【八戸特派大使通信】第76回 天坂 格郎

昭和38年に誘致された八戸工業高等専門学校（機械工学科）に入学しました。長根リンク（仮寄宿舎）や田面木での学生生活、新産業都市の指定（昭和39年）による活気あふれる中核都市づくりは、社会に巣立つ若き技術者の気概を多いに高めてくれました。

卒業後はトヨタ自動車株式会社に勤務しTQM推進部部長を経て、平成12年から青山学院大学教授として現在に至っています。

八戸インテリジェントプラザと八戸地域高度技術振興センターが主催する「平成19年度高専等を活用した中小企業人材育成事業」（経済産業省中小企業庁）では、”ものづくり技術最前線”の講演の機会を得ました。

今日、多くの企業が八戸市に誘致され、日本・世界のもの創りに貢献し、日々研さんを絶やさない技術者のこころざしと飛躍は頼もしい。

八戸市と八戸市企業誘致促進協議会が主催する「八戸セミナー2008イン名古屋」（名古屋市）では、八戸市長のご講演とともに私は”次世代経営技術：New JIT”の講演の機会を得ました。

懇親の場では、先進企業の経営者・管理者・技術者ら、多くの八戸市出身者の国内外での活躍ぶりに深い感銘を受けました。

八戸では、多くの教官の名講義と豊かな情操教育を受けたことは今も鮮明であり、広島大学でさらに学び学位（工学博士）取得の糧となりました。二十数年続けている母校（八戸高専）での講義では、時代を拓く学生諸君らが産業界で大活躍するよう”技術者の向上心”の大切さを教示している。

現在、青山学院大学（東京）では14人の八戸市出身の学生が真摯に勉学に励んでおり、国際人としての将来への期待が大きい。

研究・教育者として、国際会議や大学でのレクチャー、産学共同研究などで海外に出かけることも多い。微力ながら八戸大使として、今後もさまざまな機会を通して八戸市と世界の架け橋に貢献したいと思います。

  （「広報はちのへ」平成26年12月号掲載記事）