【八戸特派大使通信】第5回 野田 公俊

更新日:2020年01月07日

野田 公俊(のだ まさとし) 千葉大学大学院医学研究院 病原分子制御学 教授

野田 公俊さんの写真

昭和26年青森県生まれ長者中、八戸高校、東北大学を経て、昭和58年3月、東京大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。コレラ毒素やO-157のベロ毒素、ピロリ菌の空胞化致死毒素など、多くの細菌毒素を無毒化する天然物質を世界で初めて発見。

八戸特派大使一年生

平成2年のある日、私は1本の電話を受け取った。千葉大学の医学部長からの電話であった。それは私が米国・メリーランド州に有る米国国立衛生研究所(NIH)での3年間の留学を終え、東京大学医科学研究所のスタッフに復帰して間もなくのころであった。まだ30代の駆け出しの学者である私を、千葉大学医学部は教授として迎えたいと言うのだ。多くの国立大学の医学部では教授就任時の平均年齢はおおよそ50~55歳と聞いていたので、何かの冗談だと思った。その直後、東京大学の恩師からも電話が入り、やっと本当の話だとわかった。

あれからすでに15年の歳月が経過しようとしている。千葉大学でも多くの友人たちに恵まれ、研究・教育も順調に進んでいる。海外でお世話になった友人達との交流も続いている。これまで多くの皆様にお世話になり育てていただいたので、今度は自分が何かお役に立ちたいと考え、昨年から全国の小学生、中学生、高校生を対象とした無料の出張講演を行っている。子供達に少しでもサイエンスに興味を持ってもらえたらと思っている。八戸市でもすでに7校で実施した。その講演の直後に私の教授室に1通のeメールが届いた。八戸市役所からのもので、「八戸特派大使」に就任せよという内容であった。そして「八戸市を日本国内は勿論のこと、全世界に幅広く紹介せよ!」との事であった。

私はこれまで北は青森県から南は沖縄県までの約50の学校で無料の出張講演を行うことが出来た。私の講演を聞いた子供達は7000名に達しようとしている。その講演では必ず八戸の素晴らしさを紹介している。また、海外での講演でも、必ず八戸を紹介している。すでに米国・ワシントンDC、フランス・パリ市、オーストラリア・シドニー市等において紹介を行った。「八戸特派大使一年生」としては大変充実したものであった。関係者に心から感謝を申し上げるしだいです。

(「広報はちのへ」平成17年 9月号掲載記事)

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