久保田 昌希(くぼた まさき)/ 駒澤大学文学部長


昭和24年東京都生まれ。昭和47 年駒澤大学文学部卒業。昭和55年駒澤大学大学院人文科学研究科博士課程修了。平成3 年駒澤大学文学部助教授、平成9年同教授、平成21年4月より文学部長。
八戸市史編纂
(へんさん)事業に平成10年度の事業開始当初より携わり、現在も調査協力員を務める。八戸南部第12代利克(としなり)氏の孫にあたる。

八戸「から」と「へ」の発信

 「はちのへ」の名を聞いたのは小学校低学年の頃と記憶しています。父の家系が八戸と縁が深く、「なんぶ」という名にも親しんでいました。父に連れられ世田谷の伯父( 南部信克(のぶなり))宅に行き、帰りには土産に煎餅や林檎、ウニの缶詰などを貰ったことが思い出されます。南部煎餅を父は「お国のお煎餅」と呼び、当時私共もそう呼んでいたように思います。今思い出しますと少し気恥ずかしいですが、これも立派な地域・地方の「アイデンティティ」に他なりません。

 一体八戸とはどういうところか、たまたま家にあった写真集『八戸の風光』や名著『八戸の歴史』を「眺め」つつ、未知の風土への関心は持ち続けていたと思います。初めて八戸を訪ねたのは昭和57年の暮れで、友人に市内を案内して貰いながら、厳しい寒気と明かりの暖かさに「ここが八戸だ」と実感。

 私の研究分野といえば歴史学・日本史で、戦国から江戸時代へと展開する地方・地域の歴史です。とくに東海・関東地方が対象ですが、同時に地方・地域に伝えられている古文書をはじめとする史・資料の整理・保存と公開という点にも大きな関心を持っています。

 現在八戸市では市史編纂事業が佳境に入っており、様々な成果が公刊されています。私も微力ながら名簿の末端に留めていただいています。市史編纂というのは余り目立たない事業かも知れませんが、今後市民の方々が未来の八戸をどうしていくか、ということを考えていく際には、心強い歴史情報のいわば「かたまり」の様な物であるといえます。ゆるぎない八戸を築くために、「来し方行く末」を語ってくれる多くの貴重な史・資料を、未来の八戸市民にどのように伝えていけるか、期待しているところです。

 私なりに八戸の「アイデンティティ」に学び、八戸「から」発信し、また八戸「へ」も発信が出来ればと思う次第です。


 

(「広報はちのへ」平成22年 10月号掲載記事)

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