記者会見 平成21年2月19日

更新日:2020年01月07日

発表内容

  1. 平成21年度当初予算の概要等について
  2. 平成21年3月定例会提出予定議案について
  3. ISO14001の自己宣言への移行について
  • その他の質疑応答

平成21年度当初予算の概要等について

質疑応答

Q.
ほぼ前年度並みの予算を確保したとのことで、一方で法人市民税の落ち込みが気になるところではありますが、そのあたり、予算の性格付けとしては、どのように市長はお考えになっておられますか。

A.(市長)
特に法人市民税の落ち込みが予想されますが、来年度は固定資産税の評価替えもありますので、その影響を考慮して見積もっております。その一方で、この状況は八戸市に限った話ではなく、国全体の経済状況を反映したものでありますので、国から地方財政対策として配分される予算を見込んで、前年並みの予算を確保いたしました。
そういう意味では、これまで手がけてきた施策について着実に継続して進めていくという性格が強いと言えると思います。

Q.
市長の任期最後の年の予算ということで、ある意味では一期目の総括的な予算編成というところもあると思いますが、特徴はどういったところにありますでしょうか。

A.(市長)
これまでの3年間で自分のマニフェストに掲げたものを総合計画や戦略プロジェクトという形で施策として予算化してきましたが、これまで実施してきた事業をより充実・強化していく、あるいは継続していくことに重点を置いた予算であると思います。

Q.
総括的な意味合いを持っているということでしょうか。

A.(市長)
そうですね。私もそういう意識を持って予算編成をしました。

Q.
基金を取り崩していますが、これまでの行革の取り組みによる効果はどうなっていますか。

A.(市長)
具体的な数字は決算段階で見ることになりますので、予算の段階で具体的な数字は出てきません。行政改革による削減効果は当初見込みのとおり着実にあがっておりますので、これまで削減してきたことにより、今年度予算でも他の施策に配分できていると思います。

Q.
基金の取り崩しの話につきまして、このままですと3月補正で積み立てて、4月当初で取り崩すことで、残高が大体15億円くらいになると思いますが、15億円で財政運営に支障はないのでしょうか。

A.(市長)
3月が終わってみないとわかりませんが、例年より取り崩しが多いのは確かです。ただ、こういう経済状況の中ですので、ある程度無理をしてでもがんばらなければならないという意識で予算付けしています。

 (財政部長)
若干の補足させていただきますけれども、3月に積み立てて新年度に15億取り崩すわけですが、その間の3月末に例年専決処分を行っています。これは起債の関係等いろいろありますので、予算を補正して専決処分をして調整するわけですが、例年その時点で若干の基金の積み増しを行っています。したがって、今の時点で今年もできるかどうかははっきりしておりませんが、仮に専決処分で積み立てができないとすれば、おっしゃるような15億円という数字になると思いますが、なにがしかできるのではないかという期待は持っています。
参考までに昨年、平成19年度末になりますが、この時点で専決処分で積み立てしたのが5億です。

Q.
今回の予算の中で、景気対策のような色合いは出されたのでしょうか。

A.(市長)
当年度補正というよりも、国の補正予算を待って、3月議会で追加提案しているものがあります。景気対策となると、まずは今年度施行すべきことに重点を置いております。来年度の当初予算については、景気対策を主眼に置いたわけではなくて、安定的な施策運営のため基本部分は確保するということでありまして、景気対策につきましては、国の2次補正の情勢を見ながら、なんらかの施策を実施することになると思っています。

Q.
建設事業の予定がかなりありますが、市長はかねがね公共事業というのはある程度の経済波及効果があるとおっしゃってますが、そういう観点からすると、この当初予算が景気対策になるという認識はございませんか。

A.(市長)
今の経済環境を踏まえた景気対策としてそれがあるということではなくて、もともと計画をした中で来ておりますので、地域観光交流施設や是川縄文館などの経費が膨らんでおりますけれども、当然それによって波及効果は想定されますし、またそれを狙いながらやってきた施策ではあります。

Q.
こういう情勢ですので、事業を縮小してといいますか、そういったことより、事務事業を維持しながら支えていくというお考えでしょうか。

A.(市長)
前々から公共事業というのは、国や県、市町村の経済政策の柱としては一定の効果があるものだと言っておりますが、そういう意味では国でも今後様々な施策が打ち出されると思いますし、我々もできるだけ事業量を確保して、様々な形で地域にお金が回っていくような施策を取り続けていかなければならないと思っています。
従来型の事業だけではなくて、新しい産業分野、環境なども意識していかねばならないと思いますし、あくまでも一般論ですが、これから高齢化社会が進んでいく中で、福祉関係に対する投資も経済波及効果がかなり大きいと言われていますので、そういったことも経済対策としての考え方としてあると思います。

