【八戸特派大使通信】第44回 島守 捷弘
島守 捷弘(しまもり かちひろ)/ セブンシーズインシュアランス&ブローカーズ 株式会社 CEO
昭和17年八戸市鮫町生まれ。 昭和36年八戸高校卒。
早稲田大学、日本オリベッティ、 ソニー生命を経て、現在は、セブンシーズインシュアランス&ブローカーズ株式会社 CEO (最高経営責任者)。東京都在住。
平成14年12月に東北新幹線八戸駅が開業してから6年半が過ぎた。平成22年12月には新青森駅まで開通するという。なんともうすぐ!来年の話だ。
来年末に新青森駅まで開通した途端、八戸はターミナル駅から単なる通過駅(または途中下車駅)となる。このことがどれほどの意味を持つのか、そして地元の人たちがそれをどのように受け止めているのか、私にはよく判らないが、ターミナル駅の時より少なくとも活性化するはずはない。何も手を打たなければ活気は「横這い」どころか、やがて下降に転じる可能性もある。
当然のことだが、東京-仙台-青森にしか停車しない超特急も数本は走るだろう。この場合、わが八戸は完全に通過駅となり、悔しいが列車は目の前を文字どおり ”はやて”(疾風)のように過ぎ去る。こちらは指をくわえて見ているしかない。しかし、それを上回る本数が八戸には停車するはずだ。ここでしっかり降りてもらう工夫が必要。そのためには「途中下車」ではなくて、はじめから「目的地」として降りてもらうための工夫と努力こそが必要だ。なにか妙案はないものか?
27年前、東北新幹線開業の年、福島県二本松駅に停車する特急列車の激減と観光客の減少予測に危機感を抱いた岳温泉旅館組合は、何か目玉になるものを作ろうと知恵を絞り、『ニコニコ共和国』として『独立宣言』を行った。大統領も選出して数々の町おこし策を実施。温泉街は大いに賑わった。それは二本松市活性化対策としても大成功したのであった。
八戸市でも、あるいは市民や各業界でも、いろいろなことを考えていることだろう。我々「八戸大使」もその提言をすべき立場にあるのだが、私の場合、いかんせん日頃は東京都民であるだけに、地元”目線”の弱さに申し訳なさを感じる。策は早目に講じるにしくはないが、手遅れということもないはず。そして名案ができた暁にはぜひ早目に教えて欲しいものだ。八戸特派大使として郷土八戸のために東京で一肌脱げるのなら、それは本望である。
(「広報はちのへ」平成21年 8月号掲載記事)
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更新日:2020年01月07日