廃食用油利活用事業
廃食用油利活用事業 ~使用済み天ぷら油で車を走らせようプロジェクト~
市では、家庭から出る植物性の廃食用油(使用済みの天ぷら油や古くなった食用油など)を回収して、BDF(バイオディーゼル燃料)に加工し、トラクターやごみ収集車の燃料として使用する、廃食油利活用事業(使用済み天ぷら油で車が走るプロジェクト)を進めています。
≪廃食用油利活用事業イメージ図≫

(1)事業目的
植物を原料とする食用油は、添加物を加えることによって、軽油の代替燃料であるバイオディーゼル燃料(BDF)になります。
BDFは、ヨーロッパなどで積極的に利用されているほか、国内の一部の自治体でも利用が進められています。
BDFは、植物由来の燃料であることから、石油製品の使用削減につながり、CO2の排出抑制が図られるという、環境面において優れた特性を持っています。
しかし、市内の一般家庭から排出される廃食用油は、可燃ごみとして焼却されている現状があることから、これを回収して、燃料として使用することにより、環境負荷の低減を目指すことを目的としています。
【BDFの環境に優しい点】
①ごみの減量
燃やせるごみに廃棄していた油をリサイクルします。また、油を捨てる際に染み込ませるのに使用した新聞や布などが不要になることで、ごみの量を減らすことができます。
②化石燃料(石油製品)の使用量削減
廃食用油を利用することで、化石燃料(石油製品)の使用量を削減することができます。これにより、地球資源の節約、二酸化炭素排出抑制による地球温暖化防止につながります。
③環境に優しい排気ガス
軽油を使用した場合の排気ガスと比較して、BDFを使用した場合の排気ガスは黒煙が少ないです。
(2)事業経過
| H.16 | 11月~1月 |
廃食用油モデル回収 ※市内スーパーマーケットの協力を得て、4箇所での拠点回収を実施。3ヶ月で1,142㍑の廃食用油を回収。 |
| H.17 | 11月 | 農林水産省「バイオマスの環づくり交付金事業」の内示 |
| 12月~3月 | 設備設置、試運転など | |
| H.18 | 6月 | 農業交流研修センタートラクターで試験走行開始。 |
| 8月 | 「青森県バイオマス利活用推進事業」の内示 | |
| 9月1日 |
廃食用油収集開始 BDFの製造、ごみ収集車への使用開始 |
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9月4日 |
BDF使用ごみ収集車出発式 |