Q.
新規事業の中で、特に市長の思い入れがあるものがありますか。

A.(市長)
私としては、先ほどもいいましたように、いろいろ打ち出してきた中心市街地や産業誘致、あるいは水産関係など、それらを継続していくことが念頭にありますので、今までやってきたことを申し上げることになると思います。

Q.
IT Lookout Visionにつきまして、中心街のビル所有者を対象にしたIT関係企業の誘致を促すため、ITビジネスの環境に対応したオフィスへの改装費の一部を補助する施策が新規事業にありますが、種差海岸のオフィス施設建設についてはどうなっていますでしょうか。

A.(市長)
種差海岸の拠点と中心街への両方タイアップする形でIT企業を呼び込んで、雇用を増やしていく、それから関連産業につなげていくという構想ですが、種差につきましては、相当の初期投資が必要になります。
その初期投資をするためには、やはり相手方が要るわけで、その交渉を水面下で続けていますが、国際的な経済環境が非常に落ち込んでいる中で、少し様子を見ているという状況です。
ただ、IT関係のオフィス需要はありますので、それに対応するという趣旨で今回予算化しました。

Q.
種差海岸の関係に関しては予算に盛られていないということでしたけれども、引き続き構想は持っておられるということですか。

A.(市長)
構想としては持ち続けています。経済環境の見通しを立てた上で、実際に着手することになると思います。相手方の意向を踏まえると、今の段階では難しいということです。

Q.
個別の話になりますが、漁港の整備につきまして、新年度予算にはありませんが、今後の見通しを教えていただけますか。

A.(市長)
漁港検討会議の実行委員会で、かなり突っ込んだ議論をしていただいております。
魚市場を一ヶ所に統合して、衛生高度化を図り、それぞれの魚種ごとに集約する形で、八戸の水産業をもう一回立て直していこうということでありまして、まずはハサップ対応の施設を具体的な事業として進めていこうということで、実行委員会で議論していただいております。
いろんなご意見が出ていますので、できるだけそのご意見を踏まえつつ、経費面も考慮しながら最終的な結論を得て、詰めていきたいと思っています。
今まさに関係者が知恵を出したり議論している最中で、方向性がかなり見えてきたと思っており、国あるいは県と十分相談をしながらやらせていただいておりますので、もうしばらく経てば、合意した内容を公表できると思います。

Q.
一応3月末の基本設計策定というスケジュールは変わってはいないということでしょうか。

A.(奈良岡副市長)
今、市長から話があったように、実行委員会で議論が進んでおりますが、まだ具体的な日にちを示すという段階には至っておりません。やはり議論を進めるには、皆さんの話をよく聞いてまとめたいということで、当然スケジュールがあることは考えておりますが、議論に集中していきたいと考えています。

Q.
逆に言いますと3月末という日程にはこだわっていないという捉え方でいいのですか。

A.(奈良岡副市長)
確かに期限はありますが、期限があるからやるのではなくて、皆さんの合意をいかにとりつけるかということに主眼を置いています。

Q.
新年度内の着工スケジュールは決まっていますか。

A.(奈良岡副市長)
計画が出来れば、いかに早く着工させるかというところに議論が移りますので、議論が速く進めば、着工はその分早くできると思っています。

Q.
集中改革プランが切れるのは今年度か来年度だったと思いますが、新たな財政運営指針などを作る考えはありますか。

A.(市長)
普段からの改革が重要だと思っています。
今の段階で集中改革プランは細部にわたって、かなりシビアな形で盛り込んでいます。
次をどうしていくかということについては、明確なプランというのは私の頭の中にあるわけではありませんが、進捗状況などを十分判断をした上で考えていきたいと思っています。

Q.
5年間取り組んできたわけですが、絞れるところは全部絞りきったという実感はありますか。

A.(市長)
必ずしもそうは思っていません。社会情勢によっていろいろ変わってくると思います。例えば給与の体系についても、世の中が変わっていけば、これでいいのかということも必ず出てきますので、やはりその時代の流れ、それから仕事のやり方にしても、行政の守備範囲がこれでいいのかという議論は常に時代が変わることによって出てくると思います。
その時代の流れを見ながら、整理するということになると思います。

Q.
来年度の予算はマニフェストに掲げられた政策の総仕上げ的な予算であるかと思うのですが、小林マニフェストとしては、4年間の総仕上げとして完結できるとお考えですか。

A.(市長)
やろうとしていることのかなりの部分に手をつけて進めてきております。ただ、やっているということと、それがどういう成果に結びついているかということについては、一定の評価をする必要があると思いますので、その評価につきましては、第三者の方にお願いをしたいと思っています。
ただ、私が能力としてやれる限り、訴えてきたことについて、手をつけて進めてきたという実感は持っています。それが何%とか、最終的に成し遂げたことの効果については、客観的な形で判定してもらいたいと思っています。

