないエリアやコミュニティと協働したいと思っています。

Q4 子どもに土や虫嫌いを無くしてもらいたい。何かいいアイデアはありますか?(水野さんへの質問)
A 水野さんより回答

同世代の子供たちと一緒に土遊びをしたりすると、汚れたり、虫に触れたりすることが自慢に繋がる時期もあると思います。よろしければ農園へ収穫体験にいらしてくださいね。南風農園ホームページのお問合せフォームにご連絡いただければ収穫時期にお誘いしますよ!

Q5 田舎が変わっていないというお話がありました。(廃墟がそのまま)80年代の雑誌でも「農村地域の空き家に目を向けよう」という記事を見た事があります。つまり変わっていない。問題は解決されていない。農業地域の資源は素晴らしい。では、そういった地域に皆さんが行けるよう、公共交通を引っ張ってくるにはどんなアイデアが考えられるでしょうか?(玉樹さんへの質問)
A 玉樹さんへの質問

地域活性化の文脈では、一般的に「空き家は減らすべき、そこで人が活動していなければいけない」という論調です。しかし、個人的には、「空き家」と「人が活動している家」の間に「週に1日だけ使われている」とか「倉庫として現役」とか「犬はいるんだけどね」といった、中間の活用法の方にむしろ惹かれます。

公共交通機関を使って人が来ること自体は素晴らしいことではありますが、「微妙に使われている空き家」でもOKだとすると、外からの人が必須ではなくなり、地元の人でもある程度クリア可能になるのではないかと思います。

ものすごく個人的には、一年に何度かしか使われない倉庫のような場所に入った時のニオイやヒンヤリ感が好きで、その雰囲気自体がひとつのコンテンツとして成立しているように思います。むしろ都会の人は「田舎でも、たまにしか使われていない場所」に田舎らしさを感じるのではないか?とすら思います。

人がいることと、いないこと。どちらも面白いと思うと、たとえば「公共交通機関を用いて人をひっぱってくるアイデア」を考える時にも、より自由に発想できるような気がします。

Q6 八戸のいいところは何でしょうか?また、八戸で新たに何か始めるとしたら、いいところと結びつけることはできますか?
A 今川さんより回答

いいところは、方言やあたたかい人々!新しいことに携わる場合は、一般的な評判のいい悪い、有名無名より、そのことに自分自身が惚れているかどうかで決めています。そうじゃないといいものはできないので!

A 水野さんより回答

食べ物が美味しい。風景が美しい。夏涼しい。食べ物で言うと、八戸の食品を知ってもらえるようツアーや広報など改善の余地はあると思います。

A 玉樹さんより回答

良い意味で、オープンでとらえどころがないところが良いと思います。何をやっても許されるというか、放っておいてもらえるというか。八戸が港町として発展してきた歴史がそうさせているのかなぁと個人的には想像しています。

だからこそ、八戸で新たに何か携わるとしたら、あまり八戸らしさにこだわらず、むしろ八戸の新しい良さをひとつ作りにいくぐらいの気持ちで臨みたいと思います。

A 市長より回答

昔は、タクシー運転手さんが市外から来られた人に「八戸、どこか面白いところはありますか?」と聞かれて、「はぢのへゃ、なんもね~」と答えていましたが、今では、色々と説明し、案内してくれるようになりました。(物知りの運転手さん、本当多いです)新幹線開業に向けて、交通関係の皆さんや、ホテル、観光関係、お店の方々が、相当研修をし、そしてその通りだと八戸の魅力を改めて確認をするという努力を積み重ねてきました。方法はたくさんあります。まず、まず、知るところから始めましょう。

また、八戸で、新たなことに携わる場合に、そのことが既に知られた「八戸のいいところ」と関わりがあることに越したことはありませんが、新たに始めるそのことを「八戸の新たないいところ」にするように努力すればいいと思います。

Q7 八戸市の更なる発展のため、1番必要な事は何だと思いますか?
A 今川さんより回答

女性的な感性の登用。八戸は思想が男性ぽいと感じます。それも魅力的だと思いますが、これからの時代はもっと柔らかい発想が必要だと思います。

A 水野さんより回答

子供達、学生達に八戸市のいろんな仕事を知って体験してもらうこと。大人にとっても他職種を知るのはいいですね。

A 玉樹さんより回答

教育です。

たとえば、青森を含む北東北は毎年学力テストで好成績を収めています。先生方には本当に頭が下がります。そんな優秀な子どもたちを抱えているからこそ、学力をどう花開かせるか、学校から社会へ出る際の接続点となる教育が必要です。

そんなことを教えたら、子どもが何するかわからないじゃないか!というようなことを、むしろ教えるべきです。もちろん、公序良俗に反することを教えたいということではありません。自分の意思で未来を選び取ることが当たり前に思える子どもを育てたいと思います。

逆に考えると「八戸の子どもにそんなことを教えたくない!」と大人が無意識に考えていることこそ、本当は子どもに教えるべきことなのかもしれません。しつこいですが、公序良俗に反することではなく、自由になるための足かせになっているようなことを、教えたいと思います。

A 市長より回答

みんなの元気。

Q8 八戸らしくない生き方は、今の時代では当たり前になりつつある。リモートワークなどが普通になっているからできることだと思います。そんな八戸らしさも、ここ数年でまちの雰囲気、街並みが変わり、らしさが変わりつつあると思います。これからの令和の八戸らしさってどうなるんですかね?みなさんが思うこと、考えていることを教えてください。
A 今川さんより回答