市長がBDFをごみ収集車に給油する様子(H18.9.4出発式にて)
(3)事業費
○平成17年度 7,593,250円 (うちバイオマス環づくり交付金 3,796,000円)
内訳
BDF装置購入費 約4,900千円
工事請負費 約2,403千円
廃食用油回収ボックス製造費 約290千円
○平成18年度 1,943,430円 (うちバイオマス環づくり交付金 731,000円)
内訳
廃食用油収集委託費 約690千円
機器運転委託費 約462千円
成分分析等委託費 約312千円
薬剤購入費ほか消耗品費 約481千円
○平成19年度 3,416,141円
内訳
廃食用油収集委託費 約1,177千円
機器運転委託費 約1,143千円
成分分析等委託費 約300千円
薬剤購入費ほか消耗品費 約830千円
○平成20年度 3,674,275円
内訳
廃食用油収集委託費 約1,162千円
機器運転委託費 約1,387千円
成分分析等委託費 約299千円
薬剤購入費ほか消耗品費 約826千円
○平成21年度 3,927,614円
内訳
廃食用油収集委託費 約1,230千円
機器運転委託費 約1,430千円
成分分析等委託費 約338千円
薬剤購入費ほか消耗品費 約930千円
(4)事業概要
① 廃食用油の回収
-
市内10店舗のスーパーマーケットに協力を依頼し、店頭に回収ボックスを設置して、市民のみなさんに廃食用油を出してもらいます。
-
廃食用油の回収は、収集委託業者によって行います。収集頻度は約4回/週。
- 回収見込量は年間12,000リットル*(月1,000リットルを目標)
*算出根拠
平成16年度の試験回収の結果から1店舗あたりの回収量を約100リットル弱と推定。
1店舗あたりの回収量100リットル × 回収拠点10ヶ所 × 12ヶ月 =12,000リットル
② BDFの製造
-
BDF製造装置を使用して、装置の運転業務委託業者がBDFを製造します。
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20年度の運転回数は、年間220日、1日2回運転。(メンテナンスも含む)
-
製造見込量は、年間11,400リットル
【BDF製造装置の仕様】
- アルカリ触媒方式・・・水を使用しないため、寒冷地でも凍結が起こらないという利点があります。
- 全自動運転式
- 1工程(7時間)につき50リットル製造
- 技術的なBDFの生成可能率:95%(ただし、新油を使用した場合)
【製造工程の説明】
- 廃食用油の静置 → 不純物を沈殿させ、上澄みを使用。
- ろ過 → フィルター等を用いて、動物性油脂等の不純物を取り除く。
- BDF製造装置へ原料投入。装置の運転開始。
水分除去 → 触媒と反応 → 一次分離 → 化学処理 → 二次分離 → ろ過 → 製品 - BDF成果品の品質検査(透視度・比重・pHなど)
- 基準値に達しないものは、再度静置・ろ過等により動物性油脂等を除き、再検査する。
【BDF製造の概念図】

③ BDFの利用
- 公用車(ごみ収集車3台、農業交流研修センターのトラクター1台)の燃料として使用。
- BDFは純度100%で使用・・・軽油を混合していません。
- 使用車両の状況 ・・・平成18年9月の使用から現在まで、特に故障等のトラブルなし。
(5) 廃食用油の出し方
こちら(廃食用油の拠点回収について)をご覧ください。
(6) 実績
【平成18年度】(平成18年9月~19年3月の7ヶ月間)
○廃食用油回収実績:8,535㍑ (※月平均で約1,200㍑回収。)
→このうち不純物等を除き5,440㍑を使用。
○BDF製造実績:3,524㍑
→BDF生成率 64.8%
【平成19年度】
○廃食用油回収実績:23,003㍑ (※月平均で約1,900㍑回収。)
→このうち、不純物等を除き18,362㍑を使用。
○BDF製造実績:10,892㍑
→BDF生成率 59.3%
【平成20年度】
○廃食用油回収実績:25,272㍑(※月平均で約2,100㍑回収)
→このうち、不純物等を除き21,186㍑を使用。
○BDF製造実績:14,949㍑
→BDF生成率 70.6%
【平成21年度】
○廃食用油回収実績:30,949㍑(※月平均で約2,580㍑回収)
→このうち、不純物等を除き21,630㍑を使用。
○BDF製造実績:15,018㍑
→BDF生成率 69.4%
(7) 八戸市のBDF事業の特徴
①本来廃棄する廃食用油を原料とした、リサイクルエネルギーです。
- 廃油のリサイクルにより、ごみの減量につながります。
- サトウキビなどを原料とするバイオエタノールなどと異なり、食糧問題に影響を与えません。
②家庭から出た廃食用油のみを原料として利用しています。
③全国でも珍しい、スーパーマーケットを回収拠点とした官民協力型事業です。
- 人々の身近な場所に回収ボックスを設置することで、環境に興味のない人にも市の取り組みを知ってもらう効果を期待しています。
④BDFの製造過程で排出されるグリセリンなども、リサイクルしています。
- 副生物のグリセリンなどの廃油は、八戸市内の臨海部の工場で化石燃料の代替燃料として再利用しています。
⑤八戸市では冬期間もBDFの製造および使用を行なっています。
| お問い合わせ先 |
| 環境部 環境政策課 資源リサイクルグループ 電話 0178-43-9362 (直通) |