発表資料

平成21年3月定例会提出予定議案について

 平成21年3月定例会の開会日は、平成21年2月24日(火曜日)となります。
提出予定の議案は69件、そのうち当初提案が57件、追加提案が12件となっております。
当初提案の内訳は、予算35件、人事2件、条例16件、その他4件となっております。
追加予定の12件は、予算4件、条例3件、契約5件となっております。
また、報告事件は3件を予定しております。

<参考> 当初提案の内訳
  件数:旧年度案件 件数:新年度案件 件数:計
予算 17 18 35
人事 2   2
条例 4 12 16
その他 3 4
24 33 57

質疑応答

特になし

ISO14001の自己宣言への移行について

 市では、ISO14001の認証取得から8年が経過し、職員にISOのシステムが定着したと認められることから、審査登録機関の審査によらず、自らの責任と自覚の下に環境改善を図っていくこととし、平成21年度から自己宣言に移行することとしました。
ISO14001の規格では、構築された環境マネジメントシステムがISOの規格の全ての要求事項を満たしているとき、「ISO14001を導入している」と自己宣言できるとしております。
市が運用しているISOのシステムでは、ISOで取り上げた事務・事業の実施状況をチェックするため、年1回、職員による内部監査を実施しておりますが、これまで内部監査員となる職員には外部講師による研修を随時実施するなど、職員の監査能力の向上を図って参りました。
このようなことから、平成21年度からは、外部審査機関の審査を受けることなく、職員自らがISOシステムを運用していくこととしたものであります。

質疑応答

Q.
外部審査がなくなって、職員の方の審査になるとのことですが、外部の目がなくなることによって、なあなあになってしまうという危惧はありませんか。

A.(市長)
それが一番危惧するところではありますが、これまで外部の審査機関からいろいろご指摘を受けてきた中で、自分たちでできるという自信を得たというところであります。それに基づいてどういう形で維持していくかということについても自信があります。
ただ、緊張感がなくなったり、惰性になったりという恐れがないわけではありませんので、先ほどの話で申し上げたとおり、監査する職員については研修をし、内部での打ち合わせをきちっとやっていきたいと思っています。
全国の各自治体も自己宣言に移行しているということなので、他の自治体の動きも勉強させていただきながら、そういう恐れのないようにしていきたいと思っています。

Q.
これまで1,200万円の経費がかかったということですが、この経費を抑えたいという思いもありますか。

A.(市長)
ないわけではないです。

資料

その他の質疑応答

ハイリスク港指定の未解除について

Q.
以前市長からコメントをいただいた八戸港のハイリスク港指定解除についてですが、北アメリカ植物防疫機関で新しい評価を考えているということで、そのために開かれた日本と米国とカナダの会合が物別れに終わって、農水省それから関係団体の幹部に取材したところ、彼らの新しい提案が出てこない限りは、八戸港のハイリスク港指定が解除されないという見通しが濃厚なのですが、八戸にとってイメージが悪い状態が続くということについてどうお考えでしょうか。

A.(市長)
これまで港湾関係の事業者の皆さんが駆除等に取り組まれ、大変な労力をかけてきたわけでありまして、そうした中で基準の方が変わってしまう、あるいは新たな形になるということで、非常に残念であります。ただ、これは国家間の問題でありますので、国としてきちっと言うべきことを言って良い解決策を見つけていただきたいと思っています。
ハイリスク港という恐ろしげな名前が八戸港につくというのは、私としては非常に情けないというふうに思います。
ただし、物流面で大きな影響があるかというと、夏場の期間限定のことですので、なんとかそれをうまく避けてですね、影響が少ないような対応を港湾関係の皆さんがとっていただけると聞いておりますので、その点はある程度安心しています。

水道漏水事故対応検証委員会について

Q.
水道の断水の検証委員会の会合が進めれられていますが、委員会を構成するメンバーを拝見しますと、例えば二人の主婦の方は一方が井戸を持っていたり、もう一方の方は断水の期間が一晩だったりして、大方の市民が受けたような給水所で1時間待たされたなどの実際の状況について議論されていかないのではないかと、それが報告書に結果として反映されることがあまりないのではないかという危惧を持っているのですが、それについてお伺いします。

A.(市長)
事故対応検証委員会のメンバーについては、確かにメンバーの中に様々な苦情を直接反映する方がおられないということはあるかもしれませんが、実際の状況については様々な形で聞いておりますので、それを小委員会に上げて、そこで議論していただくことを私は望んでおりますし、そういう作業をしていただいていると思っております。

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