「八戸らしい」の前に、「自分らしく」あることを個々人が自由に考える方が興味があります。そしてそのこととは別に、「八戸らしい」文化をきちんと共有していく必要があると思います。ラッキーなことに、八戸には言語を含めてさまざまな生業や文化が残っていますから、それらを市民みんなで知って、誇りに思うことが必要と考えています。これは喫緊の課題です。

A 水野さんより回答

近い未来はリモートワークやオンライン授業が増え、通勤通学の日数が少なくなれば八戸に住んで東京の会社や学校に通うのも可能になるかもしれません。三社大祭に市民だけじゃなく、他県の参加者が出たりオンラインで参加する方式が出てくるかもしれません。

「八戸らしさ」が多方面から楽しめるように変化していけば、また新たな魅力が見えてくるかもしれませんね。

A 玉樹さんより回答

一時的ながら、東京の人口が社会減に転じました。これからは、東京VS全国という構図から、無数の「ちょっといい町」と「過去の東京VS全国という構図にこだわって、面白いことができていない町」という構図になっていくと思っています。

全国一位になる必要はありません。特定のジャンルで「ちょっといい」を体現して、伝え続けていくことが必要となります。

そこで重要性を増してくるのは、地方自治体の公式発表ではなく、市民からの草の根の情報発信です。「私はこういう生き方がしあわせだ」という情報を発信できる市民が鍵です。

そこで発信される「八戸らしさ」は、「そんなの歴史的に八戸には無縁のことじゃないの?」と言われるぐらいの、意外性のあるものが望ましいと思います。新しい価値を市民が見つけていく、そんな様子を外から見ると、きっと魅力的に映るでしょう。

結論としては、「令和の八戸らしさ」は、今の私たちに想像できないものになるだろう、

となります。わくわくします。

A 市長より回答

みんなでつくりましょう。

 

若者マチナカ会議 参加者募集中!(注意)募集は終了しました。

八戸市で活躍するゲストスピーカーの話を聴き、ゲストスピーカーと市長が、「マチの魅力」「今後のマチについて」「これからの自分について」率直に話し合い、参加者も意見を共有しあう、参加型の講演会です。

こんな方におすすめです 

  • 八戸の良いところを知りたい
  • 八戸を選んだ人の話を聞いてみたい
  • 八戸に夢を持ちたい
  • なんだかともかくワクワクしたい
  • 自分の夢がまだわからない

日時

令和3年1月23日(土曜日)14時~16時

場所

YSアリーナ八戸 1階 大会議室

内容

第1部 話題提供

ゲストスピーカーたちと市長から、自分自身のことや八戸への思いなどについてお話しいただきます。

ゲストスピーカー
今川 和佳子さん(アートコーディネーター/合同会社imajimu代表)
今川さん顔写真 アートコーディネーター。はっちの初代コーディネーターを経て、現在合同会社imajimu代表。八戸ならではの地域文化を、市民やアーティストといっしょに発見し、発信するような企画を行っている。主なプロジェクトに「酔っ払いに愛を~横丁オンリーユーシアター~」「三陸国際芸術祭」など。最近は東京有楽町の「8base」のバイヤーを務めるなど、県外にも少しはみだし中。

 

玉樹 真一郎さん(八戸学院大学 学長特別補佐/わかる事務所代表)
玉樹さん顔写真 プログラマーとして任天堂に就職後、プランナーに転身。全世界で1億台を売り上げた「Wii」の企画担当として、企画・開発のすべてに横断的に関わる。2010年任天堂を退社し、八戸市にUターンして独立・企業「わかる事務所」を設立。コンサルティング、ホームページやアプリケーションの開発、後援やセミナー等を行う。

 

水野 美香さん(南風農園)
水野さん顔写真 福島県出身。東京で会社勤めをしていたが、2008年の結婚を機に茨城県へ移住し、農業に携わる。2013年、祖父母のいる八戸市南郷へ夫婦でIターン移住、「南風農園」で無農薬野菜の栽培のほか、館鼻岸壁朝市やインターネット通販などでにんじんジュースの販売も手掛けている。

 

第2部 クロストーク・質問タイム

第1部の話題提供に対する感想や意見を、市長も交えて共有します。第1部の話題提供の内容について、参加者からゲストスピーカーまたは市長へ、ゲストスピーカーまたは市長から参加者へ質問し、参加型の講演会形式で行います。

八戸市長
小林 眞
八戸市長顔写真

昭和50年 青森県入庁
昭和54年 自治省(現総務省)入省(財政局財政課、交付税課など)
平成3年 埼玉県浦和市企画部長(大宮市、与野市、浦和市との合併)
平成17年 八戸市長に就任(現在4期目)

 

司会

小笠原 ちえ子さん(フリーアナウンサー/Be-FMパーソナリティー)
小笠原さん顔写真 はっちからの生放送「びびすた♪」や「子育てラジオせっせっせのよいよいよい」、「キラ☆スタ両立ナビ」などに出演のほか、各種イベント司会も務める。二男の子育て中。女性チャレンジ講座7期生。

 

対象者・定員

18歳から40歳代までの40名程度(先着順)
第1部でゲストスピーカーのお話を聴いた後、第2部クロストーク・質問タイムに参加いただきます。

参加費

無料

チラシ

昨年度の開催報告

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 市民連携推進課 市民協働グループ

〒031-8686 青森県八戸市内丸一丁目1番1号 市庁本館4階
電話:0178-43-9207 ファックス:0178-47-1485

市民連携推進課へのお問い合わせフォーム

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